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2024.07.08 NLP世界権威

コア・トランスフォーメーション誕生秘話 ― プロセスはどのようにして生まれたのか ―

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目次

    謝辞と沿革
    コニレイ・アンドレアス(コア・トランスフォーメーション開発者)

    始まり

    私がコア・トランスフォーメーションのプロセスを探求するようになったのは、

    1979年にミルトン・エリクソン博士を訪ねていった、あの1週間がきっかけになったのだと思います。

    晩年のエリクソン博士は、メンタルヘルスの専門家は「ビジター」としてのみ受け入れるという方針をとっていました。

    私たちが理解するところでは、これは博士が残された時間を次世代のカウンセラーやセラピストの支援に充てたいと考えていたからでしょう。

    少人数のグループで博士の元を一週間訪れ、毎朝エリクソン博士の自宅オフィスで小さな輪になって座り、博士が語るクライアントの話を聞くのです。

    私の友人である一人のセラピストが、そうした1週間訪問の申し込みをしてくれたので、 私は彼女の友人や同僚の小グループと共にアリゾナ州フェニックスへと向かうことになりました。

    当時の私は、非常に難しい個人的な問題を抱えていました。

    一年ほど前に私と同じような問題を抱え、エリクソン博士に助けてもらった友人が、博士に個人セッションを依頼してはどうかと勧めてくれたのです。

    「かの有名なエリクソン博士」ですから、少しばかり気後れしながらも、現地に到着したその日に「こんにちは」と自己紹介をした後、

    私は勇気を出して「プライベートで私とワークしていただけますか」と尋ねてみました。

    彼は「はい」と答え、笑顔でうなずきましたが、そのまま何も言わず、セッションの時間や、次の手順なども説明しないまま、どこかへ行ってしまいました。

    私は混乱しました。

    全員が席に着き始め、間違いなく場の「監督者」だったエリクソン博士に私は何も質問することなどできず、

    個人セッションの日時などに関して博士の方から教えてもらえるのを待っていました。

    午前中のグループセッションの最中、博士が満面の笑みで、さらりと言いました。

    自分はセラピストのライセンスが切れたので、もう誰とも個人セッションはできないと。。。

    私は本当に混乱しました!

    本当に私とワークしてくれるのだろうか?

    もしかしたら、小グループの前でデモ被験者としての私とワークするという意味だったのかもしれない。。。

    そう思うと少し安心したので、彼がトランスのテクニックをデモンストレーションするたびに、私はできる限り大きな反応をしてみせました。

    彼が時々、小グループの中で隣に座っている人とデモンストレーションをしていることに気づいたので、翌日は私もその席に座ってみました。

    でも、彼は私とワークはしてくれませんでした。

    さらにその次の日、私は彼の席から遠い場所に座っていましたが、ついに私がデモンストレーションの被験者として指名されました。

    しかし、大したことは何も起こらず、私はまたしても失望しました。毎日、私は期待しては失望するを繰り返していたのです。

    最終日、私はついに諦めました。自分のために何かを得ることは諦めて、この最後のセッションでは、彼が他の人にしていることをできるだけ学ぼうと考えたのです。

    トランス状態に深く入り込む代わりに、私はしっかりと覚醒した状態で、彼が他の人たちに使っているアナログマーキングなどを観察していました。

    グループの何人かは知り合いだったので、彼のやっていることが理解しやすいと感じました。

    午前のセッションが始まって1時間ほど経った頃、そこに座っていただけの私は、突然、別人になったのです。

    それ以外に説明しようがない感覚でした。

    ほんの数秒間で、今まで感じたことのないような感覚が急に沸き起こりました。

    今でもあの時の感覚をどう言葉にしたらいいのかわからないのですが、思い出してみると、あれは完全なるウェルビーイングの感覚だったのかもしれません。

    それに加え、何が起こっても自分は大丈夫、何があっても物事はうまくいくという、言葉にならない内なる「確信」のようなものがありました。

    これほどまでに完全な感覚を感じたことはありませんでした。

    円陣の反対側に座っている紫色のスーツを着たあの男性が、絶対に関係していると予想はしましたが、どのように関係しているのかはまったく見当が付きませんでした。

    その瞬間、エリクソン博士が私の目をまっすぐに見て、ゆっくりとしたリズム感のある声でこう言いました。

    「そしてあなたの無意識は、たった今、重要な決断を下しました。(彼が関係していることが、これではっきりとしました。

    でも関係しているだけでなく、いつそれが起こったのかも、彼は正確に知っていたのです)。...そして、あなたはそれが何なのかを知りません」

    と彼は続けました。

    まさに私が考えていたことでした。

    私は、私を大変な混乱へと導いていた人生の大きな問題について考えてみました。

    自分が何をすればいいのか、どのように状況を「解決」すればいいのか、まだ手がかり1つないことに気づきました。

    でもなぜか、物事はきっとうまくいくと思えたのです。
    そしてこのような思いが頭をよぎりました。

    「彼にワークしてもらいたいことは、何もないのかもしれない... もしかしたら、個人セッションはもう必要ないのかもしれない」

    その瞬間、博士が言いました。「そして、あなたはまだ、私と個人的にワークする必要があると感じていますか?」

    私は、「いいえ、ないと思います」と答えました。私はとても戸惑っていました。

    何が起こったのかわからなかったし、自分の人生の状況をどうしたらいいのかもわかりませんでした。

    しかし、それがすでに対処されたことを私は知っていたのです。

    それから数週間、このウェルビーイングと明晰さの感覚は強く私の中に残りました。

    自分がすべきことは、意識的に考えたり計画を立てたりしなくても、その後の数日間で徐々に浮かんでくるようになりました。

    私が何もしなくても勝手に「湧き上がってくる」ような体験でした。

    私は、これまで感じたことのない一貫性を持って、その新しい計画を実行しました。

    それはある程度難しいことではありましたが、愛と尊敬の念に支えられながら、結果の善し悪しに執着することなく、行動できると感じました。

    この経験から、急速で非常に深い変化は間違いなく可能なことであり、私自身にも可能なのだということがはっきりとわかりました。

    私はそれまでもNLPを実践し、教えてもきました。

    NLPは他者に確実に結果を出すので大好きなのですが、自分にだけは効果がなく、失望感も抱いていました。

    他の人たちは見た目にも変化が現れ、実際に良い変化が起こっていると教えてくれましたが、

    私の場合はまれに例外があるくらいで、プロセスを実践してみてもそうした変化が起こっているとは思えなかったのです。

    エリクソン博士との体験は、未解決な「謎」として私の中に残りました。

    その後の数年間、私は何度も、「彼はどうやってあのような劇的で深い変化を私にもたらしたのだろう?」と考え続けました。

    さらに、最初の数週間に体験していた、あの完璧とも言える状態は「定着」しませんでした。

    私はあれほど強く感じたウェルビーイングの体験に戻る方法が欲しかったのです。

    それに加え、もしあのような体験を可能とする万能メソッドを見つけられたなら、多くの人が恩恵を受けられるはずだと考えていました。

    エリクソン博士は私に何をしたのだろうという疑問への答えは、結局、得られずに終わったんだと思います。

    セッションの録音テープは非常に音質が悪くて聞き取ることもできず、あの時、何が起こったのかまったくわかりませんでした。

    あの体験前と体験後をサブモダリティでモデリングしようとしても、起こったことの深遠さを完全にとらえることはできませんでした。

    しかし、あのような体験をしたことで、当時のNLPにはなかった深い変化のメソッドを私は粘り強く探し求めるようになったのです。

    NLPからの流れ:

    CTプロセスの開発につながっていった主な概念は、NLP(神経言語プログラミング)の分野から来ています。

    ひとつはパートモデル、もう一つは言語モデル(前提と言語パターン)です。

    パートモデル:

    私はずっと「パート」メソッドに惹かれていました。

    6ステップ・リフレーミングや、パーツ(対極)インテグレーションなどです。

    (6ステップ・リフレーミングというフォーマットを開発した功績は、ジョン・グリンダーにいくのだと思います。

    体調が悪すぎて教えられなかったときに、無意識が自分の代わりに教えてくれるようにプログラミングするというアイディアが無意識に浮かんだと言います。

    そして「6ステップ・リフレーミング:ポジティブなアウトカムを見つける」の主な考案者として評されるべきはバージニア・サティアでしょう。

    彼女は家族療法でこれを使い、同時に、パートを特定し、統合する「パーツパーティ」も使いました。

    ジョンとリチャードは、彼女の仕事と、パールズ、エリクソンの仕事を研究することによって、自分たちのパートモデルのフォーマットを開発しました。

    また、ビジュアル・スクオッシュ(両手を使って対極/パートを統合する非常にストレートな方法)を開発したのもリチャードとジョンであると考えています。

    Structure of Magic Vol II(原書P.86-88 邦訳『魔術の構造』亀田ブックサービス 2000)にも掲載されていますし、

    Frogs into Princes(原書P.129-135 邦訳『王子さまになったカエルー心のコントロール』東京図書 1987)を編纂するにあたってスティーブが彼らからもらった、彼らの当初のセミナーオーディオテープにも収録されていたからです。)

    アンカリングをベースとした方法よりもパートメソッドのほうが、私には効果がありました。

    当初から、私はパートワークをする際には、直感的に教えられてきたやり方よりも「高い」レベルの肯定的意図を取るようになっていました。

    単純にそのほうが良いような気がしていたので、

    ビジュアル・スクオッシュによるパーツ・インテグレーションをクライアントに教えるときにも、その方法をよくおこなっていました。

    ある時、ロバート・ディルツがコロラドに来てビジュアル・スクォッシュ

    (対極する2つのパートをそれぞれの手の上に置き、互いの存在とアウトカムを認め合って、両方の手を合わせて2つを統合する方法)

    のデモンストレーションを見せてくれたのを思い出します。

    ロバートは、それぞれのパートを肯定的意図のレベルまで上げていき、統合への交渉を始めました。交渉には長い時間がかかっていました。

    なぜなら、2つのパートには真逆の目的があって統合には大反対だったからです。

    正確な内容は覚えていないのですが、一方のパートは「成功する」ためにもっと頑張ることを願い、

    もう一方のパートはもっと気楽に「リラックスして自分のための時間を楽しみたい」と願っている、そんな種類の対極だったと思います。

    人生を楽しみたいパートは成功には一切の関心がなく、もう一方のパートと関わることも拒み、反対側のパートも同じことを主張していました。

    ロバートは両側を巧みにリフレームして、最終的に2つのパートは統合を承諾しました。

    見ていた全員がロバートの交渉スキルと、難しいケースで解決策を見つけるその手腕に感銘を受け、多くを学んだものです。

    この一件に関して、後にスティーブが私にコメントをした時、私は彼にこう言ったのを覚えています。

    「そうね、たしかにうまくいったわ。 だけど、もしロバートがどちらのパートも1つか、2つ上のレベルまで上げてメタアウトカムを取っていれば、あのような交渉は必要なかったと思うのよ。 そうしていれば、頑張らなくても反対する気持ちは消失したはず」。

    私自身、何度もそうしてきたので、その方法でもうまくいくことがはっきりとわかっていました。

    「そのとき私は、一般的にNLPの分野で教えられているのとは違うやり方で、パーツインテグレーションを行い、教えていたことに気づいたのです。

    私は、ロバート・ディルツを人間として、またトレーナーとして高く評価しています。

    「彼は私たちにNLPを教えてくれた初期の先生の一人であり、私たちは彼の最初のスポンサーの一人でした。

    NLPの黎明期(1978年)、彼には、我が家の地下室で何度もセミナーを開催してもらい、彼からは非常に多くのことを学びました。

    この分野(そして私個人)への彼の多大なる貢献は明らかであり、今日もその功績は続いています。

    「三人寄れば文殊の知恵」という日本のことわざにもある通り、私たち一人ひとりがこの分野に貢献できるものがあるのです。

    言語パターンからの流れ

    私をCTプロセスに導いたもう一つの流れは言語パターンです。私は以前から言語パターンを扱ったり、教えたりすることを楽しんでいました。

    特に「メタモデルⅢ」と呼ばれるものや、会話による変化を促すようなパターンです。(メタモデルⅢは、変容のためのプロセスというよりは、むしろトレーニング形式の1つだと言えるでしょう。

    簡単に説明すると、まず「ガイド」がクライアントとの対話の中で最初に言いたいと思っていることを考えます。

    それを実際に発言する前に紙面などに書き出して、その文章に含まれるすべての前提を見つけ出し、 その言葉によってクライアントの体験がどのような方向に変化すると思うかなどを考えてみます。

    そして、より良い前提がかかるように、冒頭の言葉を書き直します。

    冒頭の言葉に磨きをかけたなら、実際に口に出して言います。

    パートナーである「クライアント」は、これに一文で答えます。この返答の言葉も書き留めて、そこに含まれるすべての前提を洗い出します。

    このように物事の速度を落とすことで、目的意識を持って対話することが可能となり、わずかな数の言葉から多くを得ることができます)。

    メタモデルⅢのトレーニング形式は、リチャード・バンドラーのクライアントワークから生まれたものだと私たちは理解しています。

    繰り返しになりますが、このトレーニング形式では特定のプロセスを使うのではなく、

    目の前にいる特定の人に対して、変化へのユニークな入り口を(願わくは)見つけられるように、前提に注意を払います。

    これに慣れてくるとその人に制限をかけていた前提が解消し、「耳から煙が出る」ような、大きな気づきの反応が起こります。

    私がここで説明したのは簡単なバージョンです。

    NLPコンプリヘンシブが所有する「上級言語パターン」オーディオCDには、私がこれをデモンストレーションしているいくつかの例を聞くことができます。

    このCDセットの最後のほうに、私がカンファレンスなどでおこなったいくつかのプレゼンテーションが収められています。

    オーディエンスからボランティアを募り、次々と「会話による変化」をデモンストレーションしています。

    もう一つ、CT開発に関連してくるのが、スティーブと私が上級言語パターンの講義をデザインしたときに付け加えた、

    スライト・オブ・マウス(SOM)のオリジナルパターンには入っていないいくつかのパターンです。

    (元々のスライト・オブ・マウスのパターンは、リチャード・バンドラーの研究をロバート・ディルツがモデリングしたことで開発されました)。

    私たちが追加したパターンのうち、最も注目すべきは「前提の逆転」と「因果関係の逆転」と呼んでいるパターンです。

    これらのパターンは、私の「会話による変化」のデモンストレーションをモデリングすることから生まれました。

    私のデモンストレーションには、SOMのオリジナルパターンにはなかったものの、かなり強力な効果を出すパターンがよく登場することに私たちは気づきました。

    また、誰もが「会話による変化」を容易に実践できるように、私は「言語パターン・フローチャート」を作成することに全力を尽くしました。

    このフローチャートは、アウトカム(または問題)から完全な変化へと移行できるように、

    どのように体系的かつ会話的に変化のプロセスを進めていくかを、ごく一般的に図式化したものです。

    (このフローチャートも、NLPコンプリヘンシブから入手可能な「上級言語パターン」オーディオCDセットに含まれています)。

    こうした背景的なワークの積み重ねが、コア・トランスフォーメーションのプロセスとして知られるようになったものへとダイレクトにつながっていきました。

    コア・トランスフォーメーションの発見

    コア・トランスフォーメーションのプロセスそのものが完成形としてまとまったのは、1989年の夏でした。

    自分の最大の問題に対して「あらゆることを試したが、どれもうまくいかなかった」人たちとワークするという課題を自分に課したときです。

    自分がすでに知っている方法は一切使わずに、それ以外のどのような方法を使ってでも必ずアウトカムを達成するという課題を自分に課したのです。

    私は、当時知られていたどのNLPメソッドよりも深く、さらに効果があるものを見つけたかったのです。

    ミルトン・エリクソンが私に起こしたようなレベルの変化が得られ、時間が経ってもその変化が続くような何か、深い癒しと変容を感じられる何かを見つけたいと願いました。

    それは可能だとも思えました。
    (リチャード・バンドラーやジョン・グリンダーなど)私の先生たちが新たな方法を探求し、

    発見していったその大胆さが私にも伝染したのかもしれません。

    私はときどき(冗談半分に、でも真剣に)、これからあなたの人生最大の問題に取り組むのだから、

    望むものが手に入ったら家に帰ってもいいですよと言ったりしていました。

    クライアントもまた、それが「探求」であることを知っていたのです。

    私はクライアントと一緒に座り、彼らの話す一言一言に含まれる前提に注意深く耳を傾け、

    自分の言葉にも注意深く前提を埋め込み、相手の非言語のステートを追跡しました。

    そのうえで、深いレベルの変化をもたらす何かが、何らかの方法で私たちにもたらされると信じていました。

    そのような姿勢で最初にワークをしたクライアントに対し、私は、それまで以上に深いレベルの肯定的意図を尋ねている自分に気づきました。

    単なる「ポジティブ」なレベルの意図をはるかに超えて、私はワークを続けていました。

    ある時点で、クライアントは自分でもうまく表現できないようなステートに入りました。

    それが信じがたいほどポジティブで、パワフルなステートであると気づくのに、強い感覚の鋭敏性は必要ありませんでした。

    これほど強く、深く、ポジティブなステートに入っている人を、私はそれまで見たことがありませんでした。

    それがどのようなステートなのか正確にはわかりませんでしたが、彼らのポジションに入ってみると、

    私もそのステートを多少感じることができ、それが持つ癒しの力が認識できたのです。すぐに私は気づきました。

    長年使ってきた「前提の逆転」と「因果関係の逆転」を基本的に組み合わせた何かを行えば、このステートが持つ癒しのポテンシャルを具現化できると。

    私はそれを実行していきました。プロセスにおけるこの2つのフェーズを、私は「達成目標の連鎖を導出する」そして「達成目標の連鎖を上がる」と呼んでいます。

    コア・トランスフォーメーションプロセスの鍵となる手順です。その後、何人かのクライアントを経て、「親のタイムラインの再すり込み」を加えました。

    この時、私がCTプロセスをガイドしていたクライアントのコアステートが、彼女の人生の状況を完全に変化させるには強度が少し弱いように見えました。

    コアステートの体験が確実に持ちこたえるためには、彼女の体験を深め、強める何かが必要だと思ったのです。

    これがだいたいのお話です。

    1989年のクライアントセッションで作成した資料を、私はまだ持っています。

    その当初のメモ(1990年3月にコロラドでおこなったポスト・マスタープラクティショナートレーニングで使用)には、

    「在り方のコアステート」の判断基準とともに、すべての手順も書かれています。

    多種多様な人々の反応を最大化するために、スクリプトには時間をかけて手を加えていますが、全般的な手順もスクリプトも、私の当初のメモと大きくは変わっていません。

    今思えば、エリクソン博士が私にしてくれたことはコア・トランスフォーメーションではなかったと思います。それは謎のままです。

    博士は信じられないほどの天才でした。
    彼が私に何をしてくれたのか、それを知ることができれば素晴らしいと今でも思っています。

    しかし、彼との体験は、このメソッドが展開していった一部となっており、深い変化は可能であることを私に明瞭に示してくれたものでした。

    脚注:レスリー・キャメロン・バンドラーの研究

    レスリーは素晴らしいセラピストであり教師であり、私が心から尊敬する人物です。

    (現在、レスリーは積極的な活動はしていませんが、NLPコンプリヘンシブのDVDで彼女の素晴らしいセラピー・デモンストレーションを見ることができます。

     「持続する感情」、「未来を現実化する」などのDVDや、彼女の名著「ソリューションズ」は今でもこの分野における古典となっています。)

    レスリー・キャメロン・バンドラーは、私のコア・トランスフォーメーションと類似した研究をしていたことをお伝えしたいと思います。

    彼女はそれを「インペラティブ・セルフ(必要不可欠な自己)」と呼んでいました。

    私がレスリーのメソッドについて知ったのは、NLPカンファレンスでのプレゼンテーションをおこなったときでした。

    メサ・シングルトンが私に教えてくれたのですが、それは私がコア・トランスフォーメーションを開発した少し後のことでした。

    つまり、私が知る限り、彼女の研究がコア・トランスフォーメーション開発に影響を及ぼしていないということです。

    しかし、スティーブからの提案で、彼女のワークとの類似点と相違点をここに記すことにしました。

    主な類似点は、レスリーの「インペラティブ・セルフ」にもクライテリアの「連鎖」(CTの達成目標の連鎖と類似)があり、

    最終的に「包括的クライテリア」につながっていくことです。
    (そのような名前だったと思います)。

    しかし私は、そのままコア・トランスフォーメーションをプレゼンしました。

    なぜならいくつかの点において、コア・トランスフォーメーションのほうが、より完全で深い変化のメソッドを提供していると考えたからです。

    1)

    インペラティブ・セルフ(IS)の「包括的なクライテリア」はコアステートに満たないことが多く、変容のポテンシャルは限定的です。

    (私の記憶では、メサが提示した事例の半分はコアステートのレベルに達していませんでした)。

    コア・トランスフォーメーションのワークに含まれる導出の手順は、常にコアステートのレベルに到達することを可能としており、

    そのレベルに到達したことを知るための具体的な判断基準もあります。

    2)

    コア・トランスフォーメーションの導出手順はアソシエイトであり、達成目標の連鎖の各ステップに「入り込む」ようクライアントを誘導します。

    こうすることで、深いコアステートに実際に降りることを容易にし、一度導出されたステートに再びアクセスしやすくなります。

    プレゼンされていたISワークは、コア・トランスフォーメーションに比べて概念的であり、クライアントは知覚できる体験にまで入ることはありませんでした。

    3)

    コアステートが見つかれば、コア・トランスフォーメーションではクライアントの体験を変容するために、

    すぐにそれを活用する方法を提供しています。この部分がISとは異なります。

    「今、あなたの包括的なクライテリアがわかりました」と、具体的な変化のプロセスにつながることなく、導出の手順としてだけプレゼンされていました。

    4)

    ISでは、クライアントの意識に問いかけることで、その人全体の「包括的クライテリア」を見つけることを目的とします。

    コア・トランスフォーメーションでは、無意識のパートに働きかけます。

    なぜなら、その人の全体に対して機能する唯一の「達成目標の連鎖」は存在しないからです。

    通常、人の内面には複数のパートが存在しており、それぞれが独自の「達成目標の連鎖」を持ち、それぞれが独自のコアステートを持っています。

    人生のさまざまな場面で顔を出す「パート」や「自分の一側面」に対して、コア・トランスフォーメーションを使って働きかけることで、

    私たちは、私たちの本質である全体性や一体感のより深い側面に到達するための継続的な道筋を得ることができます。

    どちらのプロセスにも少しずつ異なる色合いや味わいがあり、まるで宝石の異なる多面的な側面のように、それぞれが全体性という最終結果へと独自に貢献するのです。

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    著者より許可をいただき掲載しています。

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