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2024.12.17 NLP

アイデアの階層

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私自身、心理学NLPや
コーチングを学んできて、

ベスト3に入るのが、
この「アイデアの階層」と
言われるものです。

心に刻まれるほどの価値ある学びでした。

この考え方を知ることで、
1 on 1やコーチングといった
フレームの会話だけでなく、

普段のコミュニケーションをとる相手との
強力なラポール形成ができ、
ストレスなく会話を
スムーズにすることができます。

また、1対多数のプレゼンやレクチャーの
説得力や
あなたの影響力を高め、
仕事や人生のあらゆる場面で

望ましい関係性や状況を
手にすることができます。

今回は私の体験を含め、
コミュニケーションと
交渉やセールスの現場で
どう活用できるかご紹介します。

著者:足達 大和
全米NLP協会公認・NLPマスタートレーナー

当メディアサイトの運営元である「NLP-JAPAN ラーニング・センター」の専属トレーナー。5,600回以上という圧倒的な回数の研修実績を持つ。

NLP-JAPANラーニング・センターとは、日本最大手の「NLP総合スクール」で、NLP業界の世界5大組織と連携。日本で唯一、NLPの基礎から大学院レベルまでの学びを提供している日本最高峰のNLPトレーニング機関。

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目次

    1.アイデアの階層とは

    アイデアの階層を一言でお伝えすると、人が考えていることには、階層があるということです。

    例えば、東京で「ここはどこですか?」という質問に、以下のような答えがあったとします。

    Aさん 「東京です」
    Bさん 「港区です」
    Cさん 「東京タワーの〇〇階です」

    答えはそれぞれですが、次の図を見てください。

    と、上の答えは下の答えを包括し、下に行けば行くほど具体的で詳細な情報です。

    他の例でお伝えすると、

    食べ物
    果物
    りんご

    と表現するとわかると思います。

    上が抽象的な答えで、下が具体的な答えです。

    よく知られている言葉で「抽象」と「具体」という言葉がありますが、心理学NLPでは、

    抽象的な概念のこと「チャンクアップ」された概念といい、
    具体的な概念を「チャンクダウン」された概念といいます。

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    2.チャンクとは

    チャンクとは「塊」のことを意味する言葉で、その人の概念が、抽象度が高い大まかなところで捉えているのか、それとも詳細に具体的に捉えているのかを見分けていくもので、

    この階層が違うと、コミュニケーションにギャップが生まれ、人間関係のストレスの原因になってしまいます。

    例えば、新規顧客を生み出すことを目的とした会議だと目的は、新規顧客を生み出すことなのに、

    チャンクダウンされた概念を扱いやすい人は、今はSNSが重要だ、SNSならどれがいいと言った話、

    また時間帯は何時にやった方がいいといった議論で時間が取られ、他の方法が見出せないことがあります。

    新規獲得は、SNSもその一つのアプローチですが、他にも「広告」「お客様の声を載せたホームページのリニューアル」「新商品やサービスの開発、紹介制度の導入」と他にもあることを忘れ、

    どのSNSがいいのか、何を発信すればいいのか、時間帯はいつがいいのか、と決して悪いことではありませんが、本来の目的からズレた話になり、時間が奪われてしまいます。

    表で整理すると次の通りです。

    目的 新規顧客の獲得
    方法 SNSの活用 広告活動 ホームページリニューアル など
    方法の具体性 Instagram?TikTok?Facebook?Youtube?
    さらに詳細 早朝? 通勤時? ランチタイム? 帰宅時? 深夜?

    こんなイメージです。

    会議に参加しているメンバーが、どのチャンクレベルで話しているのかが共通認識として理解できていれば、話はスムーズですが、

    人は自分のチャンクレベルやサイズに気づかず、無意識に気になった情報を処理しますから、階層が違っていると生産的な会議になりません。

    一対一のコミュニケーションもそうです。

    これまで人間関係に対して、こうしたズレを感じた方もいるかもしれませんが、

    この観点で相手を理解しようとすると、余計なストレスが解消され、スムーズなコミュニケーションを実現することができます。

    2-1.チャンクラテラル(水平展開)

    抽象度が高いチャンクアップ、詳細なチャンクダウンの他、知っておくといいのがチャンクラテラルです。

    チャンクラテラルとは、「水平」のことで、同じ階層で収めることができる情報のことをいいます。

    場所を説明する際の例では、
    港区=千代田区=新宿区

    果物の例で言えば、
    りんご=みかん=バナナ

    先ほどの会議の例で言えば、

    広告=ホームページのリニューアル=新商品やサービスの開発=紹介制度の導入

    というのが、それぞれラテラルチャンクの概念と言います。

    果物の例でまとめると、こうなります。

    チャンクアップ:抽象化された情報
    例:果物

    チャンクラテラル:同じ階層の情報
    例:りんご、みかん、バナナ

    チャンクダウン:具体的で詳細な情報
    例:ふじ、紅玉、ジョナゴールド

    ラーメンの例で言えば、

    チャンクアップ:抽象化された情報
    例:麺類

    チャンクラテラル:同じ階層の情報
    例:ラーメン、そば、パスタ

    チャンクダウン:具体的で詳細な情報
    例:豚骨、醤油、しお、みそ

    こんなイメージになります。
    ここまでが、アイデアの階層についての基礎となる考え方です。

    3.アイデアの階層の実践例

    3-1.コミュニケーション ラポール(信頼関係)形成のリソースになる

    このアイデアの階層が理解できると、相手がどの階層を話しているのかがわかります。

    あなたも相手も、自分の意識するところが、大切なことだと思い込んで話していますので、

    他の階層の情報を言われてもピンとこないことが多く、

    「この人は何を言っているんだ?」
    と、不信感を抱きやすくなります。

    この違いは想像以上にストレスがかかり、あなたにも経験があると思いますが、

    「そこじゃないんだよなぁ・・・」とか、
    「話が漠然としすぎて、よくわからない」とか
    「話が細かすぎて、退屈・・・」といった体験です。

    そういった会話が生まれている時に、NLPでは「チャンクが違う」と表現します。

    チャンクは違っても大丈夫。

    あなたの思考のチャンクサイズが抽象的で大きくても、また詳細で小さくても、あなたなりに仕事をうまくいかせたい意図があるように、

    相手もそうで、ただチャンクサイズが違うということだけで、「あの人とは相性が合わない問題」を打破することができます。

    逆に同じ階層で話をしていると、心地よく相手が言いたいことがクリアに見えて、話の流れがスムーズですね。

    NLPコミュニケーションの基本である、まずは相手の世界に合わせて、ペース→ラポール→リードの流れに合わせます。

    ペースとは、相手に合わせること。
    ラポールは、相手との信頼関係。
    リードは、その関係性を保ちながら、

    あなたのコミュニケーションのゴールに導くことです。

    ペース→ラポール→リードの詳細の記事はこちらです。
    ラポール形成の決定版!プロが教える信頼関係を生み出す秘訣

    活用の仕方はこうです。

    例えばあなたの上司がチャンクアップの情報パターンを持っていて、目的や概念的なことを話し、具体的なことを話さない場合は、

    「目的はわかりました。そこで、一つ質問したいのですが、具体的には、いつまでに何をやればいいですか?」

    といった質問で、リードしていきます。

    逆に相手が詳細でチャンクダウンの情報パターンを持っている方であれば、例えば次のような質問が効果的です。

    「詳細はわかりました。そこでより目的に意識を向けて、あなたのアイデアが欲しいのですが、他の選択肢にはどういったものがあるか、一緒に考えてもらっていいですか」

    といったセリフで、その人のアイデアの階層をリードしていきます。

    大切なポイントは、
    ・自分はどちら側で話をしやすいか
    ・相手はどちら側で話をしやすいか

    ここを理解しておくことです。
    そして、ペース→ラポール→リードの流れで進めていきます。

    3-2.交渉やセールスにも使えるアイデアの階層

    これは私が新卒社員でOA機器のメーカーの営業をやっていた時の話です。

    新卒の営業研修では当時、いろんな会社に飛び込み訪問し、「先方の名刺をいただいてくる」、という研修がありました。

    とにかく担当エリアの全部のビルに入っている企業様に訪問し、挨拶をする訳です。

    「〇〇メーカーの足達です!◆◆のご紹介に来ました!」とひたすら訪問します。

    先方は、「今忙しい」「間に合ってる」と、とにかくすぐに会話を切りたがります。

    こういったことをことを3日ほど続けると、結構心が折れます。

    その結構心が折れた4日目に、研修講師から、

    「『◆◆のご紹介に来ました』ではなく、『経費削減のご提案に来ました』と言って訪問しなさい。」と言われました。

    いわゆる商品の紹介ではなく、経費削減という、どの企業にも抵抗することができないチャンクアップされた言葉で挨拶をしたわけです。

    するとこれまでが嘘のように、先方が出てきて、「経費削減」ですからそれなりの立場の人も出てくるようになりました。そしてしっかりと名刺を回収することができました。

    これはどういうことかというと、
    例えばコピー機であれば、コピー機がない企業はなく、すでに使っているものがあり、それを若造が営業に来てもなかなか話は聞いてくれません。

    ただ、経費削減は、企業にとっては永遠のテーマの一つですから、しっかり考えてくれる訳です。

    具体的な話のステップを簡単にお伝えすると以下の通りです。

    • 経費削減は企業様ですから、常に大切な経営要素としてお考えですよね?
      (もちろんイエスが出てきます)
    • コピー機といったOA機器や什器、人件費、また商品の材料費やオフィスの賃金など、色々とお考えだと思います。
      (もちろんイエスが出てきます)
    • 少しでもコストを削減でき、生産性や利益が生まれることはないかお探しだと思いますがいかがですか?
      (イエスと言わざるを得ない訳です)

    そこで、私はOA機器で経費削減のご提案ができます。

    と、言ってコピー機の提案を始めます。

    すると先方は話に乗って来る訳です。

    この話の流れは、経費削減というチャンクアップされた情報から、コピー機の提案というチャンクダウンされた情報に話を移行している訳です。

    図でお伝えすると以下のようになります。

    このようにお相手が決して無視できない、抗えないほどの価値になる言葉を活用し、自分の提供したいものに繋げて伝えることができます。

    ・経費削減のご提案
    ・コピー機のご紹介

    と言葉そのものの使い方もそうですが、本当の違いとして、深層心理で起きていることをお伝えすると、今回ご紹介している「アイデアの階層」の違いです。

    当時の「私は早く言ってよぉ」と思いましたが、NLPを学び、なぜあれほど人が動き、欲しい結果が生まれたのか、その理由を理解することができました。

    NLP体験講座はこちら

    まとめ

    人にはアイデアの階層があるということ。

    NLPでは、抽象度が高い情報をチャンクアップ
    具体性があり詳細な情報をチャンクダウン
    そして同じ階層にある情報をチャンクラテラルと言います。

    相手の階層にペースして、ラポールを形成し、リードすること。
    説得力や交渉力を高めたければ、抗えないほどチャンクアップした言葉を用い、徐々にチャンクダウンさせていくことです。

    ぜひ活用してください。

    NLP-JAPANラーニング・センター
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