「入社3年目で、だんだん仕事に慣れ、独力で仕上げられることが増えてきたので、もっと上のステージに上がりたい」と思い始めた方。
「中堅と呼ばれる年次になりつつあり、自分自身の実績を上げるとともに、後輩の指導もしていきたい」と考えている方。
そのためにスキルアップしたいとは思っているけれど、どんなスキルを向上させたらよいかを考えている方に向けて、おすすめのスキルをご紹介します。
業種を問わず、仕事やビジネス、キャリアアップに必要とされるものを12種類選びました。さらにスキルアップすることで、どのようなメリットがあるか、解説しています。
得意なスキル、苦手なスキル、初めて聞くスキル、いろいろあると思います。興味を持ったものがあれば、ぜひそのスキルの習得に取り組み、あなたの価値を高めてください。
目次
1.「あなたの価値」を高めるスキルアップ
それぞれのスキルをご紹介する前に、なぜスキルアップが必要なのかを再確認しておきましょう。
また、スキルアップと似た表現である「キャリアアップ」はどう違うのか、という点についても併せてお話しします。
1-1.スキルアップが必要な理由
漠然と「スキルアップしたい」と考えている方に、スキルアップすべき理由を明確にお伝えします。
- 自分の役に立つ
- 会社の役に立つ
スキルアップすると、自分の成長が感じられ、仕事がどんどん面白くなり、仕事の成果がより上がるようになります。その結果、今の仕事でのポジションアップや、夢だと思っていた道への転職を実現できます。
自分のスキルアップが、顧客満足や会社の業績向上を後押しし、会社の役に立ち、ひいてはお客さまや社会への貢献にもつながります。
今までの自分に、一つでもやれることを追加して自分の価値を高めていくと、周囲の人の役に立てることにつながります。こう認識しておくと、身につけたスキルを活かす機会がどんどん増えていくでしょう。
1-2.スキルアップとキャリアアップの違い
ここで、スキルアップとキャリアアップの違いを確認しておきましょう。
スキルアップとは、ビジネスや実生活で役に立つ遂行能力を伸ばし、技術を身につけることです。
キャリアアップは、自信の能力や知識、経験を活かして、より幅の広い仕事や、異なる分野の仕事などへステップアップをし、経歴を積み上げていくことです。
例えば、こんな事例があります。
営業の先輩のサポート役で、事務処理を担当していたAさん。「コミュニケーションスキル」を向上させたことで、たまたまお客さまと話す機会があったときに、大切な情報を聞き出すことができ、後日の契約につながった。
「顧客折衝もできるならば、営業をやってみないか」とすすめられ、キャリアアップして営業担当となった。
言うなれば、スキルアップはキャリアアップに欠かせない重要な要素です。
スキルアップすることで周囲からより高い評価を得ることができ、新しいキャリアが開けてきます。
2.あなたの価値を高める「スキルアップ」おすすめ12選
次は、あなたの価値を高めてくれる、おすすめのビジネススキルの内容と、スキルアップするメリットを分かりやすく解説します。12種類ご紹介する中で、興味を持ったものがあれば、ぜひスキルアップにトライしてみてください。
2-1.コミュニケーションスキル
コミュニケーションスキルとは、お客さまや周囲のメンバーと信頼関係を築き、意思の疎通を行い、円滑なコミュニケーションを可能にするスキルです。
このスキルを身につけることで、次のようなことが可能になります。
- 信頼を獲得し、仕事を任せてもらえる。
- 困ったときに協力が得られ、助けてもらえる。
- 他の人と協力し合えるので、仕事の能率が上がる。
など
社会の中にいれば、人と関わらない仕事や生活はありません。そのためコミュニケーションスキルは、とても重要です。
このようなコミュニケーションスキルといえば、大きく分けて次の2つに集約されます。
- 聞くスキル
- 話すスキル
それぞれを見ていきましょう。
- 聞くスキル
- 話すスキル
コミュニケーションの第一歩は、相手を理解することであり、まず身につけたいのが「聞くスキル(傾聴スキル)」です。
傾聴とは、相手の話をよく聞き、相手の気持ちに寄り添い、立場に共感することで、真意をくみ取ることができるスキルです。相手は、言いたいことが認めてもらえたということで、安心感や信頼感を持ってくれます。
例えばトップセールスになる人ほど、お客さまとの商談においては、以下のような質問を使いながら、まずは相手の価値観や悩み、ニーズ(望みや欲求)をじっくり聞きます。
「どのような時にお車に乗られますか」
「乗り心地と走り心地でしたら、どちらが大切ですか」
など
その上で、こちらが伝えたい話をします。
そうすると、お客さまには「いろいろ聞いてくれて、頼りになりそうだ」という印象を持ってもらえ、信頼を寄せていただけます。
「話すスキル」については、後述する「質問スキル」「プレゼンスキル」が、ぜひ身につけたいおすすめのスキルです。コミュニケーションスキルを身につけ、ビジネスの相手と、信頼し合える良好な人間関係をつくっていきましょう。
2-2.論理的思考スキル
論理的思考スキルとは、ロジカル・シンキングとも呼ばれ、物事に対して、一貫性があり、根拠や理由付けが明確な考え方を行うスキルです。
論理的思考をすることで、仕事や人間関係において、以下のことが可能になります。
- 目標達成と問題解決の促進
- 課題の整理・具体化
- 周囲の人の理解や納得を得やすい
- 協力や応援をしてもらいやすい
など
そして論理的思考スキルは、目標達成・問題解決・人間関係において重要なスキルと言えます。なぜなら論理的に思考することで、話の筋が通るため、物事がシンプルで分かりやすくなります。
また仕事は、自分一人では行えず、社内では上司・チームメイトや後輩、社外では取引先など、多くの人が理解・納得して初めて案件が動きます。そういう周囲の人達の理解・協力を得やすくする意味でも、論理的に考え、論理的に伝えることが大切なポイントになります。
こうしたロジカル・シンキングには、いくつかのフレームがあり、それらに沿って検討を行うことで、考えの整理が速く抜け漏れなく行うことができます。 その意味で論理的思考スキルは、誰もが身につけておきたいスキルと言えます。
なお、論理的思考力をより高めるために、応用編として次のものもあります。
- クリティカル・シンキング
- ラテラル・シンキング
:本当にこれで正しいのかと、前提から見直してみる考え方。
:立場を変える、時間軸を変えるなど、さまざまな視点から見直してみる考え方。
これらをスキルアップする際は、関連の書籍や講座で思考法を習得し、仕事や日常生活でどんどん使ってみることが近道です。
2-3.目標達成スキル
目標達成スキルとは、仕事や人生において「自分が実現したい目標」「叶えたい願望」「会社として達成すべき課題」をクリアするためのスキルです。
もちろん、「目の前に起きる問題を解決する」ことにも役立ちます。
目標達成スキルを身につけることで以下のことが可能になります。
- 目標達成の確率が高まる
- より効果的なアクションを取れるようになる
- 難しい問題へ対処できるようになる
- アクションの精度を高め続けられる
- 成果を止めている要因をクリアできる
など
そして目標達成スキルは、個人や組織の目標達成において、とても重要な役割を担います。
中には、「目標達成にスキルがあるのだろうか」と思う方がいるかもしれません。そこで一例として、以下の2つの力を挙げてみます。
- 目標を適切なレベルに設定する力
- 目標を達成するために工夫する力
:現在の実力より少し上のレベルで、なおかつ頑張れば達成可能なレベルに設定する
:目標達成の方法を考え、その過程で課題に直面した場合は創意工夫して解決する
こうした目標達成スキルを磨いていくと、目標を達成できる確率が高くなります。
人事考課において、あらかじめ設定した目標の達成度合いで業績を評価する目標管理制度を導入している企業は約7割とも言われ、増加傾向にあります。
いかに自分に合った目標を設定するか、また、設定した目標をいかに達成するかが、高い評価を得るためには必要です。
このスキルを高めていくには、大きな目標を設定するときに細分化した目標も併せて設定し、小さな目標達成を繰り返していくことがゴールへの近道です。
例えば、今期の売り上げ目標を決めたら、月次や週次レベルにまで落とし込んだ目標も設定し、それに従って行動予定を決めます。週末や週初にそれまでの進捗を振り返り、問題や未達が起きていればその理由を突き止め、対応を取り、次の振り返り日までに軌道修正します。
仕事だけではなく、日常生活においても何かに目標を持って取り組むと、スキルを高めるのに役立ちます。
2-4.質問スキル
質問スキルとは、相手から情報や本音を引き出したり、相手が自分では気づいていない「課題や問題」を具体化することのできるスキルです。他者に対してだけではなく、自分にも使えます。
質問スキルを身につけることで、例えば、以下のことが可能になります。
- 本音を話してもらう
- 価値観を知る
- 目標達成や問題解決に向けたアイデアを出す
- 問題の真因を具体化する
- 視点を変える・発想を切り替える
- 可能性・選択肢・発想を広げる
- コミュニケーションを深める
- 理解・共感を深める
など
そして質問スキルは、コミュニケーション・セールス・マネジメント・リーダーシップなど、他者との関わりにおいて、重要な役割を担います。
質問スキルの基本は2種類あります。
- オープン・クエスチョン
- クローズド・クエスチョン
:YES、NOではなく、自由に話してもらう質問
:YES、NOで答えられる質問
この2種類の質問スキルを駆使し、上手に相手に質問できると、次のようなメリットがあります。
- 相手の本当の気持ちや望みを知ることで、交渉成立や目標達成により早く近づける
- 相手に、こちらの理解度を知らせ、寄り添いたい気持ちを伝えることで、相手の信頼や好感を得る
そして質問スキルは、日々の業務や日常生活において磨くことができます。
- 質問の目的や相手の状況によって、聞き方や聞くタイミングを使い分ける
- 相手が答えやすい質問をする
- 多忙な人に質問をするときは、「ここまで調べたのですが、ここからが分かりません」などと聞きたい範囲を明示してから質問する
こういったコツを参考に、ぜひ実践してみてください。
2-5.心理的スキル/心理学のスキル
心理的スキルとは、スポーツ心理学の分野において研究が進み、効果が検証されてきました。イメージトレーニングやリラクゼーション、プラス思考などのスキルです。
これらの心理的スキルを向上させるプロセスが、メンタルトレーニングと呼ばれています。
そしてもう一つ、
「人の心の動きや変化の原則を体系化した」心理学のスキルも、仕事や人間関係に効果的です。
こうした心理的スキル/心理学のスキルを身につけることで、以下のことが実現できるようになっていくでしょう。
- 自分の能力を、より発揮できるようになる
- 緊張やプレッシャーに強くなる
- 目標達成力や問題解決力が向上する
- 感情のコントロールを行いやすくなる
- 人を動かす、人に影響を与えることができる
など
こうしたスキルは「仕事でパフォーマンスを発揮する」「良好な人間関係を築く」「周囲の協力を得る」など、様々なシーンで活用できるため、必ず押さえておきたいものです。
例えば筆者も、若い頃はこのような経験をしました。
- 初めてのプレゼンで、説明の途中で頭が真っ白になってしまった
- お客さまから断られて何も言えず、引き下がるしかなかった
- 怒りの感情に任せて、冷静な判断や対応ができなかった
しかし自分の心理状態を安定させたり、あるいはピークに持っていったりと、心理状態をコントロールできるようになると、本来の実力を余すことなく発揮できるようになります。
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2-6.プレゼンスキル
プレゼンスキルとは、伝えることを通して、あなたが望む「行動・協力・同意」を相手から得ることを可能にするスキルです。そのためにプレゼンを通して、相手の気持ちに影響を与え「理解・納得・共感」を得る、ということも行います。
こうしたプレゼンスキルを身につけることで、以下のことが可能になります。
- 周囲の理解・納得・共感を得る
- 望んでいる「行動・協力・同意」を得る
- 意思の疎通を行う
- コミュニケーションを円滑にする
など
そしてプレゼンスキルとは、誰かに影響を与えたい、説得をしたいという際に重要なスキルと言えます。
このようなプレゼンスキルを身につける時に、まずは注目したいのは、「話す内容の準備」と「話し方のテクニック」になります。もちろん構成も重要です。
もしも以下のようにプレゼンに苦手意識があっても、スキルアップすることで克服することができます。
- 一対一での会話は得意でも、プレゼンテーションの場で多くの人の前に立つのは苦手
- 営業や接客を担当しているけれども、資料作成に自信がない
プレゼンスキルは、日常業務での会議や話し合い、交渉の場もプレゼンととらえて取り組むことで、スキルアップすることができます。場数を踏んで、その時々に試したテクニックを繰り返して、自分のものにしていきましょう。
また、プレゼンテーション検定協会がプレゼンテーションに関する検定試験を実施しています。検定合格を目指すのも、目に見える成果として良い方法です。
※プレゼンの話し方については、以下の記事や記事一覧で詳しくご紹介していますので、お役立てください。
2-7.コーチングスキル
コーチングスキルとは、対話することによって、相手の目標達成や課題解決をサポートするためのスキルです。積極的に答えを与えるというよりも、相手の中にある答えを引き出す手助けをするものです。
コーチングスキルを身につけることで、以下のことが可能になります。
- 目標達成や問題解決の促進
- 課題や問題の具体化
- 円滑なコミュニケーション
- 深い信頼関係の構築
- マネジメントやリーダーシップ力の向上
など
そしてコーチングスキルとは、目標達成や問題解決、営業・マネジメント・スタッフの育成など、他者との関わりにおいて、力強いスキルになります。
一例を挙げると、対話の中で、適切な質問をすることで相手の言いたいことを引き出し、相手の考えや感情に寄り添いながら傾聴し、一緒に解決策を考えていく、といったスキルが挙げられます。
このスキルは、後輩や部下ができて、指導・育成をする際にも効果的に使えます。例えば以下のようなときですね。
- 部下が、目標達成できずに悩んでいるとき
- 独力で課題を考えてほしいとき
- 問題を解決するプロセスも体験してほしいとき
など
指導・育成する立場になると、さまざまな場面で役立つため、コーチングを学ぶ管理職やリーダー層はたくさんいます。
また後輩や部下に考えさせると、時間がかかるように思われるかもしれません。しかし、アドバイスを与えるだけよりも、部下や後輩に自分で解決策を考えさせる方が、その後の成長が大きいものです。
コーチングスキルは、体験や学習を通して習得したノウハウやコツ、経験則を、実践の場でどんどんアウトプットしていくとさらに新しい発見があり、より磨くことのできるスキルです。まずは書籍や講座でスキルを学習し、実践していってください。
※コーチングに関しては、以下の記事でもご紹介していますので、あわせてご覧ください。
2-8.リーダーシップスキル
リーダーシップスキルとは、組織の目標達成に向けて、チームのメンバーを導いていくスキルです。この時、結果を出せばそれで良いかというと、それだけではなく、メンバーが成長できるように導くことも求められます。
このようなリーダーシップスキルを身につけることで、以下のことが可能になります。
- 組織の方針を示し、方向づける
- メンバーが働きやすい環境づくり
- チームのパフォーマンスを高める
- 部下のモチベーションを引き出す
- スタッフの自発性を引き出す
- メンバーの教育・育成
- 仕事の手本を示し、模範となる
など
そしてリーダーシップスキルは、同じ目的に向かい、組織・チーム・メンバーが一丸になる際に、とても重要な役割を担います。
こうしたリーダーシップスキルは、部下を持つ立場になったときや、チームで行動するときに必要となるスキルです。
このスキルを学ばずに漠然とリーダーになったとしたら、実践で試行錯誤しながらリーダーとしての役割を果たさなくてはならず、大変苦労することになります。リーダーになる前に習得しておくべきスキルと言えます。
まずは、書籍やWEB情報で、リーダーシップに必要なスキルを学習しましょう。必要とされるスキルは幅広いものです。先に述べたスキルの他に、「メンバーのタイプを見極める」「モチベーションを与え、人を動かす」ための心理学的知識なども知っておく必要があります。
その上で、実践のチャンスがきたらぜひチャレンジしてみてください。求められる役割は一つ、組織を統率することですが、その手法は自分の個性を活かしたものでよいのです。
- 何事も率先垂範して引っ張るリーダー
- 励まして後押しするリーダー
- 温かく見守るリーダー
皆さんの周囲にも、さまざまなタイプのリーダーがいると思います。そういった人や先人、学説などを参考にして、真似したいリーダー像をイメージしておくとよいでしょう。
※リーダーシップに関しては、以下の記事でもご紹介していますので、あわせてご覧ください。
2-9.ファシリテーションスキル
ファシリテーションスキルとは、会議などの集団の場において、さまざまな意見を整理し、合意形成に向かって集団を運営していくスキル(能力)のことを言います。
ファシリテーションスキルを身につけることで、以下のことが可能になります。
- 参加者が意見を言いやすい雰囲気を作り、アイデア出しを促進する
- 中立の立場で、対立する意見を調整しながらまとめていく
- 全体の合意形成を実現し、会議後のアクションの役割分担を明示する
など
このような、取りまとめとしての役割を担うスキルです。
このスキルを持っている人がいると、会議やプロジェクトがスムーズに進行するため、業務効率が向上し、生産性も上がります。つまり会議や打ち合わせにおいて、重要なスキルと言えます。
今は変化の速い時代であり、スピード感を持って課題を解決していく必要があります。また、ダイバーシティの広がりにより、職場にはさまざまな立場の人がいます。こういった背景があることから、ファシリテーションスキルは今後ますます求められるスキルと言えます。
関連書籍や研修、セミナーなどでコツを習得し、業務の場でどんどん実践してみましょう。
2-10.セールススキル
セールススキルとは、お客さまの中に「欲しい・買いたい・購入する必要がある」という気持ちを生み出し、その結果として商品・サービスをご購入いただくためのスキルです。
セールススキルを身につけることで、以下のことが可能になります。
- 新規顧客の売上をつくる
- クロスセル
- アップセル
- リピート購入
- 購買単価の向上
など
そしてセールススキルは、商売やビジネスを営む上で必須であり、主に営業職の方が必要とするスキルです。
セールスの成功は、お客さまが求めるもの(商品、サービス、取引によるメリットなど)を的確に把握し、それを満たす提案を行うことが成功の鍵です。
商談において、商品の説明ができたとしても、お客さまの本音や希望を知ることができなければ、ビジネスには結びつきません。お客さまの本音を引き出し、お客さまに訴求して、その心を動かすために、セールスのスキルアップは必要不可欠です。
セールスについては、関連の書籍が多く出ています。自分に合うもの、ピンときたものを選び、コツをマスターして、どんどんアウトプットしてみてください。
2-11.マーケティングスキル
マーケティングスキルとは、いろいろな定義はありますが、「商品認知~商品購入までの流れ(プロセス)」です。本稿ではセールススキルについては触れたので、「セールス以外の方法で購買欲求に火をつける」ためのスキルとして述べていきます。
マーケティングスキルを身につけることで、以下のことが可能になります。
- 既存の販売ルートの強化
- 新規の販売ルートの確保
- パフォーマンスの落ちた販売ルートの改善
- 低迷した売上への対応
など
そしてマーケティングスキルは、セールススキルと同じで、商売やビジネスを営む上で必須のスキルとなります。
一例を挙げます。
- 世の中の人が求めていること、困っていることを感じ取り、アイデアを練る
- アイデアを「商品」という形にする
- 誰にどう伝えたら売れるのかを考える
これらを効果的に行うためのスキルは、企画力とも呼ばれます。企画力と聞くと、商品開発などのクリエイティブな業務でしか必要ないように思うかもしれませんが、実はさまざまな場面で必要とされます。
例えば、売上が好調な別店舗のノウハウを自店でも実施することになり、何を新しく取り入れるべきかを考えるとき。社内の事務の流れがうまくいっていない問題があり、流れをどう改善したら良くなるのか、チームで考えることになったとき。
新規にアイデアを考え出すにしても、既存の状況の改善にしても、戦略立案のスキルは役立ちます。ですから、マーケティング業務に携わっていない皆さんにも、これからぜひ強みにしてほしいスキルです。
このスキルを身につけるためのコツをご紹介しておきます。
- 紙媒体やインタビュー、アンケートなどいろいろなルートで情報を集める。
- 集めた情報を「誰の」「どんな状況を」「こう変える」というように整理・加工したり、前提条件を変えて新たな切り口で問題を眺めたりする。
- 自分が見聞きする周囲の物事に、アンテナを高く張る。
- 小さな思いつきやアイデアを否定しない。(結びつけると大きなアイデアになることがある)
2-12.ライティングスキル
ライティングスキルとは、文章を通した意思疎通を図り、相手からの「理解・納得・共感」を得て、望んでいる「行動・協力・同意」を得るためのスキルです。文章を通した、「コミュニケーション」「プレゼンテーション」とも言えます。
ライティングスキルを身につけることで、以下のことが可能になります。
- 意思の伝達
- 意思の疎通
- 想いの共有
- 的確な報連相
- ライティングによるセールス/マーケティング
- 信頼関係の構築
など
そして仕事におけるライティングスキルは、企画書や会議の議事録などの文書の作成やセールスレターの作成、メディアの運用やプロモーションにおいて重要なスキルです。
ポイントとして、以下が重要になります。
- 正確性
- 論理的
- 分かりやすい、伝わりやすい表現
など
これらのポイントを押さえていれば、良い文章だと言えます。事実の誤りや誤字脱字はしない、論点について必ず理由づけをするなど、読み手にとって分かりやすい用語で書く、などのことも求められます。
若手社員が、会議後に議事録をまとめる担当となることが多いものです。かつて筆者も、議事録を何度も上司に直され、作成に時間がかかった経験があります。
仕事におけるライティングスキルは、小説を書き上げるわけではなく、コツをつかめば誰でも習得できるものです。コツを知っているか知らないかで、文書作成にかかる時間に大きな差が出ます。
まずは、研修やセミナーでスキルを学ぶのがおすすめです。
学んだらすぐに、業務において、文章を書く機会を意図的に増やし、先輩や上司にレビューしてもらいましょう。
ライティングスキルを高める際には、以下で発信されている情報もご参考になるかもしれません。
まとめ
皆さんが今後、より高いステージに行くにあたって、
おすすめの12のスキルをご紹介しました。
これらのスキルは、業界特有のものではなく、
どのような業界・職種であっても役に立つスキルです。
上司や、お客さまからの依頼にはきちんと対応する。
業務はそつなくこなしている。
これでも十分と思うかもしれませんが、しかし、いつまでも同じアウトプットしか出せない生産性のままだと、同じ仕事しかさせてもらえません。
例えば、マーケティングスキルやプレゼンスキルを活かし、
上司からの課題に、新しい提案を追加して返します。
すると、「おや?」と目を引き、さらに面白い仕事を任せてもらえる可能性が出てきます。
業務上の専門知識の勉強は欠かせないものですが、
これら12のスキルを高めていけば、どんな業界でも魅力あるビジネスパーソンとして活躍していくことができるでしょう。
私たちのスクールでは、心理学NLPの学びだけでなく、
NLPを駆使したプレゼンテーションやコーチングの講座も扱います。
スキルアップに役立つ学びが豊富にありますので、ご興味のある方は、各講座のページをご覧ください。
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