マインドフルネスは、
世界的大企業のGoogleをはじめ、
数々の企業で採用されており、
生産性の向上やメンタルケアに
大きく貢献しています。
ですが、
- 「マインドフルネスってなんだろう?」
- 「マインドフルネスって怪しくない?」
とお思いの方もいらっしゃると思います。
今回は、
- そもそもマインドフルネスとはどういうものか
- なぜ導入している企業が増えているのか
などマインドフルネスについて
詳しく解説していきます。
マインドフルネスは、
ビジネスだけでなく、
普段の生活にも活用できますので、
ぜひ習得していきましょう。
目次
1.マインドフルネスとは?
マインドフルネスは、ストレス低減法の一種であり、1970年代にアメリカのマサチューセッツ大学医学大学院の教授であるジョン・カバット・ジン博士によって広まりました。
このマインドフルネスは、ストレスの低減といった精神的な面だけでなく、睡眠の質や免疫力の向上といった身体的な面にも効果が認められています。
そんな様々な効果が期待できるマインドフルネスについて、この章では、
- マインドフルネスとは、具体的にどういうものか
- 実際にどのように活用されているのか
をご紹介していきます。
1-1.マインドフルネスは「"今"を感じている状態」
先ほどマインドフルネスは、ストレス低減法の一種と説明しましたが、まず"マインドフルネス"とはどういうものなのでしょうか?
結論として、マインドフルネスとは、
「"今"を感じている状態」のことを指します。
つまり、過去や未来を気にすることがなく、今、目の前のやるべきことに集中できている状態です。
例えば、次のようなものに集中してみてください。
- 料理の一つ一つの素材の味
- 歩いている足の感触
- スマホを触っている手の感触
いかがでしたか?
これらのことに集中しているときには、やらなくてはいけないことや、不安な気持ちなどは、ほとんど感じていなかったのではないかと思います。
これが、今に集中するということであり、マインドフルネスな状態であるということなのです。
マインドフルネスの状態になることで、
- 過去に犯してしまったミスを引きずってしまう
- 未来への漠然とした不安を考えてしまう
そんな状態から抜け出すことができ、今現在のありのままを受け入れることができるため、集中力の向上やストレスの低減に繋がるのです。
1-2.なぜマインドフルネスが注目されているのか
先ほど、マインドフルネスな状態を体験していただいたかと思いますが、なぜこのマインドフルネスが、現代社会で求められているのでしょうか?
それは現代の日本が、ストレス社会と呼ばれ、考えるべきことが増えてしまっている状況だからです。
IT化が進んでいる現在では、リモートワークなどの労働環境が変化していったり、雇用が難しくなっていったりと、
環境に適応できず、焦りや不安を抱えやすい状態となっています。
それに加え、SNSが発達したことによって、様々な情報を簡単に得ることでき、自分と比較する対象が多く見つかってしまうことで、
焦りや不安に拍車をかけていることもあります。
これらのストレスに対して、過去や未来への不安や悩みから抜け出し、今に集中できる状態を作っていくということが非常に効果的であることから、
マインドフルネスが注目されているのです。
また、Google社が「このマインドフルネスを取り入れたことで、生産性の向上やメンタルケアに成功することができた」という話は有名で、
この様な事例から、セラピー目的だけでなく、ビジネスシーンにおいても注目が集まっているのです。
1-3.瞑想との違い
最後に、瞑想との違いについて説明します。
「今に集中する」という事に対して、瞑想に近しいものを感じた方もいらっしゃるかもしれません。
実際に、マインドフルネスについて調べていくと、やり方の一つとして「瞑想」を挙げている記事も多く見受けられます。
マインドフルネスと瞑想の違いは、目的の違いが挙げられます。
マインドフルネスは「今に集中する」ために行なうのに対し、瞑想に「明確な目的がない」のが、それぞれの特徴になります。
つまり、マインドフルネスにおける瞑想の立ち位置としては、「瞑想を行うプロセスを用いて、マインドフルネスになる」という手段と方法の関係になります。
以上が瞑想との違いになります。
4章にて、マインドフルネスになる方法をご説明していますが、これらの関係を理解しているとより実践しやすくなります。
2.マインドフルネスのメリット
ここまで「マインドフルネスとは?」という基本的な内容についてお話ししてきました。
この章では、実際にどんなメリットがあるのか詳しく解説していきます。
自分に適した使い方を考えていきましょう。
2-1.集中力が向上・継続する
まず一番最初に挙げられるメリットとして、「集中力の向上・継続」が挙げられます。
マインドフルネスな状態になることで、過去や未来への不安や悩みではなく、今・現在やるべきことに意識を向けられます。
そのため、今やるべきことに集中して取り組むことが可能となります。
また、集中力の向上だけでなく、それを継続させることが可能になる点もマインドフルネスの強みです。
マインドフルネスな状態になることに慣れることができたら、短時間で集中できる状態を作ることができ、周りが気になりにくくなります。
そうすることで、集中力の継続をすることもできるようになります。
2-2.視野が広がる
次に得られるメリットとして、「視野が広がる」ことが挙げられます。
マインドフルネスになることで、不安などの雑念を減らすことができるため、脳をスッキリさせることができます。
脳をスッキリさせることで、今までよりも広い視野で、多くのことに気づけるようになり、
そうすることで、自分自身の偏見によらず、相手の意見や考えを素直に受け止めることができます。
自分の考えに囚われないようになると、様々な方の意見や視点を取り入れつつ、アイデアや解決策を考えることができるようになるのです。
2-3.感情の波を落ち着かせられる
3つ目のメリットとして、「感情の波を落ち着かせられる」ということが挙げられます。
マインドフルネスにおける一番のメリットと言っても過言ではありません。
マインドフルネスは、ありのままを受け入れることができると先ほどご説明しましたが、これは自分自身の感情を受け入れることにも繋がります。
例えば、イライラや怒りの気持ちが出てきたときにマインドフルネスを活用することで、今自分はどういう感情を抱いているのかを俯瞰して見ることが可能になります。
俯瞰してみることで、そこまで怒る必要のないことだったと思えるようになり、高ぶった感情をすぐに抑えることができます。
また、人間関係において、意見の食い違いで衝突をしてしまった場合には、相手がどのような状態だったのかを冷静に見ることができるため、
- 「なぜそのようなことを考えたのだろう」
- 「相手の伝えたいことはなんだろう」
と考えることができ、建設的なコミュニケーションをすることも可能となります。
感情はあらゆる場面で、自分の行動を支配します。
そのため、自分の感情をコントロールできるということは、自分の行動をも律することに繋がるため、マインドフルネスにおいて一番のメリットであると言えるのです。
3.マインドフルネスのデメリット
2章では、マインドフルネスのメリットについてご説明してきましたが、マインドフルネスには、デメリットも存在します。
デメリットを知っておくことで、より効果的にマインドフルネスを活用することができますので、ぜひ一緒に学んでいきましょう。
3-1.慣れが必要になる
マインドフルネスには、慣れが必要になります。
集中しようとしても、やっぱり不安なことや悩みが気になってしまい、なかなかマインドフルネスな状態に辿り着かないことも初めのうちは多々起こります。
それは、一回で成功できず、焦りを感じてしまうことにも繋がりかねません。
ゆっくりと慣らしていくことではじめて効果を感じることができます。
また、今を感じることがマインドフルネスと説明をしましたが、現実逃避的に活用してしまうと、今ある問題が解決しないということになってしまいずっと滞ってしまう可能性もあります。
そのため、いつでもできる半面、どのタイミングで活用していくべきかという点も含めて慣れが非常に大切になります。
3-2.かえって不安になってしまう可能性がある
マインドフルネスな状態になるためには、自分の状態を受け入れることにも繋がります。
自分の置かれてる状態が不利な状態だった場合に、不安な気持ちや悩みに対して強い意識を向けてしまうことで、
より繊細な気持ちになってしまったり、消極的な気持ちになってしまう可能性もあります。
そのような場合には、マインドフルネスを行うことをやめる必要があります。
マインドフルネスは、あくまで今に集中するという目的で行うため、不安を解消するということではありません。
そのため、使い方を考えて行っていく必要があるのです。
以上がデメリットになります。
マインドフルネスは便利な半面、使い方を誤ってしまうと、マイナスな方向に働いてしまうことをぜひ知っておきましょう。
4.マインドフルネスになる方法
ここまでマインドフルネスについてのメリット・デメリットをお話ししてきましたが、この章では、実際にマインドフルネスになる方法をご紹介していきます。
方法は、一つではありません。
そしてポイントは、
- 一つのものだけに意識を向けること
- 頭で感じる状態から体で感じる状態になること
の2点となります。
ぜひご自身に合った方法で、試してみましょう。
4-1.呼吸に集中する
まずは、呼吸に集中してみましょう。
呼吸は普段、無意識に行っていますが、口にあたる吐く息の感覚や空気の温かさや冷たさを感じましょう。
そして、呼吸に集中を向けることができたら、想像しているものや、出てきた感情をありのままに受け止めていき、
受け止めることができたらもう一度呼吸に意識を戻していきましょう。
そうすることで、吐く息とともに、受けたものを体全体で感じていくような感覚を得ることができたら、マインドフルネスに入っています。
無意識にしているものへあえて意識を向けることで集中力を高める方法です。
4-2.音に集中する
次に、音に集中する方法です。
音楽を用いる方法がございますが、今回は自然音に集中する方法をご紹介します。
やり方の基本としては、呼吸に集中する方法と変わりはありませんが、自然音は呼吸と違い、不規則に音が響いていきます。
川の流れる音や木々が風でこすれる音、そして車が走っている音など、そのあらゆる音に集中していくことで、先ほどと同様に、集中している状態を生み出すことができます。
特に静かな環境だと非常にやりやすいです。
そのため、ご自宅で集中したいときに適していると言えます。
どちらの方法も自分の好きなタイミングで行うことができますので、どちらか迷ってしまった場合には、ご自身がリラックスする方法を選ぶとより効果的です。
ぜひ実践してみてください。
5.マインドフルネスの実践方法
先ほどまでマインドフルネスになる方法をお伝えしてきました。
ですが、瞑想との違いでも述べた通り、マインドフルネスは、集中力をどこに充てていくかということが大事になってきます。
マインドフルネスは、睡眠の質の向上や集中力の向上といった、主に日常生活に活用されてきました。
ですが、ここ数年でビジネスシーンへの活用に、一気に注目が集まってきています。
それは世界的大企業のGoogle社が採用したことが、大きな要因の一つと言えます。
今回は、そんなビジネスシーンへの活用方法に注目して、ご説明していきます。
ビジネスシーンへマインドフルネスを活用するメリットとして
- 生産性が向上する
- 斬新なアイデアが生み出せる
- 周囲とのコミュニケーションが円滑になる
という3点が挙げられます。
生産性が向上する
まず「生産性が向上する」ことについては、マインドフルネスを活用することで、集中力が向上します。
業務が重なってしまったとしても、落ち着いた状態を作ることで、まず何から手をつけていくべきか、という冷静な判断をすることができます。
そして一つ一つの業務に集中力を充てることで、結果的に完了までのスピードが向上します。
斬新なアイデアが生み出せる
次に「斬新なアイデアを生み出せる」ことについては、マインドフルネスを活用することで、脳をスッキリさせることができます。
何か考え事をしていると、視野が狭くなったり、気付いたら自分の意見に寄っていた、ということもよくあります。
そんなときに、マインドフルネスを活用することで、様々な意見を取り入れる状態が出来上がり、そしてそれらを組み合わせることも可能になります。
そして斬新なアイデアに繋がったり、自分の考えをまとめることに繋がります。
周囲とのコミュニケーションが円滑になる
最後に「周囲とのコミュニケーションが円滑になる」です。
マインドフルネスのメリットとして、「感情の波を落ち着かせられる」と述べましたが、
感情に身を任せてしまうと、相手の意見を全く聞けない状態に陥ってしまうことも多々あります。
そんな中で、マインドフルネスを活用することで自分の感情を落ち着かせることができ、相手が何を伝えたいのかを冷静に考えることができます。
プロジェクトの方向性を決めるときやミーティングの際に意見が分かれてしまった際など、
相手の意見を受け入れたうえで、自分はどうしたいか、というように自分の意見を相手に届けやすくなるだけでなく、説得力も向上させることができます。
また、相手に対してしっかり自分の意見を聞いてもらえているという安心感も同時に与えることができるので、信頼関係にも大きく影響していきます。
このようにコミュニケーションを円滑にする際にもマインドフルネスは非常に有効な手段となります。
以上がマインドフルネスの実践方法になりますが、仕事を進めていくうえで非常に役立つだけでなく、自分自身の精神的な成長も促してくれます。
使えば使うほど、より自分に適した使い方を見つけることができますので、ぜひ積極的に活用していきましょう。
最後に
マインドフルネスを身に付けることは、慣れが必要と述べましたが、
マインドフルネスは、どんな場面でも自分を集中できる状態にしてくれる、いわば切り札のような存在です。
そして集中力は、ビジネスシーンだけでなく普段の生活でも必ず必要な能力です。
そのため、このやり方を身に付けることで、自分の人生がより豊かになっていくでしょう。
ぜひ練習を積み重ねて、身に着けていってください。
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