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2024.07.15 心理学

ピグマリオン効果とは?あなたのマネジメントを強化するスキル

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「ピグマリオン効果」とは、
他者に期待されることによって成果があがるという
心理学の用語のひとつです。

この記事で
「ピグマリオン効果」について解説をするのですが

実際の現場で試そうと思うと、
読んだだけでは上手くいかない方が
一定数いらっしゃいます。

では一体、どうすれば良いのでしょうか。

この記事の前半では、
多くの記事でも紹介されている、

  • 「ピグマリオン効果」とはなにか?
  • ピグマリオン効果と似ている心理効果

これらを解説していきます。

そして後半では、心理面を専門に取り扱う
当メディアサイトならではの視点を交えて

  • どうすれば実際の現場でピグマリオン効果を使いこなせるのか
  • 失敗しないためのコツや外せない重要なポイント

などもお伝えしていきます。

興味がある方は、
3章、4章も読み進めてみてください。

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目次

    1.ピグマリオン効果とは?

    ピグマリオン効果とは?

    ピグマリオン効果とは、ローゼンタール氏が提唱した、「教師の期待によって学習者の成績が向上する」という教育心理学における心理的行動の1つです。

    「ローゼンタールの実験」

    アメリカの教育心理学者ローゼンタール氏が、1960年代に2つの実験を行いました。

    【1つ目の実験】

    1963年に行われた1つ目の実験では、2つのグループに分けたネズミを学生へ渡して迷路実験を行いました。

    各グループでランダムに選ばれたネズミを使用していたのですが、

    1つ目のグループ(グループA)は、
    「よく訓練されたネズミ」と伝え、

    もう1つのグループ(グループB)は、
    「全く訓練されていないネズミ」と伝えました。

    そうしたところ学生は、グループAのネズミを丁寧に扱い、グループBのネズミを雑に扱いました。

    その結果迷路実験では、グループAの方が、グループBよりも良い結果が出ました。

    この結果から、ローゼンタール氏は、ネズミへの期待値の違いが、実験結果に反映されたと考えました。

    【2つ目の実験】

    翌1964年に2つ目の実験を行いました。

    その実験とは、サンフランシスコの小学校で、ある知能テストを実施するというものです。

    この知能テストは一般的な知能テストでしたが、
    「今後数ヶ月の間に成績が伸びてくる学習者を割り出すための検査である」
    と教師に説明をしました。

    その後、テスト結果と関係なく無作為に選定した、「成績が伸びる児童」と「成績が伸びない児童」に分けたテスト結果を教師に提示しました。

    そして、テスト結果を提示した8か月後に、再度知能テストを実施したところ、無作為に抽出したはずの「成績が伸びる児童」の成績が向上したという結果がでました。

    これらの実験の結果をもとに、ピグマリオン効果が提唱されました。

    上記の実験から、ピグマリオン効果は、元々は子どもへの教育学として使用されてきました。

    これを社会人に置き換えると、
    「上司が部下に期待していることで  部下が成果を出せるようになる」と言うことができます。

    近年では、マネジメントやビジネス、人材教育など幅広い分野に応用されるようになり、特にマネジメントの分野で用いられることに注目が高まっています。

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    2.ピグマリオン効果と似た心理学用語

    ピグマリオン効果と似た心理学用語

    ピグマリオン効果はひとつの心理的行動なのですが、それに類似したものがいくつか存在しています。

    ここでは、特にピグマリオン効果と比較されやすいものを3つ紹介します。

    2-1.ゴーレム効果

    ゴーレム効果とは、ピグマリオン効果の対義語として用いられる言葉です。

    意味は、「他者に期待されないことによって、成果が下がる」という心理的効果です。

    例えば、ビジネスで言うと、上司から部下への期待値が低い場合、部下は業績を下げてしまうことが起きます。

    2-2.ハロー効果

    ハロー効果とは、ある対象を評価する時に、特徴的な一部の印象に引きずられて全体の評価が歪められることです。

    例えば、営業でクライアントと初めてお会いする時に、第一印象で「この人は誠実そうだ」という良い印象を持つと、その印象が強く影響して、「この人は仕事もできるだろう」と、他の要素に対しても良い評価をしやすくなります。

    ピグマリオン効果は、「あなたは出来る人だ」と期待をすることで「出来る人になる」というものですが、

    ハロー効果は、対象を勝手に「出来る人」と誤認するというものです。

    両者には上記のような違いがあります。

    2-3.ホーソン効果

    ホーソン効果とは、他者から注目をされることで行動が変化し、良い結果につながるという現象です。

    例えば、定期的なプレゼンの場があることで、それに向けた準備や練習などを行い結果的に良い結果に繋がります。

    ピグマリオン効果との違いは、ピグマリオン効果は他者の「期待」によって成果が上がるのに対し、ホーソン効果は他者の「注目」によって成果が上がるという点で異なっています。

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    3.マネジメントで活かすためには

    マネジメントで活かすためには

    ピグマリオン効果をマネジメントで活用するためには、部下と接する際に、「言動で期待していると伝えること」が大切になります。

    ただ単に、「期待しているから頑張って」と言う訳ではありません。

    一例として、部下に仕事を任せるだけでも、期待していることは伝わります。

    上司として仕事を任せる際に、不安な部分や口出しをしたい部分があるかもしれません。

    そんな時でも、「任せる」ことで部下は信頼を感じて、期待されていると感じます。

    また、任せた際のアフターフォローやフィードバックは上司の役目です。

    仕事を任せた後のフォローを行わないと、部下は「仕事を丸投げされた」と感じ、期待されていることを感じられずに、逆効果になってしまうことがあります。

    上司が、部下に合わせた仕事を任せて、出来た点、出来なかった点をフィードバックすることで、部下は上司から期待をされていると感じて、成果が上がっていくでしょう。

    ここまでは、マネジメントの中で取り入れている方も多くいらっしゃると思います。

    ここから、世の中の大半の人が出来ていない、ピグマリオン効果の実践のための2つのポイントをお伝えします。

    4.実践のための2つのポイント

    実践のための2つのポイント

    実践のための2つのポイントとは、「上司、部下の信頼関係」と「コミュニケーション」です。

    「たったそれだけ?」
    「それならもう出来てるよ。」

    と思う方もいらっしゃるかもしれません。

    実のところ、この2つのポイントを出来ている方は、思いのほか少ないです。

    会社には、多様な考え方を持つ部下がいます。
    中には、何を考えているのかわからない部下や、なかなか話をしてくれない部下もいます。

    そんな部下を「変えてやろう!」と意気込んでも、なかなか上手くいかなかった経験がある方も少なくないと思います。

    ただ、そんな難しい部下でも、1人の部下です。
    マネジメントをする以上、上手く付き合わなくてはなりません。

    そんな部下の成果を上げるためにも、ここからのパートは重要なものになってきます。

    4-1.上司、部下の信頼関係

    もしあなたが部下だったとして、信頼関係ができていない上司から期待をされた時のことを思い浮かべてみてください。

    信頼関係ができていなくても、上司から期待をされて嫌な気持ちにはならないと思いますが、信頼関係ができている上司から期待をされた方が、断然嬉しいと思います。

    部下がよく育つ上司の多くは、部下との信頼関係の構築に力を入れています。

    信頼関係をより効果的に構築するためには、1on1コーチングが非常に有効です。

    1on1コーチングを行うことで、部下の人間性や、何がモチベーションになっているのかを知ることができるだけでなく、仕事中は話せないような悩みや問題を、心置きなく話せるようになります。

    部下の現状を把握することができることで、信頼関係の構築に繋がります。

    1on1コーチングについて、本を読んだり、講座を受けてみたりすることで、その学びが、今の仕事をより良くするきっかけになるはずです。

    4-2.コミュニケーション

    コミュニケーションが大切だと言うことは、この記事を読んでいるあなたは百も承知だと思います。

    ただ、コミュニケーションスキルは学校では教えてもらえません。

    多くの人は、ご自身の人生経験で培ったのだと思います。

    そのため、世の中にはさまざまなスタイルのコミュニケーションをとる人がいます。

    上司、部下の年齢が離れていれば離れているほど、価値観のギャップなどがあり、コミュニケーションが上手くいかないケースが多くあります。

    上手なコミュニケーションをとるためには、相手のことを理解することが大切です。

    相手の置かれている状況や背景を鑑みた上でのコミュニケーションを心がけましょう。

    また、
    「この人とは一緒に仕事をしたくない。」
    というような上司に出会ったことがある方も多いと思います。

    下記に、一部の例を挙げてみました。

    ■要注意なコミュニケーション

    • なんでもすぐに説教をする
    • 自分の武勇伝を語る
    • 「俺が若い頃は~」と言ってしまう
    • 相手によって態度を変える

    このようなコミュニケーションをしている方は、要注意です。

    知らず知らずのうちに、部下が離れていくコミュニケーションになってしまっています。

    代わりに、下記のようなコミュニケーションを増やすと、部下に尊敬されて、信頼される上司に近づくことができます。

    ■コミュニケーションを取る上で大切なポイント

    • 部下とのコミュニケーションの頻度を増やす
    • 部下が話しやすい空気感を作る
    • 部下の言うことを受け入れる
    • 部下の目をなるべく見るようにして話す
       (作業をしながらの会話には要注意)

    まず初めの一歩として、コミュニケーションの頻度を増やす努力を普段からしておきましょう。

    関係性のベースを、普段のコミュニケーションで作っておくことが非常に大切です。

    最後にご提案です。

    心理学を知れば知るほど、人との接し方や影響力の与え方がわかるようになります。

    マネジメントやリーダーシップに心理学を取り入れたいとお考えの方は、下記を続けてご覧ください。

    当メディアサイトの運営元であるNLP-JAPANラーニングセンターでは、NLPという実践心理学を学ぶことができるスクールを運営しています。

    心理学NLPには、

    • セルフイメージを高める/改善する
    • コミュニケーション能力を高める
    • 目標達成・問題解決のスキルを高める
    • 心理的マイナス面(トラウマなど)
      を解消して成功を加速させる

    このような、総合的に自分を高めていけるスキルや学びが豊富にあります。

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    まとめ

    ビジネスパーソン

    ここまでの記事でわかっていただけると思いますが、「ピグマリオン効果」の実践のためには、普段からのコミュニケーションが大切です。

    部下との信頼関係とコミュニケーションを大切にした上で、ピグマリオン効果の通り、部下に期待をすることで部下の成果を上げていきましょう。

    ピグマリオン効果は、マネジメントだけでなく多くの分野に活用できるスキルです。

    今後の人生に役立てていただけると嬉しいです。

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