『自己認識』とは、自分のことを
【理解】することをいいます。
そしてこの【理解】は
自分の視点に加えて、
他者からの見え方の
両方を理解するということです。
あなたは、自分のことを
どのくらい理解していますか?
自分のことは
自分が一番わかってるよ・・・。」
このように感じる方も
いるかもしれません。
一方で、仕事やプライベートで
自分が思ってもないことを
上司や友人から言われたり、
自分では正しいと思って行ったことも、
思ったような結果が
出なかったことはありませんか?
本記事では、自己認識についての解説や
自分を知るために効果的な、
心理学の観点を交えて
自己認識力を高める方法をご紹介します。
目次
1.自己認識とは
自己認識とは、自分の感情、能力、長所や短所、行動・思考パターンなどへの深い理解に加え、
自分が【周囲からどの様に見られているか】ということを正確に把握することです。
自分のことを正確に理解すること、つまり自己認識力の高い人は、状況や感情に振り回されることなく、
目的や目標の達成に向けて集中することができ、結果として、人生・仕事・人間関係をより豊かなものにすることができます。
自己認識には【内面的自己認識】と【外面的自己認識】の2パターンに分かれており、
この2つの自己認識力を高めて、バランスを保つことによって、より自分の全体像が見えていきます。
では、まず最初に【内面的自己認識】【外面的自己認識】について、理解を深めていきましょう。
1-1.2種類の自己認識
■内面的自己認識
内面的自己認識は、自分の価値観や感情、出来事への反応(思考・行動パターン)、長所や短所、また、他者から自分がどの様に見られているかということを
【自分が】どのように認識しているかを指します。
内面的自己認識力が高い人は、自分の大切にしているものや、自分の中での限界点も知っているので、
自分のペースを一定に保ち、周りとの調和も考えながら物事を進めることができ、高いパフォーマンスを発揮します。
また、内面的自己認識力が高いことで、自分の思考パターンや行動を深く理解しているので、
目標に向かうためのモチベーションも、自分でコントロールしやすくなります。
そのため、人生、仕事のあらゆる場面で、不安やストレスが少なく、満足度や幸福度が高いとも言われています。
■外面的自己認識
外面的自己認識は、自分の価値観や感情、出来事への反応(思考・行動パターン)、長所や短所に加え、
【他者】が自分をどのように見ているのかということに対し、自分がどのように認識しているかを指します。
自分が、他者からどのように見られているかを分かっている人は、相手の気持を汲み取る力が高く、相手の立場に立った関わりができます。
そのため、仕事においては、顧客、上司や同僚などの状態を理解したコミュニケーションをとれたり、相手や状況に応じた適切な対応もできます。
1-2.なぜ、自己認識することが重要なのか
本章の冒頭でもお伝えした通り、自分の状態を理解すること、そして他者から見た自分を理解しておくことで、
『自分は何を求められているのか?』ということが理解でき、あなたの仕事や人間関係においての満足度・幸福度にも影響を与えます。
例えば、納得のいかないことが出てくると、すぐに感情的になってしまうAさんを例に説明します。
Aさんは、自分では感情的になりやすいということを認識していますが、
仕事で納得の行かないことを、上司から言われてしまい、どうしても我慢できず感情的に上司に意見してしまったことで、口論となってしまいました。
この場合、Aさんは内面的自己認識はできていても、【上司から見たAさん】という外面的自己認識が、できていないことにより、
最悪の場合、上司との関係悪化やAさん自身の評価が変わるという可能性もあるのです。
上司との関係が悪化することにより、Aさん自身も辛くなりますし、チーム内の雰囲気や、業務の進行などにも影響がでてくることでしょう。
もし、Aさんが外面的自己認識をできていたとしたら、【ここで感情的になるのはベストではない】という判断もできたかもしれません。
このように、『自分で思っている自分』と『他者から見た自分』の双方を理解しておくことで、
他者とも良好な関係を築きつつ、最大のパフォーマンスを発揮することもできます。
では、実際に自己認識ができることで、あなたの人生・仕事・人間関係にどのような影響を与えるのでしょうか。
次章では、自己認識力を上げることにより得られる効果について説明します。
2.自己認識ができることで得られる効果・メリット
ここまで2つの自己認識の種類や、自己認識の重要性について説明してきました。
こちらでは、実際に自己認識できることで、自分の人生や仕事で得られる効果やメリットについてご紹介します。
自己認識ができることで、下記のような、あなたの人生・仕事・人間関係をより豊かにしてくれる要素があります。
- コミュニケーション能力の向上
- 人生の満足度、幸福度の向上
- ストレスが少ない
- 仕事においてチーム内の協調性が高まる
- 生産性の向上
- 管理職、リーダーとしての能力が高まる
例えば、仕事で上手く行かなかった時、自己認識力が高い人は【自分が求められていること】をしっかり把握しており、状況に応じた的確な行動ができるので、
たとえ結果が振るわない場合でも、感情に飲みこまれることなく、冷静に改善や分析を進めることができます。
一方で、自己認識力が低いと、仕事での結果が振るわなかった場合、『悔しい』『悲しい』という感情に飲まれてしまう傾向があります。
自分のパフォーマンスを振り返るよりも、マイナス感情のループにはまってしまうことで、上司や同僚から、自分の良い所を伝えてもらったとしても、
自分が他者へ与えている影響を認識することができないことにより、本来のパフォーマンスを発揮できない可能性があります。
では、自己認識力が低いことで、あなたに与える影響はどのようなものがあるかを次章で説明します。
3.自己認識力が低いことで起こるデメリット
2章では、自己認識力が高いことで得られる効果やメリットをご紹介しました。
一方で自己認識力が低いことで、あなたに与える影響はどの様なものがあるでしょうか。
1章でご紹介した【内面的自己認識】【外面的自己認識】の対比で解説します。
内面的自己認識力が高く、外面的自己認識力が低い
内面的自己認識力が高いので、自分のことは理解ができていますが、
他者からどのように見られているかという意識が薄くなることにより、自分本位な考え方になる場合があります。
また、人からのアドバイスなどを聞き入れられない可能性もあるため、
人間関係の歪みが生じやすくなることや、自分自身の成長の可能性を、せばめてしまうことも考えられます。
外面的自己認識力が高く、内面的自己認識力が低い
外面的自己認識力が高いので、他者から「どのように思われているか」という点に敏感です。
そのため、相手のことを考えて行動することはできますが、
内面的自己認識力が低いことで、相手を気にしすぎたコミュニケーションをとってしまう傾向があり、ストレスを抱えてしまうこともあります。
また、内面的自己認識力が低いことで、自分を過大・過少評価してしまうこともあり、
周囲とのギャップを感じ、自分のありたい姿を見失うこともあります。
内面的・外面的の両方とも低い場合
自己認識力が両方とも低い場合には、【自分が何者か】そして【他者からの見られ方】両方とも分かっていない状況のため、
自分がどうありたいのかを明確にできず、モチベーションも維持できない可能性があります。
また、他者からの見られ方への理解も薄いため、人間関係の歪みを引き起こす可能性もあり、
理想と現実とのギャップに不満を感じてしまうことがあるかもしれません。
このような場合は、自己認識力を高めることを、しっかりと実践することが必要です。
4.自己認識力を高める4つの方法
ここまで自己認識力が高いことで得られる効果や、低いことによるデメリットをご紹介してきました。
あなたの自己認識力は、3章でご紹介した中で、どのような状態でしたでしょうか。
自己認識力は、内面的・外面的の両方ともバランス良く高めていくことが、あなたの人生・仕事・人間関係により良い影響を与えます。
こちらでは、自己認識を高めるために世間的に知られている方法や、心理学の観点からあなたの自己認識力を高める方法を含めて4つの方法をご紹介します。
4-1.自分の価値観を知る
自分をより良く知るために、自分の価値観を知ることは、自己認識の第一歩とされています。
価値観を知ることは、【自分はどうありたいか】ということを築き上げるために大切な要素となり、内面的自己認識を高めることを力強く後押ししてくれます。
人生・仕事・人間関係、それぞれの分野の中で、あなたにとって大切にしている価値観を見つけていくことで、
あなたの内面的自己認識力も高まることでしょう。
実践心理学NLPでは、【自分にとって大切なこと】や自分への評価、何かを決める際に判断基準となるものを『価値基準』といいます。
※実践心理学NLPとは
NLPとは、Neuro Linguistic Programing(神経言語プログラミング)の略称で、別名「脳と心の取扱説明書」とも呼ばれる最新の心理学です。
世界のトップビジネスシーンやスポーツの世界などでも幅広く活用され、
仕事やビジネス・人間関係など、人生全般をアップデートしたい方にとって、価値ある学びを得られるものとなっています。
自分の価値観は、人生・仕事・人間関係だけでなく、テーマごとによっても、大切にしたい価値観は変化していきます。
また、この価値観は、自分の無意識の中にあるものが多く、自分にとって大切なモノであるにも関わらず、
振り返る時間を持たない限り、あまり触れることは多くはありません。
自己認識力を高めるために、大切にしている価値観を見つけ、その価値観に順位をつけてみることもおすすめです。
当メディアサイトを運営しているNLP-JAPANラーニング・センターでは、実践心理学NLPの学びを提供しており、
『NLP体験講座』では、自分の価値観、そして価値基準を明らかにするワークも体験することができます。
もし、実践心理学NLPにご興味をお持ちの方は、
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4-2.マインドフルネス瞑想をする
【今】の自分の状態に気づくためにも、マインドフルネス瞑想は有効な手段です。
これも同じく、内面的自己認識を高めることに効果的です。
マインドフルネスとは、【今の状態に意識を向ける】という意味で、その場の感情や状態に、ただ気づくという状態のことを指します。
今の自分の感情や思考に意識を向けることで、自分の状態を客観的に見ることができるので、
1日〇分など時間を決めて、毎日実践していくことで、感情の安定も期待できます。
感情のコントロールが苦手、何かあると感情に振り回される傾向にあると感じている方は、
日常のちょっとした時間に、マインドフルネス瞑想を取り入れてみましょう。
4-3.定期的なフィードバックを受ける
フィードバックとは、自分の振る舞いや発する言葉、強みや、弱みなどを、他者から正直に伝えてもらう事で、外面的自己認識力を高めるために効果的です。
他者から自分のことを言われることは、怖いと感じる方もいるかもしれませんが、
伝える相手も勇気を出して伝えてくれる、愛情を持っているからこそと思うことで、受け止め方も変わってきます。
例えば、仕事においてフィードバックを受ける場合、
私は人の考えを汲み取る力はあると思ってて、交渉は得意だと感じているんだけど、事務作業はミスも多くて不得意だと思ってるんだよね。どう思う?」
というように、聞く時には自分の見解を添えて聞いてみるのもよいでしょう。
上司や、自分のことをよく見てくれている同僚、または友人でもいいので、定期的なフィードバックを受けることで、
理想と現実のギャップを小さくでき、あなたの成長を後押しするきっかけになるかもしれません。
4-4.相手の思いを知る(ポジションチェンジ)
相手の自分に対する思いを知ることができると、外面的自己認識力が高まります。
また、自分と相手との間にある認識のズレが少なくなることで、現実と理想のギャップも小さくなり、
仕事や人間関係においてのストレスや不安の軽減に役立ちます。
「相手の思いを知る」ことは、1人でイメージの中でやることは難しいのですが、
実践心理学NLPでは『ポジションチェンジ』という、相手の立場や客観的な視点で物事を捉える方法で、人間関係の改善にも役立つテクニックがあります。
相手からみた自分を見て、どのように感じているかを知ることができることや、
客観的な視点からも自分の状況をみることで、外面的自己認識力が高まります。
そして、このポジションチェンジは、自分自身の視点でも相手のことを知ることができるため、
最終的に内面的・外面的2つの自己認識を高めることに効果を発揮します。
ポジションチェンジについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
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ポジション・チェンジとは?「仕事や人間関係」の悩みを解決する手法
5.自分を知りより豊かな人生へ
自己認識力を高める鍵、それは、あなたの内面つまり【心の状態】をしっかりと整えることです。
心にトラウマを抱えていたりすると、自己認識力を高めようとしても歪曲した見方をしてしまったり、
他者からのアドバイスも、受け入れられないなど、バランスが取れなくなる可能性があります。
そのため、本当の自分を見つめるためには、心をフラットにしておく必要があります。
しかし自分をより深く理解するために、「内面を整える」と言えども、1人で継続して実践していくのは難しいですよね。
4章でご紹介した、実践心理学NLPは【脳と心の取扱説明書】とも言われ、リフレーミングやポジションチェンジをはじめ、
セルフイメージの向上や自分の内面と向き合うためのスキルが豊富にあります。
このNLPのスキルを活用するのも一つの手段です。
なかなか自己認識がうまくいかないという時は、あなたの内面で何か歪みが生じている合図なのかもしれません。
そんな時は、自分の心の状態を整えることで、よりプラスの自己認識をすることができ、あなたの望む方向へ後押ししてくれることでしょう。
ぜひ、心をフラットにして自分を探求し、ありのままの自分と向き合ってみてください。
参考文献