営業において顧客との信頼関係を
構築することはとても重要です。
相手と自分がお互いに信頼し合っている
関係のことを心理学の用語では
ラポールと呼んでいます。
このラポールを
構築できるかどうかで、
営業の成果において
非常に大きな差が生まれる
といっても過言ではありません。
誤解を恐れずにいうと例えば、
- 驚くほど商品が売れる
- 売らなくても売れてしまう
- 他の人に自分のことを紹介していただける
このような状況に繋がっていきます。
その一方で顧客とのラポール形成が
できないままでいると
どんなに商品の説明が上手くできても、
いつまでも成果が出ず
悔しい思いをする状況が
続いてしまうかもしれません。
この記事では、営業職、ビジネスパーソンなら
絶対におさえておきたいラポールの要点を
心理学NLPの視点を取り入れながら
解説をしていきます。
目次
1.営業におけるラポールの重要性
営業で成果を上げるための秘訣は、すべてラポールに詰まっていると言っても過言ではありません。
冒頭でも述べた通り、営業では、信頼関係を構築できるかによって、商品が売れるか売れないかの大きな差に繋がります。
なぜなら、どんなに商品の知識を身につけ、熱心にクロージングをしたとしても、ラポールが形成できていなければ、本音を話せず、あなたの提案や意見を受け入れて貰えないからです。
ラポールを形成することができれば、
- この人は、私のことを理解してくれている
- この人は、私の話を聞いてくれている
- この人からなら商品を買っても良いかも
このように相手が感じるということを、トップセールスと呼ばれる人たちは良く理解しているため、ラポール形成を重要視しているのです。
トップセールスと旧タイプのセールスには下記の図のような違いあります。
左側の三角形の図は旧タイプのセールスの特徴です。
旧タイプのセールスは商品の成約を取るための、クロージングに重きを置いています。
右側の三角形の図はトップセールスの特徴で、顧客からの信頼の獲得とニーズの把握を特に重要視しているめ、クロージングの比重はわずか10%となっております。
(引用元:NLPスーパー販売心理学テキスト)NLP特別セミナー NLPスーパー販売心理学セミナー
このように、成約率8~9割のトップセールスと呼ばれる人たちのほとんどは、顧客とのラポール形成を特に大切にしています。
ラポール形成が営業において何よりも大切であり、後に大きなリターンとして返ってくるからです。
しかし、多くの人はラポールを軽視してしまいがちです。
なぜなら、すぐに目に見える形での効果を実感しづらいからです。
例えば、筋トレのように筋肉痛が次の日にきたり、エナジードリンクを飲んで目が覚めるというような、即効性のある効果は期待できません。
すぐに成果が出ないものや、効果がなかなか見えにくいことを続けることは、
かなり根気が必要なことだと思いますが、ちょっとした積み重ねで大きな差がつくものです。
あなたもこの記事を読み、ラポール形成のためのスキルを身につけて成果を出し、周囲から必要とされるような存在になってみませんか?
2.営業におけるラポールの具体的な効果3選
正しく信頼関係を構築することができれば、得られる効果は非常に大きいです。
ここからは、ラポール形成における具体的な効果を厳選して3つお伝えさせていただきます。
- 相手の本音を引き出すことができる
- 新たな顧客を紹介してもらえる
- 成約率が飛躍的に向上する
2-1.相手の本音を引き出すことができる
ラポールを形成することで相手の本音を引き出すことが可能になります。
基本的に人は初対面の相手には警戒心があります。
しかし、ラポールスキルを正しく駆使することで、短時間で信頼関係を構築し、互いのコミュニケーションを円滑にします。
そして、相手がこちらに対して無意識に安心感や信頼を抱くことによって、本音を引き出すことができるようになります。
2-2.成約率が飛躍的に向上する
ラポールは成約率の飛躍的な向上にも繋がります。
実際に心理学NLPを学び、ラポール形成のためのスキルを実践された方の中には、営業成績を30%もアップさせた方や、対面での成約率がNLPを学ぶ前と比べて2倍に増加したという方など、たくさんの方が大きな変化を実感されています。
このように、ラポール形成のためのスキルを身につけることで、大きなリターンを得ることが可能なのです。
2-3.新たな顧客との出会いにつながる
ラポールを形成することの効果は、商品が売れるだけで終わりではありません。
既存の顧客から新規の顧客を紹介してもらえることにも繋がります。
あなたが
「この人だったら紹介したい」
と思ってもらえるような存在になることができれば、こちらからお願いをせずとも、新たな顧客と出会えることが可能になります。
また、営業の種類にもよりますが、同じ顧客からのリピート率の増加も見込めます。
3.営業で必須のラポール形成のステップと5つのスキル
ここまで、ラポールの重要性や効果をご紹介させていただきました。
ここからは、ラポールを形成するための具体的な手順について、お伝えをしていきます。
ラポール形成において欠かせないスキルを解説させていただく前に、絶対に外してはいけない、ラポール形成のステップをご紹介していきます。
【ラポール形成のステップ】
①ラポール形成のためにペーシングを行う
相手の言語や非言語のパターンに合わせていくことで、信頼関係を構築しやすくするための基礎を作っていきます。
② ラポールが形成される
相手との信頼関係が深いレベルで構築されます。
あなたからなら商品を買っても良いと感じてもらう。
③ 会話の目的に向かってリードする
望んだコミュニケーションの目的(営業であれば商品を購入している状態)へ相手を導いていく。
上記のようなステップでラポールは形成されていくため、お相手とどのステップでコミュニケーションを取り合っているのか、意識することからはじめてみてください。
続いては、ラポール形成のためのより詳細なスキルを5つを解説していきます。
3-1.ペーシング
「ペーシング」とはコミュニケーションスキルの1つで、相手の言語、非言語のパターンに合わせていくことです。
例えば、相手のジェスチャーに合わせたり、声のトーンに合わせて話すことなどが挙げられます。
ラポールを形成する上で、ペーシングが効果的なワケは、人間が自分と似ているものに親近感を抱き、信頼をしやすいという傾向があるからです。
これは「類似性の法則」と呼ばれていて、出身地や趣味、考え方や人生の背景、内面などが似ている人や共通点が多い人に好感を無意識に抱いてしまうという法則です。
例えば、初対面の人と会ったときに、出身地が同じであったり、共通の趣味があるとわかった途端、初対面にも関わらず、
一気に警戒心が解け、会話が弾み、仲間意識が芽生えた経験があるのではないでしょうか。
このように、ペーシングを行うことでラポール形成がスムーズになり、自分が進めたい会話のゴールへと相手をリードすることが可能になります。
ここで注意していただきたいことが1つあります。
相手に合わせることは、自分のやり方を無理に変えることではありません。
相手を尊重し、目的に向かってリードをするためにペーシングがあるということを忘れないでください。
それではここからは「ペーシング」の基礎となる3つのスキルと、ラポールの応用スキルを1つを実践心理学NLPの観点からご紹介していきます。
3-2.ミラーリング
「ミラーリング」とは、相手の姿勢や手足の動き、呼吸、まばたきなど相手の動作を鏡のように合わせるというやり方です。
例えば、相手がペンを持ったら自分もペンを持ってみたり、相手が飲み物を飲んだら、自分も飲むなどのように動きを真似していきます。
最初は慣れないかもしれませんが、回数をこなすことで、徐々に意識をしなくてもできるようになってくるでしょう。
ポイントは、相手をよく観察することです。
注意点として、サル真似のように相手の動きをそのまま真似てしまうとかえって、相手に不信感や違和感を与えてしまう可能性があるため、さりげなく、バランスを見て実践してみてください。
3-3.マッチング
「マッチング」とは、相手の声のトーンや話し方のスピードに合わせて話していくというやり方です。
上記で解説をさせていただいた、ミラーリングは視覚情報を真似るものであり、マッチングは耳から入ってくる情報を相手に合わせていくスキルになります。
例えば
- 声のトーン(高、低)
- 話すスピード(速、遅)
- 声のボリューム(大、小)
などがあります。
相手が話すスピードが速いタイプだったときに、営業をする側がゆっくり、丁寧に解説をすると、
それだけで相手をイライラさせてしまったり、話を聞いてもらえないということにも繋がります。
話すスピードが違うというだけでも、意外とストレスになってしまうものですから、相手の声のトーンやボリュームにマッチングすることが、ラポール形成においてとても大切です。
特にテレアポを担当されている方は、話し方だけで相手とのラポールを築く必要があるので、非常に重要なポイントとなります。
ぜひ実践をしてみてください。
3-4.バックトラッキング
「バックトラッキング」とは一言でいうと「オウム返し」のようなイメージです。
相手が言った言葉をそのまま繰り返したり、相手が話した言葉を要約して、会話を進めていく方法です。
例えば
あなた「商品を選ぶ上で大切にしていることは何ですか?」
相手 「性能だったり、使いやすさです。」
あなた「性能だったり、使いやすさを大切にしているんですね。」
このように、相手が発した事実や感情をそのまま使うことが重要です。
言いたいことは同じでも、使っている言葉が違うと、
- 本当に私の話は伝わっているのかな...
- なんとなく、私が言ったこととズレているな...
- この人とはちょっと合わないかも...
といった気持ちを相手が感じてしまいますので、注意が必要です。
また、バックトラッキングを繰り返すことで、相手が自分のことを「わかってくれている」と感じ、自然と心を開いていくことに繋がります。
そのためバックトラッキングを正しく実践することができれば、相手に自分のことを理解していると思ってもらい、心の距離がグッと縮まることを感じることができるでしょう。
これを極めることができれば、仕事でさらに高い結果を得ることができるだけでなく、プライベートの人間関係をより良くすることも可能になります。
3-5.優位感覚・VAK(五感)を利用する
ここからはさらに深いラポールを形成していただくためのスキルをご紹介していきます。
人は五感を使って多くの情報の受け取りと処理を行っています。
情報を処理する際に優先する感覚が人それぞれ異なっており、これを「優位感覚」といいます。
優位感覚は、視覚、聴覚、身体感覚の3つに分類されています。
- 視覚(Visual)
- 聴覚(Auditory)
- 身体感覚(Kinesthetic)※触覚、味覚、嗅覚を含む
心理学NLPではこれら3つの英語の頭文字を取って「VAK」と呼んでいます。
優位感覚によって話のスピードや使う言葉、響く言葉が異なります。
例えば、相手が視覚優位(V)な場合、「聞こえる」や「感じる」といった表現をしてもなかなか伝わりません。
おそらく「イメージする」「クリアになる」といった言葉を使われていますので、相手が使っている表現をそのまま使って会話していくことがポイントです。
【各タイプがよく使う言葉】
優位感覚 | よく使う言葉 |
視覚(V) | 見える、イメージ、色、ハッキリ、焦点 |
聴覚(A) | 聞こえる、話す、リズム、擬音語(ガヤガヤ、ピカピカ) |
身体感覚(K) | 感じる、熱い、腑に落ちる、鳥肌が立つ、胸が痛い |
また、目の動かし方や話し方には次のような特徴があります。
【視覚(V)】
目の動かし方 | 目線が上方に動きやすい |
話し方 | 比較的はやい |
【聴覚(A)】
目の動かし方 | 目線が左右、横に動きやすい |
話し方 | スピードは普通。論理的 |
【身体感覚(K)】
目の動かし方 | 目線が下に動きやすい |
話し方 | 比較的ゆっくり |
こうした内容をヒントに、相手の傾向をつかんでいくこともできます。
VAKの考え方は、最初は慣れないかもしれませんが、繰り返していくとある程度、理解できるようになりますので、ぜひ日常で意識してみてください。
VAKの使い方をマスターすることができれば、さらに成果を高めることも可能です。
4.さらに成果を出すために
ここまで営業においてラポールを形成するためのスキルについてご紹介をさせていただきました。
上記で解説したスキルを身につけて、正しく実践をすることで顧客との関係性の改善やより成果が上がることを体感できるでしょう。
そして営業において重要なことは、
「この人から商品を買いたい」
と思ってもらうことです。
そのためにラポールのスキルを身につけることは欠かせない大きな要素の1つです。
スムーズにラポールを築けるようになるためには、実践を積み重ねることが大切です。
営業や仕事の場面などで意識してみてください。
そして、より高い成果を出し、人生を豊かにしていただければと思います。
当メディアサイトを運営しているNLP-JAPANラーニング・センターは、NLPという実践心理学を扱っているスクールです。
NLPは成功心理学とも呼ばれており、トップセールスの方をはじめ、経営者の方や管理職、医師、弁護士、教師など、様々な職業の方が学びに来られています。
- コミュニケーション能力を高めたい
- 営業成績を飛躍的に向上させたい
- よりスムーズに相手との信頼関係を築きたい
このようにお考えの方に学ばれている心理学です。
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