用語集:フォビア - NLP-JAPAN ラーニング・センター 東京・名古屋・大阪・福岡

NLP用語集

フォビア

フォビア(phobia)は英語で、恐怖症を意味しています。

ある特定の対象や出来事に接したときに、
その人にもたらされる心理的・精神的な異常反応
(極度の緊張・恐怖・不安など)を指します。

恐怖症には高所恐怖症や先端恐怖症、動物恐怖症など、
さまざまな種類があります。

また恐怖症の反応は、その人独自のもので、
同じ出来事にあっても恐怖症の反応になる人もいれば、
ならない人もいます。

他にも、トラウマ体験が発端で、恐怖症になっているケースもあります。

例えば中学生時代、恐い先輩から体育館裏に呼び出されたトラウマがあることで、
体育館のことを考えるだけで緊張して、声が出にくくなるような異常反応を
起こしてしまう場合はフォビアと言えます。

一方、記憶にないような幼少期に、
押入れに隠れていたら閉められてしまって怖い思いをして、
閉所恐怖症になっている可能性もあります。

このように、明確な記憶がある無しに関わらず、
何らかのきっかけがあってフォビアが作られていきます。

フォビアの種類

フォビアには以下のように、さまざまな種類があります。

【フォビア(恐怖症)】
高所恐怖症、閉所恐怖症、広場恐怖症、先端恐怖症、対人恐怖症、社交恐怖症、結婚恐怖症、恋愛恐怖症、男性恐怖症、女性恐怖症、海洋恐怖症、巨大物恐怖症、動物恐怖症(鳥類恐怖症を含む)、雷恐怖症、集合体恐怖症、美人恐怖症 等

このように、フォビアにはさまざまな種類があり、
人ぞれぞれ独自の原因と反応があります。

そして「フォビア」という場合は、心理的・精神的な異常反応を示し、
生活に影響が出ることもあります。

例えば、先端恐怖症の場合は、とがっているものが近くにあるだけで緊張して、
手に汗を掻く人もいます。机の上に安全ピンが置いてあるだけで怖くなり、
鼓動が早くなるケースもあります。

他にも「フォビア」の場合は、
通勤中にいる犬が怖すぎて遠回りをして出勤していたり、
雷がなると落ち着いていられず、何も手につかなくなってしまうなど、
日常生活に支障をきたすようなケースもあります。

一方で、「フォビア」に似たような反応を示すものの、
「フォビアには該当しない」ケースもあります。

それは、以下のようなことです。

「目に、針の先端を向けて、近づけられると恐い」
「高いビルの屋上の端で、屋上を囲う柵が低すぎると恐い」
「サファリパークで、ライオンが車ギリギリまで近づいてきて恐い」

こういったケースは防衛本能が働いた自然な反応であり、
多くの人が同じように感じる現象で、フォビアとは言い切れません。

「フォビア」というときには、
心理的・精神的な異常反応(極度の緊張・恐怖・不安など)を
示しているところがポイントなのです。

フォビアが作られるプロセス

フォビア(恐怖症)は、以下のようなプロセスを通して作られていきます。

  • 1.恐怖を感じる体験をする
  • 2.二度と同じ体験をしないよう、
    恐怖体験として強く記憶に残る
  • 3.同じような体験が起こりそうになると、
    異常反応を示して回避しようとする

こういった流れでフォビアが作られるのは、
人間の脳が安全に生き延びることを最優先して判断することによります。

二度と同じ危険な目に遭わないよう、
「怖い」「気持ち悪い」「嫌だ」「危ない」「痛い」などの危険を感じるような体験は、
強烈な記憶として残すのです。

そして、その記憶は以下のように
誇張された表現となっているケースもあります。

【Sさんの事例】

高所恐怖症(Acrophobia)

恐怖症の発端となった記憶:

中国の山岳地帯でリフトに乗る。
屋根などがない簡易的なスタイルで、簡単に落ちる可能性がある状態。

下りの状況で、ふと、針葉樹よりも高い位置を
不安定な状態で吊るされていることに気づく。

「この高いところから落ちて、木に突き刺さって死ぬかもしれない」と思い始める。

手すりを掴み、体を硬直させながら耐えた。

その後、マンションの内覧をした際、4階のベランダから外を見ようとすると、
体が緊張を覚え手に汗をかくことに気づき、高所恐怖症と認識する。

この体験は、Sさんからしてみれば、非常に重大な事件です。

ですが、「落ちて、木に突き刺さって死ぬ」という考えは、
ずいぶん誇張されているように感じられないでしょうか。

もちろん、本人からしたら深刻な状況ですが、人は危険が伴うような事態に遭うと、
冷静さを失い、ふだんでは考えつかないような思い込みをしてしまう事例と言えるでしょう。

他にも以下のように、あまりにも衝撃が大きく、
歪曲した解釈をしてしまったり、物事を拡大して解釈することもあります。

「女性恐怖症」
こんなに素敵な女性に振られたということは、
私は人生で誰からも愛されることはないだろう。いつもあんなに優しいのに、
こんなに冷たいことができるなんて、女性は怖い存在だ。

「動物恐怖症」
子ども時代、犬と遊んでいたら急にカプッと噛まれた。
今後も犬は急に噛んでくるかもしれない、
犬がいたら気を張っていなければ危ない目に遭うに違いない。

このように、
他者から見れば誤った認識を交えながらフォビアとして根付いているケースもあります。

そして、フォビアは本人に独自のもので、
日常生活で不便な状況になる場合も多々あるため、解消を願う人が多いのも事実です。

フォビアを解消する方法

一般的に、フォビアに悩む場合は、
クリニックでカウンセリングを受けるなど、心療内科に行くことが知られています。

そのため、「そこまで深刻ではない」と思われている方は、
フォビアをそのままにされていることも多いのではないでしょうか。

もし、クリニックに通うことになれば、通常は解消するまで通い、
服薬と合わせ「フォビアとの直接対決」とも言える、
行動療法の一つである暴露療法が取られることが多くあります。

暴露療法※では、
「不安や恐怖を感じる対象にも、だんだん慣れてきて不安や恐怖を感じなくなっていく」という
研究結果を基に、通常は避けているフォビアの対象に段階的に接することで解消していきます。

そして「脳と心の取扱説明書」と言われる心理学NLPでは、
恐怖症になった最初の記憶を破壊することで、フォビアを解消するアプローチがあります。

ただし、記憶を「破壊」と言っても、記憶を「消去」するわけではありません。

フォビアを作り出した原因の出来事を、一瞬で逆再生することで「破壊」して、
フォビアではない状態にすることができるのです。

とはいえ、このアプローチの中心となる部分は、
過去の自分を完全に客観視することで、フォビアの解消が可能となります。

心理学NLPに慣れていない状況で行うと、客観視できず過去の体験に入り込んでしまい、
フォビアを強めてしまうケースがありますので、専門家がいる状況で実践しましょう。

また心理学NLPは、ベトナム戦争の帰還兵が患うPTSDの解消に貢献した、
3人の心理療法家のスキルを研究して発展してきた背景があるため、非常に実践的な心理学です。

そのため、つらい体験や恐ろしい体験による記憶の悪影響を、
効果的に短時間で解消していくスキルがあります。

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