家族や会社の同僚、上司、
恋人や友人たちと関わる中で
「どうして私の気持ちを
わかってくれないんだろう。」
と思ったことはありませんか?
あなたにとっては
当たり前と思っていることが、
もしかすると、相手にとっては
理解するのが難しい要因が
あるのかもしれません。
この記事では、今多くの方が学んでいる
脳と心の取り扱い説明書と言われている
実践心理学NLPの考えに基づき、
相手の気持ちが分からない人の
心の特徴や原因を解説し、
上手く関わるための捉え方、
方法もご紹介します。
「相手の気持ちがわからない人」の
特徴を知ると
受け止めやすくなるかもしれません。
今後の関係性を良くするために、
ぜひ、最後までご覧ください。
目次
1.相手の気持ちがわからない原因とは?
相手の気持ちがわからない人は、意図的ではなく無自覚であることが多いです。
結果として、相手を傷つけたり、思いやりのない態度を取ってしまいますが、実は理由が隠されているかもしれません。
まずは、相手の気持ちが理解できない原因をご紹介します。
1-1.その人自身の性格や特徴が影響している場合
相手の気持ちがわからない原因の一つは、やはりその人の性格や特徴が影響しています。
ここでは、まず性格に関する内容を2つに分けてご紹介します。
1-1-1.人に興味がない
人の気持ちがわからない人は、相手を知ろうとすらしていない、つまり「人に興味が持てない性格」である可能性があります。
1人で行動することを好んだり、相手の話に興味を持てないことが原因で、相手の気持ちを分かろうとすらしないところがあります。
- 自己中心的
- 共感性の欠如
- 感情の起伏が激しい
これらが原因となっていたり、生育過程で、相手を尊重することを学ばずに育っていることや、
マイナスな体験が影響しており、心が成熟していないことが要因となっているかもしれません。
人に興味がある人は、「さっきの言葉で傷つけてしまっていないだろうか」と考えたり、「なぜ考え方が違うのだろうか」と相手の思考に興味を持ったりしますが、
人に興味がなければ、相手の気持ちを汲み取るという思考にすらなりません。
また、考え方が分からなくても表情から相手の気持ちを汲もうとしたり、相手に訪ねたりするものですが、
人に興味がない人は考え方や好みが合わなければ、相手の気持ちを考えずに全否定してしまったり、相手の様子を伺うことをしません。
例えば、自分にとって好きな趣味の話をした時に「そんなの、どこがいいの?」と言ってきたり、
仕事で意見を伝えたときに「その考え方、間違ってる。」と全否定してしまうことがあります。
人に興味がないため、自分の言動で相手がどんな気持ちになるのか、考えられないのです。
1-1-2.感情ではなく事実だけで判断する
もう一つの原因としては、人の気持ちより、事実や人の能力、アイデアのみに焦点を当てて、物事を判断することが原因と考えられます。
この傾向のある考え方をする人は、心理学的な考え方で物質タスク型と言われています。
よく言えば、仕事で感情を持ち込まない人ですが、思いやる気持ちより、いかに効率的に物事を動かすかを大事にしているので、
相手の気持ちがわからず、傷つけたり、周りに無理をさせてしまう傾向があります。
反対に、人の気持ちを重視する人を、人間重視型と言います。
人間重視型の人は、感情で物事を判断する傾向があります。
例えば、「後輩が毎日遅くまで残って努力したが、結果は出なかった。」ということがあった場合、努力したことを讃えたり、後輩の気持ちに寄り添います。
思いやりがあるため、人に好かれやすいです。
人の気持ちを優先するため、結果が出づらかったり、チャンスを逃してしまう時があります。
人間重視型の人は、「嬉しい」「楽しい」というような感情を表現するような言葉を使う一方で、
物質タスク型の人は、「成功や結果を出す」「アイディアを生み出す」など、目標達成に関する言葉を好みます。
このように、考え方が影響しており、私達は「あの人は相手の気持ちがわからない」というように感じてしまうのかもしれません。
ちなみに、人によって同じ情報を得ても思考や行動が異なるのは、
心理学のメタプログラムという情報を処理するフィルターが人によって異なるからだと言われています。
興味のある方は、下記の記事をご覧ください。
↓
メタプログラムとは?心理学NLPの実践的なスキルを5つの事例で解説!
1-2.発達障害が影響している場合
これまでは、性格や特徴による、相手の気持ちがわからない人の傾向をご紹介しましたが、
性格云々というより、発達障害の傾向が見受けられるという可能性もあります。
発達障害とは、下記のように定義されております。
「自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害その他これに類する脳機能障害であって
その症状が通常低年齢において発現するもの」と定義されています。
引用元:5.発達障害について:文部科学省
つまり、障害によって、言語や行動、情緒(心)の発達が遅くなり、心の成長が年齢と一致しないため、対人関係を築くのが難しいことがあるということです。
発達障害といっても、重度から軽度までいらっしゃるため、人によって症状が異なります。
中でも、自閉スペクトラム症(ASD)、注意欠如・多動症(ADHD)と呼ばれているものが、相手の気持ちがわからない原因となっているかもしれません。
どのような症状なのか、それぞれご紹介します。
まず1つが、自閉スペクトラム症(ASD)です。
昭和大学附属烏山病院、病院長が監修した資料によると、下記の説明があります。
- コミュニケーションおよび相互関係の障害
人の気持ちを理解するのが苦手、冗談や比喩が理解できない、興味のあることを一方的に話し続けてしまう、
非言語的なサイン(表情・目配せなど)を読み取るのが困難 など
引用元:大人の発達障害とは・基本情報 | NHK ハートネット
ここから分かるようにASDは、相手の表情などの非言語から感情を察することが原因となり、人の気持ちを理解できないということが起こります。
そのため、例えば、あなたが話を聞いてもらえず怒っていたり、苛立ちが募っていても、
相手はあなたの表情から感情を読み取ることができないため、悪気なく一方的に自分の話を続けてしまうことがあるかもしれません。
もう一つは、注意欠如・多動症(ADHD)です。
特徴は下記のものが挙げられています。
- 不注意
不注意とは集中力や注意力が続かないため物事に注意を向けることを持続できないことです。
物をなくすことや忘れ物が多い、人の話を一定時間集中して聞けないなど
- 衝動性
予測や考えなしに衝動的に行動してしまう、相手の話を待てないなど
- 多動
落ち着きがない、動き回る、しゃべりすぎるなど
ADHDは、衝動的な特徴を持っており、相手の話を集中して聞けなかったり、相手の話の途中で割り込んで喋ってしまうことが原因となり、
相手の気持ちを考えていない、人の気持ちを理解できない人だと思われてしまうことがあるようです。
例えば、相談事を聞いてほしかったのに、遮られてしまったり、8割以上相手が話しているという経験はないでしょうか。
そういう性格と捉えてしまいがちですが、あまりにもよくある、言っても治らないという場合は、こちらが当てはまるのかもしれません。
発達障害といっても、一括りになるものではなく、症状は人それぞれ異なったり、
重度の方で日常生活が困難な方から、日常生活で大きな支障が出ていない軽度の方までいらっしゃるようです。
また、国民のおよそ9.2%が何らかの障害を持っていると言われており、昨今身近なことになってきています。
こういったことが当てはまる方と上手く関わっていくためには、「心の成長が年齢と一致していない」ということを念頭に置きながら、
相手の世界観を尊重したり、捉え方を変えてみたり、相手の立場になって、相手と同じ視点でコミュニケーションを取ってみることが有効かもしれません。
参考文献
- 参考資料 障害者の状況
- ここは、日本でいちばん患者が訪れる 大人の発達障害診療科 : 加藤 進昌
- あの人はなぜ相手の気持ちがわからないのか もしかしてアスペルガー症候群!? (PHP文庫) | 加藤 進昌
2.相手の気持ちがわからない人の特徴
「相手の気持ちがわからない人」と接したときに、
「なぜわかってくれないのだろうか」「この人とは話したくない」というような嫌な思いをしたことがある方、いらっしゃると思います。
「相手の気持ちがわからない人」にはどのような特徴があるのか、5つご紹介します。
2-1.自分が良ければそれでいいと考える
人の気持ちがわからない人は、相手よりも自分の主張を押し通したり、全て自分の思い通りにしようとする特徴があります。
協調性にかけており、自分がやりたいようにやることが大事、自分が良ければそれでいいと考えています。
例えば、
- 仕事が立て込んできたときでも自分の帰りたいという気持ちを優先し、周りに仕事を押し付けて帰ってしまう
- サッカーの試合で周りは頑張って走っているけれど、自分は面倒くさいからいいやと動かない
自分がやりたくないことはやらない、自分がやりたいことはやるというように、
相手の気持ちは一切考えず、自分の気持ちを中心に物事を判断しています。
このように、相手と話し合ったりせずに、自分勝手な言動をしてしまうため、相手への言葉遣いや行為に配慮が欠け、気配りができません。
自分の思うがままに行動するため、相手の気持ちを考えることに至らないのです。
2-2.共感力が低く、相手の気持ちに寄り添えない
人の気持ちがわからない人は、相手の気持ちを想像することができず、
相手の気持ちに寄り添えないため、共感力が低いという特徴があります。
例えば、「恋人に振られて、しかも、また二股されていた。」と泣いている友人に、
「二股される、あなたが悪いんじゃない?」というように、
相手の気持ちを考えていない発言をしてしまうことがあります。
辛い思いをしている人に寄り添おうとする気持ちがなく、思ったことをそのまま言ってしまうため、
空気が読めず周りと馴染めなかったり、無意識に相手を傷つけてしまうなど、
相手の気持ちがわからない行動を取ってしまいがちです。
2-3.感情の浮き沈みがある、または感情があまりない
人の気持ちがわからない人は、相手にどう見られるか、どう思われるかを気にしていないため、
自分の感情をコントロールできず相手に迷惑をかけてしまうことがあります。
例えば、「道端で大声で怒鳴る」「電車で大きい声で笑いながら電話している」「職場で機嫌が良い時と悪いときの差が激しい」など、TPOを弁えられなかったりします。
自分の感情の上げ下げによって人と接する際の態度が変わるため、周囲への思いやりのある行動ができない傾向にあります。
逆に、感情があまりない人もいます。
感受性が豊かな人とは対照的に、自分の感情に動きがないため、相手の喜怒哀楽の感情があまり感じられず、
相手がなぜ喜んでいるのか、怒っているのか、悲しんでいるのかという気持ちを理解できません。
こうした要素も相手の気持ちがわからない人の特徴です。
2-4.相手に感謝する気持ちが持てない
相手の気持ちがわからない人は、相手が自分のために動いてくれた時間や労力を思い浮かべる事ができず、感謝の気持ちを持てない傾向があります。
相手が自分のために何かをしてくれたと捉えるのか、相手が勝手にやったことだと捉えるのかの違いが相手とのコミュニケーションに影響を与えます。
例えば、善意の気持ちで「この仕事代わりに進めておいたよ」とAさんから声をかけられたときに、
相手の気持ちが汲み取れず「頼んでないけど。」と悪気なく言ってしまい、
Aさんとの関係は段々といいものではなくなってしまうということも起こり得るでしょう。
感謝の気持ちを持てないため、お礼をするというフェーズにも至りません。
これも相手の気持ちがわからない人の特徴の一つです。
3.相手の気持ちがわからない人との上手い関わり方とは
ここからは、相手の気持ちがわからない人と上手く関わるための手法を実践心理学NLPを使ってご紹介します。
結論、相手の気持ちがわからない人と関わるときの上手い関わり方は、
「相手の世界観を尊重する」
「捉え方を変える」
「相手の立場になってみる」
この3つです。
これらは、全て自分の捉え方や考え方次第で実践することができ、
どんな方とも上手くコミュニケーションをとるために、大切な要素です。
こちらを大前提として、相手の気持ちがわからない人と上手く関わっていく方法を3つご紹介します。
3-1.相手の世界観を尊重する
相手の気持ちがわからない人と関わるうえで相手の世界観を尊重することは非常に大切です。
人は、それぞれ異なる価値観を持って、コミュニケーションを取っています。
そのため、自分と相手の地図(考え)が異なり、コミュニケーションの齟齬や分かり合えないという現象が起きます。
例えば、旅行に行ったときに、「景色が良いところやテーマパークに行きたい」という人もいれば、
「ご当地グルメを食べて回りたい」というような価値観や好みの違いで、分かり合えないというようなことがあります。
もし、あなたが景色が良いところやテーマパークを提案したとして、
相手から「いや、それよりも食べに行きたいんだけど。」と言われたときに、
「なんでこの人は私の気持ちわかってくれないの。」と思うかもしれませんが、
「あなたは、食べることが好きなんだ。」と相手の価値観を尊重することで、受け入れやすくなります。
相手の世界観を尊重することで、お互いの大切にしている部分を考慮した上で、提案ができたりします。
そのため、お互いにとってのベストな選択肢を見つけることができるかもしれません。
このように、「人によって考え方が違うのは、当然である」という前提を持つことで、相手の気持ちが分からない人の考え方も尊重しやすくなります。
3-2.捉え方を変える
2つ目の方法として捉え方を変えることを紹介します。
相手の気持ちがわからない人と接していると、「なぜこんな失礼なことを言ってくるのだろう」と感じることがあるかもしれません。
3-1では、「人によって考え方が違うのは、当然である」という前提を持つことで、相手の世界観を尊重できるとご紹介しましたが、
さらに相手の考えを受け入れやすくするために、捉え方を変えてみることをおすすめします。
1章で上げた例でいうと、「恋人に振られて、しかも、また二股されていた。」と泣いているところ友人に、「二股される、あなたが悪いんじゃない?」と言われた。
一見、思いやりがなく、失礼に感じる言葉なのですが、捉え方を変えてみることもできます。
「いつも二股をされてしまうのは、原因やきっかけが、何かあるのではないか。原因を改善したほうが良い関係が築けるはず。」
もしかすると、このようにあなたが今後幸せになれるように、原因の追求・改善を考えてくれているのかもしれません。
言葉足らずな人も世の中には多くいらっしゃいます。
「もしかしたら、こう伝えたかったのかな。」と捉え方を変えてみることで、
あなた自身の気持ちも楽になり、相手の気持ちがわからない人との関係も築きやすくなります。
相手の意見も尊重しながら自分の意見を伝えることで、自分も我慢せずに、そして相手を傷つけること無く、コミュニケーションが取りやすくなると思います。
このようなコミュニケーションの取り方は、リフレーミングとアサーティブ・コミュニケーションという実践心理学NLPの手法の1つです。
詳しくお知りになりたい方は、下記の記事からご確認ください。
↓
リフレーミングで世界が変わる|効果、実践方法、事例を詳しく解説!
3-3.相手の立場になってみる
3つ目の方法は相手の立場になってみることです。
これは捉え方を変えるためのもう一つの方法としても有効です。
友人や同僚など、身近な方に使いやすい手法なのですが、相手になりきって、
目の前に自分を思い浮かべ、目の前の自分に対して、言葉を伝えてみる。
相手の視点から見た自分を知ることや、第三者という客観的な視点から見ることで相手がどのような気持ちや考えで、
言動しているのか理解がしやすくなったり、新しい気付きや発見が得やすくなります。
これは、ポジション・チェンジという実践心理学NLPの手法の1つです。
- 友人から傷つく言葉を言われた。
- 上司から理不尽な理由で叱られた
→私自身の幸せを願って、厳しく言ってくれた。
→上の立場から見ると、礼儀のないことをしていた。
このように、身近な家族や友人、仕事仲間で実践してみると、違う角度で物事が見えてくるかもしれません。
以上の3つの方法を試してみることで、相手の気持がわからない人とも上手く付き合っていくことができるはずです。
ポジション・チェンジを行うことで、良好な人間関係の構築や、問題解決にとても役立ちます。
具体的なやり方については、こちらの記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
↓
ポジション・チェンジとは?「仕事や人間関係」の悩みを解決する手法
参考文献:
人の気持ちがわかる人、わからない人~アドラー流 8つの感情整理術
最後に
この記事では、「相手の気持ちがわからない人」の原因や特徴を紹介いたしました。
人の気持ちが分からない人と接するのは、時に傷ついたり、辛い思いをすることもあるかもしれませんが、
様々な価値観の方を受け入れられるようになる経験値アップの機会となり得ます。
相手の気持ちがわからない人と上手く接していくためには、相手を受け入れるための考え方やスキルを身につける必要があります。
「理解してあげなきゃいけない」「私が我慢しなくちゃいけない」と無理するのではなく、
自分らしく無理なく、相手と向き合える方法を身につけられると、あなた自身がきっと楽になります。
ストレスなく人間関係を築くために、ぜひ実践心理学NLPの手法を活用してみてください。
このメディアサイトを運営している、NLP-JAPANラーニング・センターでは、実践心理学NLPを学ぶことができるスクールも運営しています。
実践心理学NLPには、今回ご紹介した、人間関係が良好になるようなコミュニケーション能力を高める手法のほかに、
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