あなたは「死」について考えたことはありますか?
宗教や哲学、身近な人の死、
精神的に辛いときなど、
意識するタイミングは、
人によって異なるでしょう。
一方で、そのようなタイミングがなかった方は、
「死」について考えたことがないかもしれません。
ですが、「死」は必ず訪れます。
誰しも必ず「死」について
考えるタイミングが訪れます。
そんな時、どのように
「死」と向き合ったら良いのでしょうか?
この記事では、心理学の観点から
- なぜ死が怖いのか
- 死生観を通して、人生を豊かにする方法
など、解説していきます。
悔いを残さず、
最期まで自分らしいく人生を全うするために、
何をすべきか、考えていきましょう。
そして、自分だけでなく、
もし介護をしている方がいらっしゃったら、
より幸せな時間を送ってもらうにはどうすべきか、
ということも共に考えていきましょう。
目次
1.死生観とは
「死生観」という言葉自体は、あまり聞きなれない単語だと思います。
この章では「死生観はどういうものなのか」という基本的な内容と、そのメリットについて、説明していきます。
その中で、死生観を持つことのメリットや、そもそも、なぜ死ぬことが怖いと感じるのか、ということについても触れていきます。
ぜひ死生観への理解を深めていってください。
1-1.死生観の定義
まずは、死生観の定義について見ていきましょう。
死生観という単語は、「死」と「生」という2つの単語が合体して成り立っています。
その単語の作りからも推察できるように、死生観とは、死ぬことと生きることに対する考え方や価値観のことをいいます。
この価値観は、人によって様々であり、
- 死後の世界について考える
- 最期の迎え方を決めて、生きる意味を考える
- 来世はないから、今を精一杯生きる
といったものも、死生観に含まれます。
この考え方について、海外では宗教から影響を受けることが多いです。
例えば、キリスト教や仏教の教えには、生と死の意味や死後の世界などが説かれており、ある意味で「死」に触れる機会が多いことから、日本とは異なる価値観を持っています。
日本においては、特定の宗教を信仰しない「無宗教」の方が多い関係上、海外に比べ、死に対して考える機会は多くないと言えます。
そのため、死生観を持っている方は少ない傾向にあるのが実状です。
ですが、あまり親しみのないこの死生観を持つことは、これからの人生を豊かにすることに繋がります。
次に、そのメリットについて解説していきます。
1-2.死生観を考えることのメリット
死生観を持つことで、主に3つのメリットがあります。
- 死への恐怖を抑えられる
- 自分らしい生き方を見つけることができる
- 見守ってくれる人が迷わずに済む
それぞれ詳しく説明をしていきます。
死への恐怖を抑えられる
まず、死生観を持つことのメリットとして、「死への恐怖を抑えられる」ことが挙げられます。
死は、抽象的でイメージがしにくいため、普段見ているドラマやニュースなどから、漠然と怖いというイメージが着きやすくなっています。
ですが、死生観を考えていく中で、必然的に自分や家族の「死」について考えることになります。
初めは、嫌悪感を感じるかもしれませんが、「死」についてじっくり考える中で、死に対して具体的なイメージを持つことができます。
そうすることで、死を受け入れることに繋がったり、以前より死に対する恐怖を抑えることに繋がっていきます。
この死への恐怖感を抑えたり、受け入れることで、今どう生きるべきかという前向きな気持ちを作り出すことに繋がるため、人生をより豊かにすることができるようになります。
自分らしい生き方を見つけることができる
死生観を考えることは、自分らしい生き方を探すことにも繋がります。
そして、「理想的な最期を迎えるためには、どう生きるべきか」ということを考える時間でもあります。
自分が何をしたかったのか、という率直な気持ちに従って生きることで、自分らしく生きる方法を見出すことができます。
また、自分らしい生き方をしていくにあたって、時間の使い方、お金の使い方について、より自分の意思で使う決断ができるようになるため、後悔が残りにくくなるだけでなく、余計なストレスを抱え込まなくなります。
こうすることで、残りの人生を自分で作っていくという意識が強くなるため、充実した余生を過ごすことができるようになります。
見守ってくれる人が迷わずに済む
死生観を考えることは、自分だけでなく、周囲の方へもメリットがあります。
「どのような死を迎えたいか」という意思表示をすることで、本人が何をしたいのかを周囲が理解し、協力をすることができます。
その中で、コミュニケーションが活発になったり、感謝の言葉を伝えたりすることで、家族や友人との関わりがより一層深いものになります。
そして、今後死を迎えるタイミングで、どのようなことをしてほしいかを明確にすることで、周囲の人も本人に対して、悔いを残さないようにすることができるのです。
筆者は、母から
「最後まで自分の口で食事をしたいから寝たきりになっても胃ろうは絶対に嫌」
と言われています。
※胃ろうとは、胃に穴をあけて専用のチューブを直接的に挿入し、栄養補給をする方法のことをいいます。
ただ、ここでお伝えしておきたいのが、死生観は、個々人の考え方や価値観、宗教によって様々です。
また、必ず持たねばいけないというものでもありません。
しかし、死生観を考えることで「自分らしい死に方・生き方」を見つめることができます。
人生を前向きに進んでいきたいと思うのであれば、ぜひ「死」と「生」に向き合う時間を作ることをお勧めします。
1-3.なぜ死と向き合うべきなのか
これまで、死生観を考えることのメリットについてお話ししてきましたが、この章の最後に、そもそも「なぜ死と向き合うべきなのか」という根本的なことについて説明していきます。
みなさんは、「死」に対してどのようなイメージがありますか?
怖いと感じたり、触れたくないもの、苦しいものなどといった、暗いイメージを持つ方が多いと思います。
この死に対して、「怖い」「触れたくない」といったマイナスな思い込みが働いてしまうと、残りの人生を過ごす上で、「死ぬこと」に意識が向いてしまい、充実した人生が送りにくくなってしまいます。
誰しもが死を迎えます。
1度きりの人生です。
必ず来るお別れを、悲しい顔で迎えたいか、どうせなら笑って迎えたいか、少しの違いで人生への向き合い方が大きく変わります。
死について考えないようにしていると、かえって恐怖や不安が増してしまいます。
人生を豊かにするためには、やはり死について考え、向き合うことが大切になります。
そして、冒頭に述べた死に対する「怖い」「触れたくない」といった印象は、思い込みであり、この思い込みのことを、心理学では「ビリーフ」と呼びます。
このビリーフは私達の人生に日々大きな影響を与えており、人生をどう過ごしていきたいか、という自己探求においても、非常に重要な要素になります。
こうしたビリーフなどの心理に関して理解を深めることは、より良い人生を作り上げることには欠かせません。
詳しくは、下記の記事からご覧ください。
→ ビリーフとは「最高の人生」、「望んでいる結果」を生みだす鍵
2.自分らしく最期を迎えるためにすべき2つのこと
では、自分らしく最後を迎えるためには、何を考えていけば良いのでしょうか?
死について考えるきっかけは、人それぞれだと思いますが、このようなタイミングは決して多くありません。
ぜひ、ご自身のタイミングで実際に行動に移してみてはいかがでしょうか。
ここからはそれぞれ、すべきことについて解説していきます。
2-1.最期を迎える理想的なシチュエーションを考える
まず、最後を迎えたい場所や人を考えてみましょう。
介護施設であったり、自宅であったり、様々な場所があります。
そして、場所を考えるうえで「誰に見守ってほしいか」も一緒に考えてみましょう。
例えば、『「自宅」で「家族」に見守られながら、感謝を伝えながら最後を迎えたい』というような内容です。
そうすることで、準備をすべきことや、どう家族と接していくべきか、といった具体的な行動指針を見出すことができます。
また、どんな気持ちで迎えたいか、ということも併せて考えておくと、よりモチベーションに繋がったり、前向きな気持ちになります。
2-2.死ぬまでにやりたいこと10個を書き出す
次に、先ほどの行動指針を参考に、
- 「死ぬまでにこれだけはやりたい」
- 「やらないと後悔する」
と思うことをリストにして書き出してみましょう。
参考までに、下記は筆者が考えた死ぬまでにやりたいこと10個を書き出してみたものです。
- 弓道をやってみたい
- 全ての都道府県に行く
- 縁側のある一軒家に住む
- モロッコに行きたい
- 弟二人と旅行したい
- カフェを開きたい
- 屋久島に行く
- 文通をする
- 陶芸を極めたい
- 金髪にする
小さいこと、大きいこと、馬鹿馬鹿しいと思うことでも書き出してみました。
残りの人生でやりたいことを明確にすると、よりやってみたいと思う気持ちが大きくなると思います。
「明日やろうはバカヤロウ、今度やろうもバカヤロウ!」
という、とあるドラマのセリフがあったかと思いますが、
いつかいつかと思い続けていても、最期は、刻一刻とあなたに近づいてきます。
死は、あなたを待ってはくれないのです。
そう思うといかがでしょうか。
始めないで後悔するより、とりあえずやってみて後から後悔する方が気持ちよく最期を迎えられると思います。
以上が、自分らしく最期を迎えるためにすべき2つのことです。
それぞれ、非常に簡単なことですが、実際に考えたり、行動してみたりするだけでも、死への考え方が大きく変わっていきます。
ぜひ、行ってみてください。
最後に
いかがでしたでしょうか。
「死生観」という言葉を通して、悔いを残さず、最期まで自分らしく人生を全うするためにはどうすべきか、ということについて解説してきました。
残りの人生、時間は有限です。
「死」「生」に向き合うか向き合わないかは、残りの人生の豊かさに大きく影響します。
「悔いを残さず、最期まで自分らしく人生を全うしたい」
そう思うのであれば、ぜひ考えてみることをおすすめします。
そして死生観は、人生における価値観が基となって形成されていきます。
そして、その人生における価値観を、自分自身で理解できている人は多くありません。
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