提案営業(提案型営業)とは、
「お客様に喜ばれながら
売上をつくることができる、
お客様(買い手)と営業側(売り手)
にとって、メリットがある
営業の手法(スタイル)」です。
なぜならば、お客様が
- 欲しい結果
- 解決したい問題
- 満たしたい感情
に対するメリットを提供するからです。
そのため、あなたが
提案営業力を磨く/身につけることで、
お客様に感謝されながら、
売上をつくれるようになります。
例えば、私がお会いした
下記セールスパーソンたちは、
提案営業において、
「お客様の声に耳を傾け、
欲しいものを見極め、
価値やメリット・解決策を提供する」
ことを徹底していました。
- 「 "業界の異常値" と呼ばれる販売数を達成し続ける小売業の社長」
- 「社内で "生きる伝説" と呼ばれ、圧倒的な数字を出す保険のトップセールス」
- 「周囲の3倍の売上を上げ、上司や先輩が嫉妬すらできなくなった企業研修の営業」
など
これらのように提案営業を行うことで、
お客様の中に
「欲しい・買いたい・買う必要がある」
という気持ちを生み出し、
売上をつくれるようになっていきます。
そして今から20年以上前、
私が20代前半で営業を始めた当初、
まったく結果が出ませんでした。
それもそのはずで、
売りたい商品を売り込むことに
必死だったからです。
そんな時にトップセールスより
「俺達が売っているのは、
商品そのものではなく、お客様が
欲しい結果・喜び・メリットだ」
このように、提案営業で
重要な考え方を教わりました。
さらに、結果が出る流れ、
押さえるべきポイントまでも。
その結果、営業中にお客様と
深い信頼関係を築けるようになり、
売上も2倍~3倍になりました。
そこでこの記事では、
提案営業で結果を出すための
基本・流れ・ポイント
について紹介します。
少しでも、あなたの売上アップに
役立てば嬉しく思います。
目次
1.提案営業(提案型営業)とは?
この章では提案営業(提案型営業)について、一緒に理解を深めましょう。
理解を深めるほど、お客様に喜ばれながら、売上をつくれるようになります。
1-1.提案営業(提案型営業)とは?
提案営業とは「お客様が望む "最高の結果" につながるメリットや解決策を、自社の商品・サービスを通して提案する」営業手法です。
お客様にとっての「最高の結果」とは、主に以下を実現することを指します。
- 欲しい結果/望んでいる状態
- 解決したい問題/解消したい不安
- 満たしたい感情や価値観
など
そしてメリットとは、上記につながる方法・解決策・情報・体験など、様々ありますね。
このようにお客様にとって最高の結果と、手にするメリットを大切にしているため、お客様から信頼を得て、心を掴み、売上をつくれるようになるんです。
そんな提案営業の全体像は以下になります。
【提案営業の全体像】
- アプローチ
- ヒアリングと解決策の模索
- 商品・サービスに対する「興味・期待・確信」を高める
- プレゼンテーション
- クロージング
:お客様のニーズ・欲求・最高の結果・課題を確認する
:ヒアリングしながら、ベストな方法・解決策を探り、提案する
:「商品・サービス = 望んでいる結果を出せる」と認識いただく
そして、提案営業を成功させる上で重要なポイントが以下になります。
【提案営業を成功させる4つのポイント】
- 考え方・フォーカス
- 売上をつくる流れ
- コミュニケーションスキル
- 人間心理(人の心の動き)の理解
:提供しているものは「お客様にとって最高の結果につながるメリット」である
:アプローチからクロージングまで
:短時間で信頼を得る
:深い信頼関係を築く
:ヒアリングスキル
:会話を掘り下げる質問
など
:心に刺さる言葉の選択やアプローチ
:信頼関係を深める
:ストレスないクロージング
などを可能にするもの
これらのポイントを押さえることで、提案営業を成功させやすくなります。
1-2.3つの表で理解!「提案営業」と他の営業手法の違い
提案営業に対する理解を深め、実践しやすくなるように、その他の営業手法との違いを見ていきましょう。
特に下記3つの営業手法は、共通点と違いがあり、人によっては混乱するかもしれません。
- 提案営業
- コンサルティング営業
- ソリューション営業
そこで、それぞれの営業手法(スタイル)が持つ、「特徴」「提供する商品・サービス」「必要な能力」について紹介していきます。
①特徴
②お客様に提供する「商品・サービス」
③営業成功のために必要な能力
※◎:成約に大きく影響する ◯:成約に影響する
※筆者の経験に基づき表を作成しています。
※実際は表のすべてが◎になり、どの営業手法を使っていてもトップセールスは、すべての能力が高いと言えます。
さらにお客様にとってベストな営業をするには、すべての能力が高いことが望ましいのは確かですね。
その意味で上記の表は、営業としてすべて身につけたい項目と言えます。
※コンサルティング営業とソリューション営業は、現実的には区別せず、同じ意味合いで使われることが多いです。
【補足:その他の営業手法(スタイル)について】
その他の営業手法(スタイル)として、御用聞き営業があります。
「お客様が今、必要としている商品・サービス」を伺い、自社の商品・サービスを提供するというものです。
業種・商品・顧客によっては、このスタイルが最適なこともあるため補足します。
1-3.提案営業で得られるメリット/実現できること
提案営業を行い、磨きをかけることで、得られるメリットや実現できることは以下になります。
【提案営業で得られるメリット/実現できること】
- お客様が自分事になり、話に前のめりになる
- お客様にとって納得感・満足度の高い買い物ができる
- 成約率/成約数が高まる
- 売上単価が上がる
- クロスセルしやすくなる
- 売り込まなくても売れるようになる
- 売り込むストレスから開放される
- お客様に感謝される
- 営業が楽しくなる/やりがいを感じられる
- リピート・口コミ・紹介が増える
- 断られるときも、お客様の態度が柔らかい
- 営業という役割に自信を持てる
など
以上のように、お客様に与えるメリット、やりがい、手にする結果が変わります。
2.【提案営業】売れる流れ5つのステップとポイント
提案営業を成功させるには、売れる流れが必要になります。
そこでこの章では「提案営業5つのステップ」を紹介します。
そして、それぞれのステップの中で押さえたいポイントも一緒に見ていきましょう。
2-1.アプローチ
提案営業の第1ステップは、アプローチです。
アプローチの目的は、会話を方向づけながら、営業の話に興味・関心・注意を惹きつけることです。
お客様が「営業の話=自社(自分)にとって大切なこと」だと思うことで、営業の流れはスムーズになり、営業の言葉・話す内容が、お客様に刺さりやすくなります。
そしてアプローチは、以下のように進めます。
【アプローチの流れ】
- 会話を方向づける
- お客様の注意を惹きつける
- お互いに話しやすい状態をつくる
- リラックスして、笑顔になってもらう
具体的なポイントを見ていきましょう。
①会話を方向づける |
営業のはじまりに「その日のやりとりが、何を目的としているか?」を確認しましょう。 これにより、「お客様の意識」「営業の流れ」を方向づけていきます。 さらに、営業のはじまりの時点で「やりとりの目的」について同意を得ることで、お客様は目的に向けて、一貫した態度や発言をしてくださいます。 そこには「人は自分の態度・発言・考えに一貫性を持たせていたい」という「一貫性の原理」が働いています。 【トーク例】 「本日は御社の利益を増やすために、マーケティングオートメーションが、御社にとって導入するメリットがあるかどうか?について、 お互いに見極めるためのお時間。ということで、よろしいでしょうか?」 |
②お客様の注意を惹きつける |
商品・サービスを通してお客様が「得られるメリット」「実現できること」を魅力的に語りましょう。 1分以内に語り、分かりやすく端的に語り、お客様が「なにそれ?」「そうなの!」「えっ、どういうこと?」と反応するような情報を伝えます。 この時、同業他社も使っているような「一般的な魅力」だけでなく、プロとして独自の視点を添えると、より強力に注目を惹きつけやすくなります。 【トーク例】 「本日、お話するマーケティングオートメーションですが、御社と同業の事例を挙げると、導入の初期設定終了後、3ヶ月で新規申込数が1.5倍になった例もあります。 他にも、問い合わせが115%になったり、顧客の流出が50%改善されたなどの例もあります。 ここにどんな価値があるかというと、今まで機会損失して "失っていた売上" を取り戻せているため、利益率の高い施策になるんですね。 そして施策を横展開できるため、とても喜んでいただいています」 |
③お互いに話しやすい状態をつくる(お客様と営業) |
まずはお互いに緊張を解いて、心地よく話しやすい状態をつくりましょう。 例えば、お客様の話し方にペースを合わせることは、心理学的にも有効とされています。 「人は自分に似た相手に対して、警戒心を緩め、好意を持つ」という類似性の法則が働きます。 それにより相手に合わせた話し方をすることで、緊張が緩和され、お互いに話しやすくなり、短時間で信頼関係を築けるようになります。 この話し方はペーシングと言われる心理学NLPのコミュニケーションスキルになり、トップセールスほど徹底しています。 そして営業中、常にペーシングしていきます。 【ペーシングで押さえるポイント】
など |
④リラックスして、笑顔になってもらう |
お客様が肩の力を抜き、リラックスできるように、営業から笑顔をつくりましょう。 笑うことで緊張が緩み、リラックスでき、打ち解けた会話をしやすくなります。 人は「相手は目の前の人が笑顔になると、つられて笑顔になる」「相手が笑うと、なぜか自分も笑ってしまう」という傾向があります。 ここには「脳は見たものに共感し、模倣し、頭の中で再現したり、同じような行動を取る」という「ミラーニューロン」の働きが関係しています。 そのため「営業から笑顔になる」「営業から笑う」ことの重要性があります。 【リラックスしてもらい、笑顔になってもらうポイント】
など 「④リラックスして、笑顔になってもらう」に関しては、上記①~③番と同時に行っていきましょう。 |
2-2.ヒアリング
提案営業の第2ステップは、ヒアリングです。
ヒアリングの目的は、「1、信頼関係を深める」「2、お客様の現状や課題、欲しい結果・解決したい問題・満たしたい感情や価値観、満足条件」などの確認です。
「お客様に質問をして、話を聞く」の繰り返しで、会話を掘り下げていきます。
それにより、お客様をより深く理解・共感できるようになります。こうしたヒアリングの結果、会話の7割8割は、お客様が話している位がベストです。
またヒアリングにおいて、確実に押さえたいポイントがあります。それがHOTボタンです。
HOTボタンとは、お客様にとって「その結果を得るためなら、行動せずにはいられない」という、強い感情を伴う欲求や価値観のことです。
こうしたHOTボタンを押さえることで、お客様を動機づけしやすくなります。
このようなヒアリングですが、以下のように進めます。
【ヒアリングの流れ】
- 現状確認
- 望んでいる結果の確認
- HOTボタンの確認
- 課題や問題の確認
- 満足条件の確認
- テスト
具体的なポイントを見ていきましょう。
①現状確認 |
お客様は今、「何を求め、何に悩み、どのような状態か?」など、現状を確認しましょう。 お客様にとってベストな提案のためには、お客様の「①現状、②望んでいる結果、③現状から結果に向かうための課題」を明確にする必要があります。 その第一歩として、現状を確認します。 この時「なぜ、話を聞きたいと思ったか?」「なぜ、商品・サービスへ興味を持ったか?」から始めると、会話の流れをつくりやすく、掘り下げやすくなります。 あなたなりの営業スタイルが確立されるまで、お役立て下さい。 【トーク例】 「本日はどうして、貴重な時間を使ってまで、話を聞こうと思ったのでしょうか?」 「今回、マーケティングの改善ということで、マーケティングオートメーションに興味を頂いたわけですが、現状にご不満でもおありですか?」 「今のままではダメなのですか?」 など |
②望んでいる結果の確認 |
お客様が「いつまでに、どんな結果を手にしたいのか?」を明確にしましょう。 望んでいる結果とは「欲しい結果、解決したい問題、満たしたい感情や価値観」を指しています。 望んでいるゴールを知ることで、「課題の把握・必要な方法・解決策」が明確になります。この時のポイントは、望んでいる結果を「詳しく・具体的に」聞くことです。 特に、多くのお客様は、自分の望んでいる結果を描けていないため、営業が適切な質問とヒアリングを行い、明確にするお手伝いが必要と言えます。 【トーク例】 「現状に代えて、どのような結果を手にしたいですか?」 「御社にとって、最高の結果とは、どんな状態でしょうか?」 「いつまでに、その結果を手にしたいですか?」 「結果を手にしたことは、どのようにして分かりますか?」 など |
③HOTボタンの確認 |
お客様が望む結果の裏には「本当に満たしたい欲求や価値観」が存在します。それを明確にしましょう。 それをHOTボタンと呼び、お客様が「それを得るためなら、行動せずにはいられない」という、強い感情を伴う欲求や価値観のことです。 そのため「商品・サービスを使う = HOTボタンを満たせるもの」ということを明確に伝えることで、 お客様の中に、商品・サービスを「欲しい・買いたい・購入する必要がある」という気持ちを生み出しやすくなります。 【HOTボタンを明確にするトーク例】 「◯◯(望んでいる結果ゴール)を手にすることで、何を得られますか?/満たせますか?」 「◯◯(ゴールの実現)で、大切なことはなんですか?」 など |
④課題や問題の確認 |
お客様の成果を妨げる「課題や問題」を明確にしましょう。 お客様が望んでいる結果を手にできていない場合、そこには課題や問題が存在しています。 その課題を見つけ、クリアすることで、結果を手にしやすくなります。 そこでプロとして、お客様にヒアリングしながら、一緒に探っていきましょう。 【課題を明確にするトーク例】
など |
⑤満足条件の確認 |
商品・サービスを購入する(契約する)にあたり、「これだけは満たしたい/これだけは譲れない」ということ、 あるいは数ある要望の中で「最低でも何と何を満たすことができたら、満足できるか?」という条件を明確にしましょう。 言い方を変えると「この条件を満たせるならば満足できる」というものですね。 もちろん、お客様に最高の提案をすることを目指しますが、すべてを満たせるとは限りません。 そのため「これだけは譲れない」というものを確認します。 このような満足条件を明確にすることで、ポイントを押さえたプレゼンやクロージングをできるようになります。 【トーク例】 「これだけは譲れない。という条件を挙げるとしたら何ですか?」 「最低限、◯◯と◯◯を満たせたら、満足できますか?」 など |
⑥テスト |
次のステップに進む前に、お客様に「購買欲求」と「満足した場合、購入(契約)する意思があるか」を確認しましょう。 もしも「商品・サービス = 満足条件を満たすもの」であると納得できた場合、購入(契約)する意思があるかどうかを確認します。 これにより、「購入(契約)を前提としたやり取り」をできるため、成約率が高まります。 もしも意思確認時に、お客様が躊躇された場合は「何か理由があるのか?」「本当に購入(契約)の意思はあるのか?」を確認しましょう。 【トーク例】 「もしも、これからご紹介する商品・サービスが、◯◯(満足条件)を、満たすものである場合、購入したいと思いますか?」 など |
【※補足】
効果的なヒアリングには「適切な質問」と「質問による会話の掘り下げ」が必要です。
そして会話を掘り下げる質問の基本は以下になります。
- 例えば?
- 具体的には?
- もう少し詳しく伺うと?
- それって、どういうことですか?
など
トップセールスほど、適切な質問を行い、会話を掘り下げています。
2-3.商品・サービスに対する「興味・期待・確信」を高める
提案営業の第3ステップは、商品・サービスに対する「興味・期待・確信を高める」です。
お客様の中に、商品・サービスを使うことで「望んでいる結果を得られる/近づける」「HOTボタンを満たせる」と興味・期待・確信を生み、高めるということですね。
これにより、お客様の商品・サービスに対する欲求も強くなり、営業の話により集中し、成約率も高まります。
このステップは以下のように進めます。
【商品・サービスに対する「興味・期待・確信」を高める流れ】
- 望む結果につながる価値や解決策を提示する
- 「商品・サービス = 満足条件を満たす」という結びつけ
- テスト
具体的なポイントを見ていきましょう。
①望む結果につながる価値や解決策を提示する |
望む結果につながる「価値や解決策」を提示しましょう。 商品やサービスを通じて、お客様が手にできる「価値や解決策」を伝えることで、お客様が「実現できる可能性がある」「できるかもしれない」という気持ちになることがポイントです。 こうすることでお客様は、自分の望む結果や未来に対して、期待や確信を持ちやすくなります。 それが商品への興味や購買欲求を高めることへ繋がります。 【トーク例】 「御社の課題である、 "営業機会の損失" と "顧客の流出" ですが、そこに対する効果的な方法や解決策は3つあります。 具体的には・・・ 以上のことから、御社の課題である "営業機会の損失" と "顧客の流出" は、改善し、利益を高めることができます。 ・・・ここまで聞いてみて、どう思いますか?」など |
②「商品・サービス = 満足条件を満たす」という結びつけ |
お客様の中に、「商品・サービスを使うと、望んでいる結果を得て、HOTボタンを満たせる」という強い認識を生み出しましょう。 そのために、「商品・サービス = 満足条件を満たせる」という結びつけを行います。 こうすることで、商品・サービスに対する「興味・期待・確信」が高まります。 そして、お客様の購買欲求が高まり、商品・サービスに対して、「欲しい・買いたい・購入する必要がある」という気持ちが生まれます。 【トーク例】 ※(上記の「①望む結果につながる価値や解決策を提示する」の後に続けます。 「◯◯(価値や解決策)を可能にし、利益を上げることを可能にするのが、弊社のマーケティングオートメーションになります。」 など |
③テスト |
プレゼンに入る前までに、お客様の「購買欲求の度合い」を確認しましょう。 これにより「お客様に不安や疑問がないか?」「何に不安や疑問があるか?」などが分かります。 そして不安や疑問が明確になった場合は、一緒にクリアしていきましょう。 【トーク例】 「ここまでのお話で、疑問や質問などは、ありますでしょうか?」 「それではなぜ、マーケティングオートメーションが、 "営業機会の損失" と "顧客の流出" を改善できるのか?について、具体的なご説明に入りたいと思いますが、よろしいでしょうか?」 など |
2-4.プレゼンテーション
提案営業の第4ステップは、プレゼンテーションです。
プレゼンテーションの目的は、お客様の中にある「欲しい・買いたい・購入する必要がある」という気持ちを強くして、「商品・サービスを使う = お客様のメリット」だと確信してもらうことです。
そしてプレゼンテーションは、以下のように進めます。
【プレゼンテーションの流れ】
- 具体的な提案をする
- 提案の理由を語る
- 商品説明
- テスト
具体的なポイントを見ていきましょう。
①具体的な提案をする |
お客様へ「商品・サービスの具体的な提案」をしましょう。 プレゼンテーションの始まりは、プロとしての主張を行うことです。 ここから次のステップに入り、具体的なプレゼンに入っていきます。 【トーク例】 「御社のお役に立てるプランは5つあります。その中で、御社の課題である、 "営業機会の損失" と "顧客の流出" に役立ち、◯◯(HOTボタン)を満たせるものは2つあります。それが・・・です」 など |
②提案の理由を語る |
上記の「① 具体的な提案をする」に続けて、理由を伝えましょう。 「商品・サービスを使った方が良い理由」と「なぜ効果があるのか?という根拠」などを具体的に伝えます。 それが「買う・購入する・契約する」という行動につながります。 【具体的なポイント】
「なぜならば・・・」 「どうして、使った方が良いのか?」 「どうして今、使った方が良いのか?」 「どうして、あなたから買った方が良いのか?」 など 「すでに導入いただいた会社様の中には、・・・という成果が出ています」 「このような結果を出せるロジックとして・・・」 「以上のことから、こちらの2種類のプラン(商品・サービス)が、御社にとってベストだと考えています」 など |
③商品説明 |
具体的な商品説明として「プラン・内容・導入へのロードマップ・フォローアップ・金額」などについて話します。 お客様が分かりやすく、受け取りやすい情報として、伝えることがポイントです。 ※ここでは、具体的なポイント・トーク例には触れませんが、お客様の反応を見ながら進めましょう。 |
④テスト |
クロージングに入る前に、ここまでの「疑問・質問・不安」を明確にして、クリアにしていきましょう。 このプロセスを行うことで、クロージングの流れが、スムーズになります。 【トーク例】 「ここまでのお話で、疑問・質問・不明点などは、いかがでしょうか?」 など |
2-5.クロージング
提案営業の第5ステップは、クロージングです。
クロージングの目的は、お客様に「買う・申込む・契約する」という行動を起こしてもらうことです。
具体的には以下のように進めます。
【クロージングの流れ】
- テスト
- 不安の先出し/解消
- クロージング
それでは以下にポイントを見ていきましょう。
①テスト |
クロージングに入る前に、「購入(契約)への意思確認」をしましょう。 意思確認をすることで、お客様の購買欲求を見極めることができます。 それにより「次のステップへ進む」「お客様が抱えている疑問・質問・不安を引き出し、クリアする」など、適切な選択をしやすくなります。 【トーク例】 「ここまでの話を聞いてみて、導入したいお気持ちは、いかがでしょうか?」 「導入したいお気持ちは、10段階中いくつでしょうか?」 など ※肯定的な返事が来た場合、「どうしてですか?」と質問し、掘り下げましょう。 ※迷いがある場合は、その迷いについて掘り下げて、クリアしましょう。 |
②不安の先出し/解消 |
上記の「① テスト」で、「購入(契約)の意思」を確認したら、あえて不安を引き出しましょう。 わざと「購入を妨げる可能性のある不安」をあぶり出します。 実際のクロージングに入ってから「やはり・・・」「いや~・・・」という状態になってから「不安を解消する」よりも、 あらかじめ「不安を先出し」して解消する方が、クロージングがスムーズになります。 【トーク例】 「ところで導入するとなれば不安がありますよね。例えば、本当に結果が出るか、フォローアップは十分か、使いこなせるのか、金額にびっくりしているなど・・・。いかがでしょうか?」 など |
③クロージング |
「購入(契約)」に向け、お客様の背中を押しましょう。 購入(契約)への一歩を踏み出していただけるように、質問を使って行います。 【トーク例】
「どのプランから導入したいとお考えですか?」 「いかがされますか?」 「◯◯と◯◯であれば、どちらのプランがよろしいですか?」 「もしも導入するとしたら、どのプランがよろしいですか?」 など |
3.筆者がおススメ!「提案営業」を強化する学び「厳選3選」
この章では「提案営業」を磨き、強化するための学びを厳選して紹介します。
提案営業と言いましたが、営業に携わるすべての方に有効な内容になり、学ぶかどうかで、売上が変わります。
この3つは、私自身もトップセールスから学び、実践し、さらに売上が上がりました。
こうした学びを重ねる際に驚いたのは、「セールスも、コミュニケーションも、人の心を動かすのも、すべて技術だった」という点です。
実際に技術としてポイントを押さえることで、力をつけることができ、技術として学んだことが、お客様との人間的なやりとりにつながります。
ご覧いただき、一つでも、あなたのお役に立てれば嬉しく思います。
それでは以下に見ていきましょう。
1.セールスの基本を学ぶ |
セールスには、売れる考え、流れ、ポイント、技術があります。ここでは、それらを合わせてセールスの基本と呼びます。 そしてトップセールスほど、基本を徹底しています。 その結果、「もっと話を聞きたい」「この商品、自分にとって必要だ」「ぜひ買いたい」などのように、お客様の気持ちが動きます。 ではセールスの基本とは何か?ということですが、一つはこの記事で紹介した「お客様が望む結果にフォーカスすること」「売れる流れとポイント」になります。 他にも、下記スキル(技術)を学ぶことが、営業力の強化につながります。
など |
2.コミュニケーションスキルを学ぶ(磨く) |
営業において、コミュニケーションスキルほど、重要なものはありませんね。
など すべての面でコミュニケーションは必須になります。 そしてトップセールスほど、お客様に信頼され、話しやすい存在であり、伝える言葉や話の内容は、お客様の心を捉え動かします。 このようにお客様にとって「影響力の高い存在」となっているトップセールスは、何が違うのでしょうか? それがコミュニケーションの取り方・話し方なんです。 特に営業において、まずは身につけたいコミュニケーションスキルは、「ペーシング」「ヒアリング」「適切な質問」です。 もちろん「お客様の立場に立ち、理解・共感するスキル」「お客様の気持ちや心の動きを観察するスキル」も重要になります。 |
3.心理学(人の心の動き)を学ぶ(理解する) |
心理学を取り入れ、実践しましょう。 「人の心の動き」の原則が体系化されている心理学を、営業に取り入れることで、以下が可能になります。
など このように心理学を学ぶことは、営業活動に効果的に使え、手にする売上に影響を与えます。 ※詳しくは以下の記事にまとめていますので、お役立てください。 |
まとめ
提案営業(提案型営業)とは「お客様に喜ばれながら売上をつくることができる、お客様(買い手)と営業側(売り手)にとって、メリットがある営業の手法」です。
効果的な考え方・やり方を実践することで、誰もが提案営業力を高め、お客様に感謝されながら、売上をつくれるようになります。
そのために押さえたいポイントは以下になります。
【提案営業を成功させる4つのポイント】
- 考え方・フォーカス
- 売上をつくる流れ
- コミュニケーションスキル
- 人間心理(人の心の動き)の理解
:提供しているものは「お客様にとって最高の結果につながるメリット」である
:アプローチからクロージングまで
:短時間で信頼を得る
:深い信頼関係を築く
:ヒアリングスキル
:会話を掘り下げる質問
など
:心に刺さる言葉の選択やアプローチ
:信頼関係を深める
:ストレスないクロージング
などを可能にするもの
一つ一つ実践し、お客様にとって・あなたにとって「ベストな提案営業」をすることへ、お役立ていただければと思います。
※営業成績を倍増させたい方は、こちらの講座がおすすめです