NLP上級:タイムラインセラピー
タイムラインセラピーは、
セラピーの世界で大きな功績を残したタッド・ジェームス氏によって開発されました。
タイムラインセラピーでは、
時間の流れを一本のラインとして捉え、
ライン上に現在、未来、過去を設定します。
そして、それぞれのタイムラインの地点で経験した出来事のイメージや感覚を変えること通して、
過去のトラウマや忘れたい記憶のイメージや印象を変化させ、
それにより、過去からの影響を受けている自分自身の心理状態を改善し、
自分自身をリソースフルな状態へと変化させることで、
未来に対してよいイメージができるようにする心理療法です。
例えば、タイムラインセラピーを行う際は、自分が現在地点に立っている状態で、
前後に延びるラインを想像します。
前方向を未来へのラインがあり、後ろ方向を過去へのラインがあるとします。
そして、このライン上を歩くことで、過去や未来へ行き来することをイメージします。
私たちは、何か出来事が起こった時、その出来事に対し何らかの「意味付け」を行い、
それを記憶として保持しています。
この「意味付け」の仕方には、
個人のものの考え方や周りにいる人たちの考え方などの影響を受けるものであるため、
同じような出来事を経験しても、人によってその解釈は異なってきます。
そのため、どのような「意味付け」を行うかによって、その時の記憶の感じ方が変わってきます。
例えば「雨の日は憂鬱」と「意味付け」がなされていれば、
雨が降ると自然と「憂鬱な気持ち」が引き起こされてしまいます。
しかし、逆に「雨の日は楽しい」と「意味付け」がなされていれば、
雨が降ると自然と「楽しい気持ち」となるのです。
そして、この「意味付け」の中には、現在に好ましくない反応を引き出すものもあります。
過去に犬にほえられて怖い体験をした場合、「犬」を「怖い」と「意味付け」します。そのため、現在でも「犬」を見かけると、
自動的に「怖い」という感情を引き出してしまいます。
その他にも、このようなケースはないでしょうか。
- 「理由はわからないが、躊躇してしまう行動がある。」
- 「ダメだと思っているのに、無意識の中で行ってしまう行動がある。」
- 「ある記憶が邪魔をして、行動を起こす事を止めている。」
これらの心理現象も、過去の記憶から自動的に引き出された反応です。
タイムラインセラピーでは、過去の記憶のイメージを変えることで、
自動的に起きてしまう自分にとって好ましくない反応を変えることができます。
場合によっては数回のセラピーで、
長年続いた無意識の反応を変えることができるほど、大変強力なセラピー手法でもあります。
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