ビジネスマンとして必須の知識として
挙げられることが多いマーケティングと心理学。
しかし、いざ学ぼうと思うと、
何から始めれば良いかわからないですよね。
今回はマーケティングの分野で
よく使われている心理学の中から、
すぐに使える心理学を11選お伝えします。
目次
1.マーケティングですぐに使える心理学11選
この章では実際のマーケティングの場面で使われている下記の心理学についてご紹介します。
- ハロー効果
- バンドワゴン効果
- アンカリング効果
- ザイオンス効果
- スノッブ効果
- ディドロ効果
- 認知的不協和
- 一貫性の原理
- カリギュラ効果
- 返報性の法則
- ゴルディロックス効果
1-1.ハロー効果
ハロー効果とは、ある一つの印象的な特徴によってそのもの全体の評価がされるという心理効果です。
このハロー効果はテレビCMなどでよく使われます。
テレビCMなどでは、好感度や印象の良い人気のタレントを広告塔として起用しますが、この狙いはタレントの印象によってその商品やサービスの評価も高くすることに狙いがあります。
また、CMの他には、広告などで「〇〇氏推薦!」というように有名な方の名前を出して紹介することで「あの〇〇氏が推薦している商品だからいいものなんだろう!」という印象を作り出すことができます。
ハロー効果の使用例
- CMにて好感度の高いタレントを起用
- 権威者からのお墨付きをもらう
- なにかの分野で業界No1になる
(商品全体の印象がアップさせる)
1-2.バンドワゴン効果
バンドワゴン効果とは、あるものを支持している人が多ければ多いほど、その対象を支持しようとしてしまう心理効果のことを指します。
私たちは商品購入を検討する時に、レビュー(どれだけ支持されているか)を確認して、購入するかどうかを決めたり、同じような商品がある時は、多くの人から支持されている商品を購入しようとします。
バンドワゴン効果は特にその商品やサービスの情報があまり知られていない時こそ有効だとも言われています。
口コミを増やす目的で口コミを書いてくれた方限定でサービスを追加すると言った手法はよく使われています。
しかし、人気があるように見せるため、サクラに口コミを書いてもらうことは法律に違反する恐れがあるのでご注意ください。
バンドワゴン効果の使用例
- 既存顧客に自社のレビューを書いてもらう
- SNSのフォロワーを増やす
1-3.アンカリング効果
アンカリング効果とは、最初に提示された情報を基準に、他の情報を評価してしまうという心理現象のことを指します。
「通常価格5万円が今なら30%OFF」という広告を見た時に「買う予定はなかったけど、お得なになるなら今買っておかなければ!!」と思ってしまう方が多いのは、このアンカリング効果の影響です。
冷静に考えると5万円の30%OFFである3万5000円は決して安くはないですが元値の5万円と比べると安くなったように感じてしまいます。
まさにこれがアンカリング効果になります。
また、価格表示でアンカリング効果を使う時、効果を発揮させようと、極端な通常価格と割引価格を設定したり、最初から割引価格で売りに出したりすると景品表示法に違反してしまうのでご注意ください。
アンカリング効果の使用例
- 値引きの際に元の値段の記載を残しておく
- 金額の高い商品の間に目玉商品を配置する
(高額な商品の間に配置することで安く見える)
1-4.ザイオンス効果
ザイオンス効果とは、繰り返し特定の人や物に接触するとそれらに対して、好感度や評価が上がる心理効果で、単純接触効果とも呼ばれております。
私たちは商品やサービスを選ぶ時に、ほとんど同じ内容のものであっても、全く馴染みのないものは選ばず、既に広告で見たことや聞いたことがあるものを選ぶ傾向があります。
ただし、質や印象の悪い広告に繰り返し接触すると、反対に好感度を下げやすくなる可能性もあるので、闇雲に広告回数を増やすことには注意が必要です。
ザイオンス効果の使用例
- リターゲティング広告で接触回数を増やす
- メールマガジンで接触回数を増やす
- SNSの更新頻度を上げる
また心理学には最初に表示された情報が記憶に残りやすい初頭効果、最後に表示された情報が記憶に残りやすい親近効果があります。
どちらが優位に働くかは相手の認知特性、どのような情報処理が得意なのかによって決まります。
そのため広告、宣伝の際には最初と最後に伝えたい内容を組み込むことによって意図したメッセージを相手の記憶に残すことができるようになります。
1-5.スノッブ効果
スノッブ効果とは、希少価値のあるものには購入意欲が高まり、大勢の人が持っていると言ったように、希少価値が低いものの購入意欲が下がるという心理効果になります。
「数量限定」「会員限定」という文字を見ると、「今買わないともったいない」という気がしたり、「特別なものだから買っておこう」と思ってしまうのは、スノッブ効果が働いているからです。
マーケティングの現場では、広告に「〇〇限定」と表記したり、接客の時に「今だけ〜です」「あと〇個しか在庫がないんですよね」と言い、消費者に希少価値があるように感じさせることが多いです。
スノッブ効果の使用例
- 「期間限定」「会員限定」など特別感を演出する
- あえて製造個数を少なくして、希少価値を高める
1-6.ディドロ効果
ディドロ効果とは、新しく購入した商品、サービスに合わせて、他のものも一式買い揃えたくなる心理効果です。
新しく家具やインテリアを買った時に、本当は必要はないがその家具、インテリアにマッチした家具を買い揃えたいと思ったことはないでしょうか。
まさにこの心理こそ、ディドロ効果によるものです。
ディドロ効果を活用するのであれば、商品やサービスをあえてシリーズ化させ、一つ購入したら続きを購入したくなるような仕組みをつくることで可能になります。
そして、この時のポイントは、ディドロ効果を引き起こすために、最初の購入のハードルをできる限り下げることです。
ディドロ効果の使用例
- 商品やサービスをシリーズ化する
- ブランドの世界観を発信する
- 関連のある商品を同じ場所に陳列する
1-7.認知的不協和
認知的不協和とは、ある情報を取り入れた時に、その情報が自身の思考や行動と矛盾しているとストレスを感じるという心理現象のことを指します。
私たちはこの認知的不協和に陥った時に、ストレスを解消するためその矛盾を解消しようとします。
例えば「自宅にいるだけで5キロ痩せました」と聞くのと「ジムに通って5キロ痩せました」と聞くのでは、おそらく前者に興味をもつのではないでしょうか。
一般的には「自宅にいるだけで5キロ痩せる」とは考えづらく、情報としては矛盾しているように感じます。
そのためその矛盾の理由が知りたくなってしまうのです。
このように認知的不協和は、消費者の興味を惹きつける効果があり、メルマガの開封率や、広告のクリック率を上げたりするために、あえて矛盾することを書くというようにして使われます。
認知的不協和の使用例
- 広告文やコピーに矛盾を生じさせ、認知的不協和を起こす。
1-8.一貫性の原理/フット・イン・ザ・ドア
一貫性の原理とは、人は自分の行動、言動、思想を一貫させたいと思う心理のことを指します。
ある人から頼まれごとに応えると、再びその人からの頼みごとに応えてしまうという経験はありませんか。
これと同じように、何かを購入したら、行動に一貫性を持たせるかのように、その流れで他のものを購入しやすくなるという傾向があります。
すでに経験があるかと思いますが、店員さんが商品を購入後に関連商品を勧めてたり、「2点購入すると30%OFFになる」といったキャンペーンは、この一貫性の原理をうまく利用しているマーケティングでもあったのです。
一貫性の原理の使用例
- レジ付近に商品を置き、会計時に追加で購入しやすくする
- 購入後に別の商品を勧める(靴の購入の場合ケア商品を勧める)
- 2個買ったら〇〇%引など追加購入しやすくなるきっかけを作る
1-9.カリギュラ効果
カリギュラ効果とは、禁止された行為に対しての欲求が高まる心理効果です。
私たちの脳は、行動などを禁止されたり制限されるとストレスを感じるようになっており、そのストレスを発散するために、無意識にその禁止されている行為を行ってしまいます。
広告やメールマガジンのタイトルを「〇〇したくない人は絶対に見ないでください」というように記載することで、カリギュラ効果が働き、クリック率や開封率を上げる事ができると言われております。
カリギュラ効果は広告やコピー、メルマガなどによく使われておりますが、このカリギュラ効果の他にも、「ミルトン・モデル」という、相手の無意識に意図したメッセージを届けることができる言語パターンが存在します。
そして、ミルトンモデルは「脳と心の取扱説明書」と言われている実践心理学NLPのスキルの一つで、売れているコピーや広告には、このミルトン・モデルが使われていることが多いです。
※ミルトンモデルについてはこちらの記事で解説しております。
NLPのミルトンモデルを使えば説得力が上がる!まずは8つの言語パターンを学ぼう
カリギュラ効果の使われ方
- コピーや広告で消費者に行動を「禁止」させる文言を使用する
1-10.返報性の法則
返報性の法則とは、「何かしてもらったらその分お返しをしよう」と思う心理効果です。
私たちは知人から何かをもらったり、助けてもらったら、そのお返しをしようと考えてしまいますが、この反応がマーケティングにおいても活用されます。
実際のマーケティングでは、この反応を生み出すために、「試供品」を配布、「無料セミナー」を開催する、などが行われることが多いです。
もちろん無料でサービスを提供するのは「お試し」という意味もありますが、先にサービスを無料で提供することで、消費者に「無料でここまでやってくれるなら何か購入しないと申し訳ない」と感じさせることができ、それが購入につながることがあります。。
しかし多くの会社が集客、販売の入り口として上記のようなマーケティングを行っているので、この「無料」のサービス内容を他社と差別化することで、さらに返報性の効果を高めることができます。
返報性の法則の使用例
- 試供品の配布
- 無料セミナー、相談会の開催
- 無料サービスの実施
1-11.ゴルディロックス効果
ゴルディロックス効果とは、3段階の選択肢があると人間は無意識に、真ん中のモノを選ぶという心理効果で、松竹梅の法則とも呼ばれています。
つまり、売りたい商品を真ん中にくるように、値段ごとに3段階の商品を用意すると、真ん中の商品が選ばれやすくなる、ということです。
人には、極端な選択を避けたり、損をしないように相対的に無難な選択をする習性があるため、このような心理が存在します。
ゴルディロックス効果のポイントとしては、選択肢を必ず3段階にすることです。
3段階以上だと、消費者は選択に迷い、購入を避け、2段階だと、安い方の商品を選択する傾向があります。
ゴルディロックス効果の使用例
- 商品の価格を3段階に分ける
(売りたい商品を真ん中にする) - (上記が難しければ)契約期間、商品の個数を3段階に分ける
2.マーケティング×心理学の威力
今回はマーケティングで使われる心理学の中から、すぐに使える心理学11選をお伝えしてきましたがいかがでしたでしょうか。
マーケティングとは、商品やサービスが売れる仕組み、戦略を作ることであり、心理学は、人の心のメカニズムを解明する科学です。
人の心には一定の法則があるため、心理学を駆使してマーケティングを行うのと、そうでないのでは、売り上げに大きな差が生まれていきます。
商品やサービスをヒットさせるには、そのものの品質も大切ですが、人を相手に商売をするからには、人の心理を抑えて、戦略を練ることで、大きな効果が生まれてくるのです。
もしかすると、今まで売れた商品も、無意識に心理学を活かしたマーケティングを行っていたのかもしれません。
実際にマーケティングで成功している人たちは専門知識の他に、このような心理学を上手く活用していると言われています。
今回ご紹介した心理学がご自身のビジネスに参考になれば幸いです。
3.最後に
マーケティングのみならず、ビジネスの世界で成功している人の共通点の一つに「人の心理をよく理解している」ということが挙げられます。
人の心理への理解を深めることで、「どうすれば相手から良い反応を引き出せるか」「どのように伝えれば人は動くのか」が分かるようになります。
その結果、顧客の心理を突いたマーケティング戦略の立案や、取引先とのコミュニケーションをより円滑にすることなどを可能にしていきます。
このメディアサイトを運営しているNLP-JAPANラーニング・センターでは、『脳と心の取扱説明書』と呼ばれる実践心理学NLPの講座(スクール)も運営しています。
NLPは、今回ご紹介したマーケティングに使える心理学のような、人の心の仕組みを理解する学びも多数存在し、経営者をはじめ、トップセールスやコーチ、弁護士、教授、カウンセラー、主婦や学生など、幅広い方に学ばれております。
さらにNLPには
- 自信やセルフイメージの向上
- 問題解決能力・目標達成能力を高める
- 足枷となっている心理的マイナス面の解消
- 相手や自分の思考や行動パターンを理解し、より良く変化させるスキル
- より良好な対人関係を実現できるコミュニケーションスキル
というような、仕事に役立つ学びだけでなく、人生全般のステージを上げるための学びが豊富にあります。
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