ストラテジー2:NLPはモデリングによって生み出された - NLP-JAPAN ラーニング・センター 東京・名古屋・大阪・福岡

ストラテジー

ストラテジー2:
NLPはモデリングによって
生み出された

下記の内容は、タッド・ジェームス氏から許可を得て、文献を使用しています。
翻訳の文章のため、若干内容がわかりにくい箇所があるかと思いますが、ご了承ください。

NLPの創始者であるリチャード・バンドラーとジョン・グリンダーが開発した
モデリングのシステムは、人の信念、生理機能、無意識の働きを知る為のものでした。

モデリングとは、得たい成果があったとして、その成果を得ている人の真似をし、
精神構造までも真似する事によって、その人と同じような成果を得ることができるテクニックです。

開発者である彼らは、モデリングにおける心理的プロセスを解明したのです。

モデリングの重要な要素は、
人が行動する時に頭の中で何をするのか、無意識の働きはどうなっているのか、
どんなストラテジーを使っているのか、
という事です。

例として、
外国語をどのようにモデリングする(学ぶ、模倣する)ことについてお話しましょう。
例えば、フランス語などの外国語を学ぶ時は3つの点をモデリングします。

まずは単語を"モデリングします。
実際に単語を覚えるのです。"Plume"が"ペン"であることを学びます。

次に構文を学びます。
特定の単語を特定の順番に並べて使う、フランス語の文の構造を学びます。
例えば、"犬がジョニーを噛んだ"と、"ジョニーが犬を噛んだ"では大きな違いがありますね。

同じ単語を使っているのに意味が全く変わってきます。
意味の違いは単語の順序によって生まれるのです。

また外国語をモデリングする場合、口の動きも真似します。
"Plume"を正しいアクセントで言えるように発音を学びます。

語学以外の場合、モデルとする人物のストラテジー(無意識の働き)を真似ることにより、
モデリングを成功させる事ができるようになります。

しかし、モデリングをする対象が無意識の働きではなく、
行動のみであったなら、モデリングを成功させることは、難しいでしょう。
しかし、無意識の働きを真似ているのであれば、モデリングはうまくいくでしょう。

別の話になりますが、
相手の無意識の働きを見つけ出して、他の誰かにあてはめることも可能です。
このプロセスを発見することは、誰かの無意識の働きを変える結果に繋がるかもしれません。

あるセミナーで、購買プロセスのストラテジーを知る、というワークを行いました。
セミナー参加者の中に、まずは「見る」→「いいなと思う」→「買う」、
という順序で購入にいたるストラテジーを持つ方がいらっしゃいました。

"欲しいものを見つけると、すぐに気持ちが湧いて買ってしまう"
という無意識の働きは、即決を必要とする場面では、かなり必要とされるスキルです。 彼女は航空会社のパイロットでしたので、なおさら即決が必要とされる環境にいます。

しかし彼女は、その無意識の働きを、あまり快く思っていないようでした。
だから彼女は、無意識の働きを変えたいと思ったのです。

人が持つ無意識の働きの大部分は、
得られる結果の良し悪しによって、簡単に学習、または修正する事ができます。

人は必要なリソースをすべて持っているというのが、
NLPの大前提の一つとなっているのはその為です。

例えば、自宅では決断力があるのに職場ではなかなか決断が下せないという人には、
決断を下す心理的プロセスを自宅だけでなく、
職場でも発揮するという方法を試してみるとよいでしょう。

特定の行動や心理的プロセスを経る事によって、
特定の結果が常に生み出される事、それがストラテジーです。

簡単にいえば、
ストラテジーとは特定の結果を生み出す為に、
人が脳神経内で行うプロセスの事です。

ストラテジーとは心理的・行動プロセスまたはその経験によって
常に生み出される特定の結果
ということです。
ストラテジーを変化させると、得られる結果が大きく異なる可能性があるのです。

では、
その人が特定の行動をとる時のストラテジーを知るにはどうしたらいいのでしょうか?

その答えは、当人に聞いてみればいいのです。

聞いてみて、
相手の叙述語を聞き、
(NLPのアイ・アクセシング・キューの理論のもと)目の動きを見て、
相手のサブモダリティの傾向を覚えておくのです。

※アイ・アクセシング・キューとは、脳に直結した目の動きを観察することで、
相手の心理的な動きを知るテクニックです。

※サブモダリティーとは、人が外界を認識する際に用いる要素のことを指します。
たとえば、色、音、質感など。

ところで、
心理ストラテジーに使われるサブモダリティーの要素にはどんなものがあるのでしょうか。

実は、大きく分けてたったの6つしかないのです。
人が頭の中でできることは大きく分けて6種類しかないのです。

その6種類とは映像、音、体感覚、味、におい、そして自分への語りかけです。
そして、それぞれの要素をさらに内的・外的に分ける事ができます。

相手の無意識の働きの傾向を知ると、
さらに、詳しくNLPストラテジーを作り出すことが可能です。

それは以下の通りになります:

  • V=視覚的
  • A=聴覚的
  • K=体感覚的
  • O=嗅覚的
  • G=味覚的

また、これら代表システム要素に関して以下のことが言えます:

  • e=外部的(External)
  • i=内部的(Internal)
  • t=音調(Tonal)(At)
  • d=デジタル
  • c=作り出された(想像)
  • r=思い出された(記憶)

相手から、ストラテジーを引き出そうとする時、
観察するうえで最初の
主要サブモダリティ-[V]、[At]、[K]、[O]、[G]を意識してみて下さい。
またそれらが内的か外的かに注目してください。

例えば、頭の中で映像を思い浮かべるのは内部視覚的(Vi)、
その車が好きかどうかを見に行くのは外部視覚的(Ve)、
その時に記憶していた車や想像していた車と比較した場合はVr(視覚的記憶)や
Vc(視覚的想像)が含まれます。

セールスマンと話をして、自分の購入基準に合うかどうかに関する情報を集めるのは
聴覚的デジタル(Ad)と外部聴覚的、
また感触を確かめるためにフロアマットに触ってみるのは外部身体感覚的(Ke)、
そして買って嬉しいと思う感情が内部身体感覚的(Ki)となります。

ストラテジーの各ステップの簡易表記には、
それが内部的か外部的かの識別を必ずつけるようにしましょう。
ここでは外部的を表すのに"e"、内部的に"i"の記号を付けています。
また聴覚を扱うときは、デジタル的聴覚か音調的聴覚かの識別をつけるといいでしょう。

デジタル的とはリストや基準 ‐‐"道理にかなっているか"、
そして音調的とは"聞いた感じ、合っている"ということに関係してきます。
音調的には"t"、デジタル的には"d"の記号をつけるようにしましょう。
各要素が発生した順番にも注目しましょう。

そして、自分が自信を持ってストラテジーだと言えるものを見つけられるまで、
何度でも聞きなおしてよいのです。何度かテストをしてみてください。

正しく把握し、
正確な順番で積木が並べられているかどうかを確認できるまで、
何度でも聞きなおして下さい。