「経営者は孤独である」
経営者である方も、そうでない方も
一度はこう思ったことはないでしょうか。
私自身は経営者ではありませんが、
25年以上現役で経営者をしている父がいます。
そのため、「経営者は孤独である」という話を
何度も聞いたことがあり、
孤独でも戦う姿を近くで見てきました。
この記事では経営者の孤独について、
その原因や解消方法などをご紹介していきます。
目次
1.経営者が孤独と感じる原因
経営者が孤独を感じる原因はいくつかありますが、ここでは3つご紹介します。
1-1.従業員との価値観が違う
経営者と従業員は、違う価値観を持って仕事をしているため、意見や考え方が食い違ってしまうことがあります。
従業員は、「お金を稼ぐため」「家族を養うため」など、自分のためという価値観を持って仕事をしている場合がほとんどです。
もちろん会社に貢献するために働いてくれる従業員もいますが、多くの従業員は自分のためにという思いが強いのではないでしょうか。
それに対して経営者は、「会社全体の利益」や「従業員やその家族の幸せのため」という、会社全体や社員全員のことを考えて仕事をしています。
このように経営者と従業員では価値観が異なります。
そのため経営者の意見や考え方は従業員に理解してもらえない事が多く、経営者は孤独を感じてしまいます。
1-2.相談できる相手がいない
経営者は従業員との価値観が異なるため、社内では誰にも相談することができず、孤独を感じることがあります。
現役の経営者である父は、「会社の経営が良くても悪くても会社のことを相談できない」と語っていました。
その理由として、会社の経営が良い時に相談をすると、従業員から「給料や待遇を良くしてほしい」と言われ、反対に会社の経営が悪い時に相談すれば、従業員から会社の今後を心配されてしまう。
この様な状況のため、経営者は会社の経営状態の良し悪しに関係なく、相談できないことがあります。
また家族や身内にも心配をかけたくないということで、身近な人に相談できないということもあります。
そのため誰にも相談できない状況となってしまい、孤独を感じることになってしまいます。
1-3.人付き合いの変化
経営者は、価値観の違いや相談できる相手がいないだけではなく、周りの人との付き合い方に変化が出てしまいます。
そのため、より一層、孤独を感じる場合もあります。
経営者をしている人の数は、あまり多くはありません。
世の中のほとんどの人は従業員として雇われているので、経営者と価値感や悩みが異なることもあります。
そのため、これまで付き合いのあった人とも、価値観や悩みを共有できなくなってしまい、付き合いが疎遠になってしまうこともあるでしょう。
また経営者であるということで、ビジネス目的や金銭目的で関わるようになってくる人も現れる場合があります。
世の中の、経営者全員が人付き合いが変わってしまう、ということではありません。
しかし、経営者の父親は、
「経営者をしてると言ったら、目の色が変わる人や、距離をおいてくる人もいたし、ビジネスの勧誘をしてきた友人もいて、少し嫌になった」
と語っていました。
2.孤独のリスク
ここでは経営者の父も実際に直面したと語っていた、経営者が孤独になることで起こるリスクをご紹介します。
2-1.ストレスによる体調不良
経営者は、孤独を感じる時間が増え、誰にも相談できない状態が続くと、悩みを抱え込んでしまいます。
それが大きなストレスの原因にもなってしまいます。
ストレスを抱え込んでしまえば、心身にも影響が出るだけでなく、仕事やプライベートにも影響が出てしまう恐れがあります。
また、ストレスが溜まってしまうことで、従業員や身近な人への接し方に余裕がなくなってしまいます。
そこから人間関係が悪化する可能性もあるのです。
経営者にとってはストレスの溜まらない方法や、ストレスを発散させる方法を見つけておくことも大切です。
2-2.誤った判断をしてしまう
仕事で相談できる相手がいないと、ストレスが溜まってしまうだけでなく、一人で経営を進めてしまい、その結果間違った判断をしてしまう恐れもあります。
また一人で経営を進めてしまうことで、従業員から不満が募ってしまったり、社内のコミュニケーションが悪化してしまうケースにも繋がります。
「経営者も神様ではないから、一人で考えて突っ走って失敗したことはたくさんある」
経営者の父もこのように語っていました。
経営者は会社の最終的な決定を判断しなければならないため、一人で考えなければならない場面が多く存在します。
しかし、経営者も一人の人間です。
当然間違った判断をしてしまったり、仕事や人間関係で上手くいかない時もあります。
ですので一人で抱え込みすぎないことが大切です。
それでは、孤独を解消する方法を次の章でご紹介していきます。
3.孤独を解消する方法
ここまで孤独の原因とリスクをご紹介してきました。
ここでは、現役の経営者である父が実践していた孤独の解消方法をご紹介していきます。
3-1.従業員とのコミュニケーションを増やす
従業員とのコミュニケーションを増やすことで、経営者と従業員で価値観の理解が深まり、経営者の孤独感も減らすことができます。
具体的には休日に家族ぐるみで関わったり、お互いの趣味を共有するなどして過ごすと良いでしょう。
しかし強要してしまうと、パワハラやモラハラと捉えられてしまう場合もあるため注意が必要です。
もし従業員を誘いづらい場合は、社内でのコミュニケーションを増やしていき、お互いの信頼関係をさらに深めていくようにしてみてください。
このようにすることで、相手も誘いに乗りやすくなるはずです。
3-2.NO.2を育成する
あなたと価値観を共有できるNO.2を育成することも孤独を解消することに繋がります。
NO.2を育成することで、社内においてあなたと価値観を共有できる良き相談相手ができます。
それによってあなたの心身の負担を軽減することもできるのではないでしょうか。
ただし育成した後に、NO.2が独立してしまうということも有り得るケースです。
そのため育成して終わらせるのではなく、あなたなりのNO.2の育て方を忘れずに確立しておくことが大事かもしれません。
あなたなりの育て方を確立しておくことで、NO.2がいなくなってしまっても、すぐに次のNO.2を育てることができます。
また育て方を改善していくことで、やり方が洗練され、今までよりも早くNO.2を育てられるようになります。
そうなることであなたの価値観を理解してくれるNO.2がすぐに育つようになり、あなたが孤独を感じる時間も少なくなります。
3-3.経営者の仲間をつくる
同じく経営者をしている人と繋がりを作ることで、お互いに悩みを打ち明けたり、経営の相談をしたりすることができるようになります。
また、アメリカの社会学者レイ・オルデンバーグは、人間には自宅と会社以外の、「第三の場(サードプレイス)」を作ることが心身の健康にも良い、と提唱していました。
もちろん自宅と会社を良い場所にしていくことも大切です。
しかし、自宅と会社だけではいずれストレスが溜まってしまう時が来てしまいます。
そのため、第三の場(サードプレイス)を作りつつ、同じ価値観を持っている経営者の仲間を作ることを大切にしてみてください。
そうすることで、あなたの感じる孤独感をなくすことができるのではないでしょうか。
3-4.孤独をプラスに捉える
経営者の孤独は、マイナスなイメージがありますが、捉え方次第ではプラスに考えることもできます。
サンリオエンターテイメントの社長である小巻亜矢氏は、経営者(リーダー)の孤独を、次のように捉えていました。
「リーダーは孤独ではなく、一人舞台」
引用:来場者4倍のV字回復! サンリオピューロランドの人づくり小巻 亜矢 (著),出版社:ダイヤモンド社
有名な企業であるサンリオの社長も、他の経営者と同じく孤独を感じることがありました。
しかし小巻氏は、ただ孤独をマイナスに捉えるのではなく、経営者は独壇場で自由に自分の場を作り出すことができるからこそ楽しい、とプラスに捉えていました。
このように捉え方を変えれば、マイナスなイメージの「孤独」であってもプラスのイメージに変えることもできます。
「価値観が違うから...」「相談できる相手がいないから...」と悲観的に捉えてしまうのではなく、あえて楽観的な方向から見ることで「孤独」がプラスになることもあるのではないでしょうか。
4.孤独な経営者の支えになる心理学
ここまで経営者の孤独の原因やリスク、解消方法をご紹介してきました。
経営者と孤独は、切ることのできない関係ではありますが、同じ悩みを抱えている経営者はあなただけではありません。
今回ご紹介した解消方法を使って、従業員とのコミュニケーションの質を高めることで、あなたが相談しやすい関係が生まれ、孤独を感じることが少なくなるでしょう。
そしてその行動があなたのNO.2となる人材が生まれてくることにも繋がってきます。
また、孤独だけではなく、経営者は常に様々な悩みを抱えて仕事に向き合ってます。
そんな悩みも先ほどご紹介したサンリオ社長の小巻氏の言葉、
「孤独ではなく、一人舞台」
のように、捉え方を変えて、マイナスな出来事をプラスな出来事へ変換していくことができればいかがでしょうか。
見えてくる世界はきっと違うはずです。
当メディアサイトを運営しているNLP-JAPANラーニング・センターでは、NLPという実践心理学を扱っているスクールです。
NLPでは、捉え方の視点を変える「リフレーミング」や、相手とより信頼関係を深めるためのコミュニケーションスキルなど、より良い経営をしていくために必須なスキルを学ぶことができます。
また業種・業界に問わず多くの経営者も学びに来られているため、同じ経営者の仲間に出会い共に学ぶことができる「第三の場」にもなります。
すでに20,000名を超える方がNLPを学びに来られており、経営者の仲間を作られた方や、従業員とのコミュニケーションで良い成果を出した方がたくさんいらっしゃいます。
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【出典・参照元】
来場者4倍のV字回復! サンリオピューロランドの人づくり 小巻 亜矢 (著),出版社:ダイヤモンド社