大人気
無料で診断!

2024.07.08 コミュニケーション

【初級編】営業力を高める6つの話し方「良い例・ダメな例」を徹底比較

メイン画像

あなたは、売れる営業と売れない営業の違いは何だと思いますか?

トップ営業ほど、お客様の心を掴み、動かします。
その結果として、以下のように言われますね。

  • 「もっと話を聞きたい」
  • 「他の営業とは違いますね」
  • 「あなたから購入したい」

逆に売れない営業ほど、
お客様がストレスを感じ「もういいです」とお断りされます。
このような違いをつくるものは何でしょうか?

実はこの違いは「話し方」にあります。

もちろん話し方が、営業成果を決めるすべてではありません。
しかし話し方が、お客様の反応や営業成績に大きく影響するのも事実ですね。

かつて私が、某大手引越し業者の営業を始めた頃、こんなケースがありました。

【全国2位の営業マンに同行したケース】

彼は「周囲の営業が平均16万円で受ける引越し依頼を、平均23万で契約」していました。お客様に信頼されているため、大幅な値下げをせずに成約できるんです。

【売れない先輩に同行したケース】

彼は「平均16万の引越しを、5万円まで値下げしても成約できない」ということが続きました。そんなある日、やっと成約できた金額は39,800円です。この引越しは赤字決定でした。

営業研修として、現場に同行していた私は、この両者に話を聞きました。そして二人の決定的な違いは、以下のように「話し方」にあると気づきました。

全国2位の営業 売れない営業

信頼を得る話し方
(お客様は営業に対して、好意的・肯定的な気持ちになり、好感・親近感・安心感を感じる)

不安や心配にさせる話し方
(お客様が営業に対して、ネガティブな気持ちになり、不安・心配・不快感を感じる)

本音を聞き出す話し方
(お客様の本音、成約につながるニーズや欲求をヒヤリングしながら話す)

表面的なニーズ確認で終わる話し方
(ニーズの表面的な理解・曖昧な理解でヒヤリングを終わらせ、プレゼンに入る)

説得力のある話し方
(話の構成が論理的なため、わかりやすく、魅力的に伝わる。それにより話の説得力が高まる)

話に説得力がない
(論理的ではなく、分かりにくいため、良い話をしていても、話に説得力がない)

ここで大切なことは、売れる営業ほど、上記のように「信頼を得る話し方」「本音を聞き出す話し方」「説得力のある話し方」をしているということですね。

つまり「お客様の反応は、営業の話し方に左右される」といえます。

そこでこの記事では「営業力を高める話し方」を紹介します。
特に「営業初心者」「売れずに悩んでいる営業」「話すのが苦手な営業(口下手・人見知り含む)」「売れる話し方をマスターしたい営業」の方にとってお役立ていただけます。

そしてこれから紹介する話し方は、私が営業職だった頃に実践しており、
とても効果的で、お客様の反応が、こんなにも違うものかと驚きました。
少なくとも、使う前と比較して、3倍以上の売上を出せるようになりました。

日々の営業活動の中で、丁寧に実践することで、結果を変えていくことができます。
ご活用いただき、あなたのお役に立てば嬉しく思います。

無料レポートバナー

目次

    1.「営業力を高める」話し方

    話し方一つでお客様の反応が変わります。
    売れる営業と売れない営業の違いで、大きなウエイトを占めるのが話し方です。
    何を目的にして、どのように話すかで、お客様に伝わるものが変わります。

    そこで初級編であるこの記事では、まずは知っていただきたい話し方を紹介します。

    【営業力を高める話し方】

    ①信頼を得る話し方

    信頼関係を築くことを目的としています。
    お客様が「営業の話に耳を傾けるかどうか?」「営業の話を信じるかどうか?」は、信頼関係を築けているかどうかに左右されます。

    そのため、お客様からの信頼を得て、好意的・肯定的な気持ちを向けてもらえるようにします。

    ②本音を聞き出す話し方

    お客様を知るために本音を聞き出すことが目的です。
    最終的に成約できるかどうかは、どれだけお客様を知り、お客様に合った言葉やメッセージを発信できるかです。

    そのため、聞くことを中心にして「お客様自身」「ニーズや欲求」について、理解・共感できるようにヒヤリングをします。

    結果的に「お客様を知る」「より深い信頼関係を築く」「お客様の購買欲求を高める」という3つのメリット得ることができます。

    ③説得力を高める話し方

    説得力のある話し方により、商品・サービスの価値をわかりやすく伝え、心に響かせることが目的です。

    お客様が「分かりやすい」「魅力的」と感じるようにしていきます。 それを実現する基本は、話の構成や順番にあります。

    ※具体的な方法は、2章以降で紹介しますので、引き続きご覧ください。

    NLP体験講座はこちら

    2.「信頼を得る」3つの話し方

    まずは徹底して、信頼を得ましょう。

    • 「この営業は信頼できそう」
    • 「この人、他の営業とは明らかに違う」
    • 「あなたが言うなら、契約してもいいかな」

    などのように、お客様の気持ちが動かす基本は信頼です。

    信頼とは「信じて、頼ること」ですね。
    信頼を得ることで、お客様は営業に対して「好意的・肯定的な気持ち」になり、好感・親近感・安心感・信頼感を感じます。

    その結果、営業に対して「心を開き」「耳を傾け」「提案を受け入れやすい状態」が生まれます。つまり「信頼関係は、営業を成功させるための大前提」であると言えます。

    そこでこの章では、信頼を得る(信頼関係を築く)ための話し方を3つ紹介します。

    2-1.ペースを合わせる話し方

    お客様にとって「話をしやすい」存在になりましょう。
    そのために徹底して、お客様の話し方にペースを合わせていきます。

    まずは以下に合わせましょう。

    • 話すスピード・リズム
    • 声の大きさ・抑揚
    • 使う言葉
    • 姿勢・表情・ジェスチャー

    など

    例えば、ゆっくり話すお客様に対しては、こちらもゆっくりとペースを合わせて話します。
    これによりお客様は、心地良い状態で話すことができます。その一方で、ゆっくり話すお客様に対して早口で話せば、心地悪く、違和感を感じます。

    以上のことから、徹底して相手の話し方にペースを合わせていきます。

    このような話し方を心理学NLPでは「ラポールスキル」と呼び、短時間で信頼関係を築くことを可能にします。

    信頼関係を築くことで、お客様にとって「話しやすい存在」「好感・安心感・親近感を持てる存在」になることができます。これがお客様の行動や反応を変え、購買判断に影響を与えます。

    このような話し方が有効な理由は、以下のような類似性の法則が働くためです。

    「人は自分に似たものに対して、無意識レベルで好感を持つ」

    これによりお客様は、営業のことを「自分の味方・同類」だと感じ、警戒心を解いて、好感・親近感・安心感を抱きます。

    さらに、どんな人でも日によって気分や体調に違いがあります。考え事や悩みごとを抱えているかもしれません。その意味でも、その瞬間ごと、お客様の心理状態に合わせた話し方が重要になりますね。

    それでは、営業における話し方の例を見ていきましょう。

    1.話すスピード・リズムに合わせる

    【良い例】:話すスピード・リズムに合わせる

    • ゆっくり話す方に対して、ゆっくり話す。
    • 早口の方に対して、少しだけ早く話す。

    など

    【悪い例】:話すスピード・リズムに合っていない

    • ゆっくり話す方に対して、早口で話す。
    • 早口の方に対して、ゆっくり話す。

    など

    2.声の大きさ・抑揚に合わせる

    【良い例】:声の大きさや抑揚に合わせる

    • 大きな声に対して、大きな声で話す。
    • 抑揚のある話し方に対して、抑揚のある話し方をする。

    など

    【悪い例】:声の大きさや抑揚に合っていない

    • 大きな声に対して、小さい声で話す。
    • 抑揚のある話し方に対して、淡々と話す。

    など

    3.お客様が使う言葉に合わせる

    【良い例】:お客様の使う言葉(単語)を使う

    • お客様が「今の悩みは・・・」と話したら、「悩み」という言葉を使い、「◯◯に悩んでいるんですね」というように、お客様が使っている言葉を使う。

    など

    【悪い例】:お客様の使う言葉を、自分の言葉に置き換えて使う

    • お客様が「今の悩みは・・・」と話しているのに、「◯◯が問題なんですね」などのように、「悩み」を「問題」という言葉に置き換えるなど、自分の言葉で話してしまう。

    など

    ※お客様は自分が使う言葉に「意味・イメージ・感情」を持っています。そのため、営業が言葉を置き換えると、違和感を感じたり、話を聞いてもらえていないと受け取るため、注意が必要です。

    4.姿勢・表情・ジェスチャーを合わせる

    【良い例】:姿勢・表情・ジェスチャーを合わせる

    • 姿勢の良いお客様に対して、姿勢を良くして話す。
    • 笑顔で話すお客様に対して、笑顔で話す。
    • ジェスチャーを使うお客様に対して、自分もジェスチャーを使う(全く同じ動きでなくて大丈夫です)

    など

    【悪い例】:姿勢・表情・ジェスチャーが合っていない

    • 姿勢の良いお客様に対して、猫背など、姿勢が悪い状態で話す。
    • 笑顔で話すお客様に対して、無表情・無関心・難しい顔で話す。
    • ジェスチャーを使うお客様に対して、自分は微動だにしない。

    など

    2-2.自己重要感を満たす話し方

    お客様にとって、特別な存在になりましょう。
    ここで行いたいのは、「与える存在になる」ということです。

    人は「与える人」を信頼します。特に自分に対して与えてくれる人には尚さらですね。
    そのため、自己重要感を満たす話し方が有効になります。

    ここでいう自己重要感とは、以下のように、人が無意識に、強く渇望している欲求のことです。

    「人は自分自身のことを "価値のある存在" だと思っていたい。そして他人からも "価値のある存在" だと認めてもらいたい」

    そして、自己重要感を満たす話し方は、以下のように行います。

    • 認める
    • 褒める
    • ねぎらう
    • 感謝する
    • 励ます

    この時、お客様の行動・能力・実績だけでなく、お客様自身を肯定するのがポイントです。

    自己重要感を満たす言動は、お客様にとっては「心の栄養」になります。
    気持ちが満たされるため、お客様にとっての営業は「自分を認めてくれる貴重な存在」という位置づけになります。

    それが営業に対する「好意的・肯定的な気持ち」を生み、信頼関係につながります。
    その結果、営業の提案に「お客様は耳を傾け、信用し、成約率が高まる」という状態になるんです。

    それでは、営業における話し方の例を見ていきましょう。

    自己重要感を満たす話し方

    【良い例】:自己重要感を満たす話し方

    • 認める
    • 褒める
    • ねぎらう
    • 感謝する
    • 励ます

    など

    (トーク例)

    • 「自社の課題をこれだけ明確に捉えている方は多くありません。さすがですね」
    • 「お忙しい中で、家族のことをこれだけ真剣に考えている◯◯さんは、本当に素敵です」
    • 「さすが、知らなかった、素晴らしい、素敵、すごい、そうなんですか」

    など

    【悪い例】:お客様が否定されたと捉える話し方

    • 否定
    • 横柄
    • 無関心
    • 上から目線

    など

    (トーク例)

    • 「ダメじゃないですか」
    • 「そうは思いません」
    • 「何言ってるんですか」

    など

    2-3.「自信が伝わる」話し方

    営業として、お客様に認められる話し方をしましょう。
    自信を持って話すことで、その自信は伝わります。

    あなたは自然体で話しているのに、お客様から「すごい営業に出会ったな」「この営業なら、安心して任せられる」と思われるくらいがベストです。

    例えば、自信を感じる営業ほど、

    • 快活に話す
    • 何を言っても受け止めてくれる
    • 適度にゆったり話す

    など、話し方に自信を感じさせてくれます。

    このように、自信のある話し方が効果的な理由は、以下のような「購買判断における人の心理」が働くためです。

    • 失敗したくない(失敗・損・後悔など)

    • 願望を実現したい・悩みを解決したい

    • 心が満たされる体験をしたい(情緒的な体験)

    以上のことから、お客様は「信頼でき、自信のある人」から、話を聞きたい・購入したいと考えます。

    そして信頼とは、Wikipediaによれば、「相手を信用し、頼りにすること」と定義されています。 その意味でも、営業が自信を持って話すことで、お客様の中に「信用と頼もしさ」を感じてもらいやすくなり、効果的と言えます。

    それでは、営業における話し方の例を見ていきましょう。

    1.快活に話す
    ※快活さは、好意的な印象だけでなく、自信を感じさせます。

    【良い例】:明るく、元気に、ハキハキ・生き生きと話す

    【悪い例】:暗い・元気がない・ぐったりしている

    2.お客様の話を受け止めてから話す(お客様の話、質問、反論など)
    ※「話を聞いていますよという姿勢」「なんでも受け止める余裕」が自信として伝わります。

    【良い例】:話を受け止める(下記のように受け止めた上で)

    • ありがとうございます。
    • 大事なご質問ですね。
    • そうだったのですね。
    • そのお気持ち、よく分かります。

    など

    【悪い例】:話を受け止めない/否定する

    • 話を受け止めずに、反論を返す
    • お客様の気持ちに共感せずに、否定する
    • 不安になり、お客様を説得しにかかる

    など

    3、その他の話し方
    ※その他の自信が伝わる話し方

    【良い例】

    • 姿勢が良い
    • 重心が安定している
    • 表情が豊か

    など

    【悪い例】

    • 姿勢が悪い
    • 重心が安定していない
    • 無表情/表情が薄い

    など

    ※【「自信がない・もっと自信を高めたい」という方へ重要な補足です】

    もしも今、「自信なんて持てないよ」という方、「もっと自信を高めたい」という方は、自信があるふりをするという演出から始めるのも効果的です。

    例えば以下のような方法はおすすめです。

    • 自信があるふりをする
    • トップセールスや売れる営業のふりをする
    • 結果を出している未来の自分になりきる

    など

    このように自信がある自分を演出することで、「自信がある人の話し方」を行いやすくなります。そして演じることは、脳科学や心理学的視点から見ても有用なため、おすすめです。

    ※演じることを体系化したテクニックとして、心理学NLPには「モデリング」があります。

    その他にも、根本的な部分から自信を高めるアプローチとして、「セルフイメージを高める」「成果を妨げる心理的なブレーキを外す/緩める」というメンタル面へのアプローチも有効です。

    3.「本音を聞き出す」2つの話し方

    営業力を高めるために必要な基本は、「信頼関係」と「お客様を知る」ということです。

    そしてお客様を知るために重要なことは、本音を聞き出すことですね。
    そこで身につけたい話し方は、「聞く」ことを中心にした話し方になり、トップセールスほど「聞き上手」という傾向があります。

    このように「聞く」ことの効果は3つあります。

    • お客様を知る
    • より深い信頼関係を築く
    • お客様の購買欲求を高める

    そこでこの章では、「聞く」ことを中心とした話し方を紹介します。

    3-1.ヒヤリングを中心にした話し方

    「気づいたら、私ばかり話してごめん」「何だか悩み相談みたいになったね」というくらい、お客様が心を開いて、いろいろ話してくれる状態を作りましょう。

    聞く(ヒヤリング)を中心に話すのがポイントです。「7割・8割は、お客様が話しているくらい」徹底して話を聞いていきます。

    このように聞くことを「傾聴」と呼び、もともとは、カウンセリングのスキルになり、以下を目的としています。

    • 心を開いてもらう
    • 深い信頼関係を築く
    • クライアントの情報を知る

    など

    これらは人と人がお互いを知り、信頼を深めることに有効なため、営業でも効果的です。
    そして営業における傾聴は以下のように行います。

    • お客様へ質問をする
    • 話を聞く

    このように「質問する ⇒ 話を聞く」を繰り返すことで、お客様の中では、以下のような心の動きが起こります。

    • 私のことに興味を持ってくれている
    • 私を大切にしてくれている
    • この人には何を話しても大丈夫/安心

    など

    その結果、気づいたら自己開示して、自分の話をたくさん話してくれます。

    自分のことを話した相手に対して、人は心を開き、信頼を向けます。
    そして「自己開示するほど、ありのままの自分をさらけ出してくれるため、深い信頼関係を築ける」ようになります。さらにお客様の本音や情報を知ることができ、動機づけしやすくなるんです。

    このように「聞くを中心にした話し方」が効果的な理由は、お客様の自己開示にあります。
    「心を開いて話した相手 = 信頼できる」という心理的な動きが生まれ、話を受け止めてくれた相手に対して、好意的・肯定的な気持ちを抱きます。

    そのため、相手が話しやすいように傾聴しながら、どんどん自己開示してもらうことが重要になります。

    それでは、営業における話し方の例を見ていきましょう。

    1.お客様へ質問をする

    【良い例】:ニーズや欲求を知る質問をする

    • 現状
    • 課題や悩み
    • 叶えたい願望
    • 解決したい問題
    • ニーズ
    • 欲求
    • 価値観

    など

    【悪い例】:ニーズや欲求に関係ない質問ばかりする
    ※業種により、雑談も重要なことは多々ありますが、営業の本流から離れすぎないことも大切です。

    2.話を聞く

    【良い例】:反応を返す

    • 頷きと相づちを行いながら聞く
    • 時々、話を伝え返しながら聞く
      (お客様の使った言葉で、「こういうことですか?」「◯◯なんですね」など)
    • 営業も少し自己開示をする(お客様の話にマッチする自己開示がベスト)

    など

    【悪い例】:十分な反応を返さない

    • 無反応
    • 反応が薄い
    • あきらかに違うことを考えていたような反応

    など

    3.自己重要感を満たしながら聞く

    【良い例】:自己重要感を満たす

    • 大切な人だと思い、興味を持って聞く
    • 話の流れに合わせ、同意する/自己重要感を満たす
      (認める、褒める、ねぎらう、感謝する、励ます など)

    など

    【悪い例】:お客様の気持ちを下げる

    • 否定的な反応を返す(否定する・遮る・反論する など)
    • 無関心な態度

    など

    3-2.会話を掘り下げる話し方

    「良く私のことが分かりますね」と言われるくらい、会話を掘り下げましょう。
    会話を掘り下げるほど、お客様をより深く理解・共感でき、本音が見えてきます。

    「傾聴+会話の掘り下げ」というイメージですね。
    会話の掘り下げは以下のように行います。

    • 具体的な質問をする
    • 傾聴する
    • 話が具体的になるまで質問を重ねる

    など

    こうすることで、以下を明確にすることができます。

    1. 思考の具体化・明確化
      :現状と課題・欲しい結果・解決したい問題・ニーズ・欲求・価値観など
    2. HOTボタンの明確化
      :HOTボタンとは、「それを得る/満たすためなら、行動せずにはいられない」という「強い感情を伴う願望・欲求・価値観」のことです。

    特にHOTボタンはお客様にとって、とても大切なため、以下のような違いが生まれます。

    • 共有することで心を開き、
    • 一緒に大切にすることで、信頼が深まり、
    • 「商品・サービス = HOTボタンを満たせる」と動機づけることで、心が動く

    つまり「HOTボタンへアプローチできるかどうかで、お客様の心の開き方、動き方が変わる」ということですね。

    ではなぜ、HOTボタンが有効かというと、人の心理が関係しています。

    例えば、お客様が「新築で家を買いたい」と話す時、そうしたいと思うに至る目的(動機)があります。これを少し掘り下げていくと「それを満たすためなら、行動せずにはいられない」という「強い感情をともなう願望・欲求・価値観」が見えてきます。

    この強い感情をともなう願望・欲求・価値観が、HOTボタンになるため、アプローチすることで動機づけしやすくなります。

    それでは、営業における話し方の例を見ていきましょう。

    1.基本的な質問

    【良い例】:会話を掘り下げる

    • 「具体的には?」
    • 「もう少し詳しくお聞きすると?」
    • 「例えば、どのようなことでしょうか?」

    など

    【悪い例】:会話を掘り下げない

    • 現状確認、ニーズ確認などを表面的に終わらせる。
    • お客様の話が曖昧なまま、話を進める。

    など

    2.HOTボタンを明確にする質問

    【良い例】:得たいものを掘り下げる/価値観を確認する

    • 【得たいものを掘り下げる】
      「◯◯を得ることで、あなたは何を得られますか?」
      「◯◯を得ることは、あなたに何をもたらしますか?」

    (トーク例)
    「家を購入することで、あなたは何を得られますか?」

    ※上記の質問をして、返ってきた答えに対して、さらに上記の質問を行う。
     これを繰り返しながら、お客様が本当に欲しいものを明確にします。

    • 【価値観を確認する】
      「◯◯で大切なことは何ですか?」

    (トーク例)
    「家の購入で大切なことは何ですか?」

    ※この質問を繰り返して、テーマ(◯◯に入れるもの)に対して、価値観を確認します。

    【悪い例】:得たいものを掘り下げない/価値観に触れない

    • 表面的なニーズ・欲求の確認で終わる
    • ニーズや欲求の確認を曖昧なままで終わらせる
    • 価値観に触れない/気づかない

    など

    4.「説得力を高める」話し方

    お客様の心を掴み、動かす話し方が「説得力を高める」話し方です。

    説得力といっても、無理に説得するわけではありません。
    「お客様が自分で自分を説得する」という状態を作ることがポイントです。

    つまり、お客様の欲求が高まり、論理的に納得した状態で「詳しい話を聞く/契約するには、どうしたら良いですか?」と言われるようにしていきます。

    それを実現する方法は、以下のような話の構成がポイントです。

    • お客様の注意を引き
    • 共感を生み
    • 購入する理由や正当性を与え
    • 手にする結果やメリットを「ありあり」とイメージしてもらう

    このような構成で話をしていきます。

    とは言いましても上記は一例になり、構成といっても様々あります。そこで営業力を高めたいというあなたに、まずは行っていただきたい基本の構成を紹介します。

    それが下記5ステップになります。

    ステップ1:T=Test(試す):営業では「確認する」という意味で使います。
    YESセットで、お客様に聞く姿勢を作ってもらう。
    ステップ2:P=Point(結論)
    注意を引きつける/結論を述べずにダラダラ話して、お客様の注意を散漫にしない・イライラさせない。
    ステップ3:R=Reason(理由)
    動機づけ:行動する理由・行動の正当化・共感・さらなる興味を与える。
    ステップ4:E=Example(理由の根拠となる事例・具体例)
    根拠による動機づけ:購買欲求を高め、論理的に納得してもらう。
    ステップ5:P=Point(結論で締める)
    統合:ステップ1~4をまとめながら、お客様の中に「商品・サービス = お客様のニーズ・欲求・HOTボタンを満たすもの」という結びつけを行う。

    ※出典・参照元: PREP法 - Wikipedia

    上記の場合は、営業で大切な「Test(ステップ1)」を行ったあとに、「PREP法(ステップ2~4)」という構成を使っています。

    この構成を使うことで、お客様は情報を受け取りやすくなります。さらに購買欲求も高まり、論理的にも納得できるため「自分で自分を説得する」ということにつながります。

    このような話し方が効果的な理由は、以下のように、購買欲求が高まる際の「心の動き」に合わせているためです。

    • YESセットにより、興味を持って話を聞く姿勢ができる
    • 結論で注意を引きつける
    • 理由を語り、動機づけを行い
    • 理由の根拠となる事例や具体例語り、購買欲求を高め・論理的に納得してもらう
    • 結論で締めながら、「商品・サービス = お客様のニーズ・欲求・HOTボタンを満たすもの」という結びつけを行う

    それでは、営業における話し方の例を見ていきましょう。

    ステップ1:お客様に確認をする

    【良い例】:お客様に確認をとった上で話し始める

    (トーク例)
    営業:「これから弊社のサービスについて、お話したいと思います。ところで、◯◯さんが話してくださった、引越し準備から引越し後まで、時間を取られずに、安心で安全な引越しがしたい。という要望を満たすものであれば、弊社にお引越しをお任せになりたいというお気持ちはございますか?」

    お客様:「そうですね」

    営業:「ありがとうございます。それを満たせるプランと理由をお話していきますね」

    【悪い例】:お客様に確認をとらずに話を進める

    ステップ2:結論を伝える

    【良い例】:まずは結論を伝える

    (トーク例)
    「◯◯さんの要望を満たすためのサービスは10種類以上あります。その中から、引越し準備から引越し後まで、時間を取られないようにすることを考慮して、ご提案したいものは、こちらの3種類になります。」

    【悪い例】:結論を伝えずに、長々と説明に入る

    ステップ3:理由を語る

    【良い例】:結論の理由を語る

    (トーク例)
    「こちらのサービスでは、引越し前の梱包から、引越し後の荷解きや収納までお手伝いできます。さらにその作業に取り掛かるスタッフは、毎日、梱包や荷解き、収納までを行うプロばかりですので、安心してお任せいただけます。もちろん、その中でもよりすぐりのメンバーを揃えさせていただきます」

    【悪い例】:結論の理由を語らない

    ステップ4:理由の根拠となる事例・具体例を語る

    【良い例】:理由の根拠となる事例・具体例を語る

    • できれば3つ、お客様の要望を満たす事例や具体例を語る

    ※要望に近く、具体的なほど、お客様は頭の中でイメージして疑似体験をします。これが購買欲求を高めます。

    【悪い例】:理由の根拠を語らない

    ステップ5:結論で締める

    【良い例】:結論で締める

    • 「商品・サービス = お客様のニーズ・欲求・HOTボタンを満たすもの」という結びつけを行う。

    (トーク例)
    「以上のことから、こちらの◯◯さんのご要望であった、引越し準備から引越し後に時間を取られず、安心安全な引越しを満たすものは、こちらのサービスになります」

    【悪い例】:結論で締めない

    NLP体験講座はこちら

    まとめ

    この記事は、「お客様の心を掴み動かしたい」「営業力を高めたい」と考えている営業に向け、「営業力を高める話し方」をテーマに書きました。

    特に以下の方には有意義にお役立ていただけます。

    • 営業初心者
    • 売れずに悩んでいる営業
    • 話すのが苦手な営業(口下手・人見知り含む)
    • 売れる話し方をマスターしたい営業

    なぜならば、売れる営業と売れない営業の違いは、「話し方」にあると言えるためです。

    もちろん話し方が、営業成果を決めるすべてではありません。
    しかし話し方が、お客様の反応や営業成績に大きく影響するのも事実ですね。
    トップセールスや売れる営業ほど、以下の話し方を当たり前に行っています。

    1. 信頼を得る話し方
    2. 本音を聞き出す話し方
    3. 説得力のある話し方

    そこでこの記事では、上記3つの話し方を6つに分けて紹介しています。日々の営業の中で実践することで、あなたの話し方を短期間で「アップデート」できる内容になっていますので、お役立ていただければ嬉しく思います。

    ※営業成績を倍増させたい方は、こちらの記事や講座がおすすめです

    心理学NLP「無料レポート」は、下記より無料でダウンロードできます。

    無料レポートエリア

    すでに10万720名がダウンロード!

    「心理学NLPの秘密」無料プレゼント