コンサルティング営業とは、
「顧客が最高の結果を得られるように、
本質的な課題をクリアするための
解決提案として、
商品・サービス(必要なもの・解決策・
コンサルなど)を提供する」
営業手法(スタイル)です。
特に多くのお客様は、結果を出すために
「何が必要で、どんな要素が課題になり、
成果を止めているものは何か?」
ということに気づけていません。
ですので、
「本質的な課題の発見」と
「具体的な解決提案」をしてくれる
営業とのやり取りは、
非常に価値があると言えます。
そのため、お客様に感謝されながら、
売上をつくることができる、「やりがい」
のある営業手法(スタイル)と言えます。
この記事では
コンサルティング営業を実践し、
結果を出すために、
まずは知っておきたい
下記のポイントについてまとめました。
- コンサルティング営業とは何か?
- 実践に必要な5つの能力
- 営業力を強化(アップデート)する3つのアクション
特に以下のような方にとって、
お役立ていただけます。
「営業として、顧客に最高の結果を提供したい方」
「コンサルティング営業について、詳しく知りたい方」
「営業で思うように結果を出せていない方」
など
筆者が、過去に営業職に従事し
提案営業を始めて5年ほど過ぎた頃、
順調に続くと思っていた
営業成績は停滞期を向かえ、
行き詰まったことがあります。
なぜかお客様から契約を
いただけなくなったのです。
そして営業経験を重ね、
お客様が抱える「より本質的な課題」を
見出す力がつくほど、
「自社の商品・サービスだけでは、
お客様の課題をクリアできないケースが
結構ある」
ということに気づいてしまいました。
自社商品ありきの営業では、
お客様にとって最高の結果につながる価値
を提供することが難しく感じられ、
悪循環に陥り、売上が落ちていきました。
そんな時に、壁を超える
きっかけとなったのが、
コンサルティング営業でした。
この時の経験と私が出会った
トップセールスたちが
実践していることを、
この記事にまとめていますので、
お役に立てば嬉しく思います。
目次
1.コンサルティング営業とは?(内容・特徴・必要な能力について)
この章では、コンサルティング営業を理解・実践しやすいように、具体的な内容・特徴・必要な能力について見ていきましょう。
1-1.コンサルティング営業とは?
コンサルティング営業とは、
「顧客が最高の結果を得られるように、本質的な課題をクリアするための解決提案として、自社及び、自社以外の商品・サービス(必要なもの・解決策・コンサルなど)を提供する」営業の手法(スタイル)です。
言い方を変えると、「顧客が現状から望んでいるゴール(最高の結果)に向かうことを助ける」営業手法とも言えますね。
基本的な流れとしては、以下のように進めていきます。
【コンサルティング営業のイメージ】
- 顧客が望む最高の結果/解決したい問題を確認する
- 本質的な課題を見出す
- 課題をクリアする解決策を立案
- 顧客への解決提案
そして「提供する商品・サービスは、自社が扱うものに限定されていない」ことが特徴です。
もしも自社の商品・サービスでは、お役に立てない/不十分であると判断した場合、
「カスタマイズやオーダーメイド」
「パートナー企業の商品・サービスを提案」
「コンサルティングで解決提案する」
など、様々な形で協力していきます。
このように徹底して、お客様が手にする結果やメリットに向き合うため、「信頼され・喜ばれ・感謝される」営業手法(スタイル)と言えます。
1-2.3つの表で理解!「コンサルティング営業」と他の営業手法の違い
コンサルティング営業に対する理解を深め、実践しやすくなるように、その他の営業手法との違いを見ていきましょう。
特に下記3つの営業手法は、共通点と違いがあり、人によっては混乱するかもしれません。
- コンサルティング営業
- ソリューション営業
- 提案営業
そこで、それぞれの営業手法(スタイル)が持つ、「特徴」「提供する商品・サービス」「必要な能力」について紹介していきます。
①特徴
②お客様に提供する「商品・サービス」
③営業成果を上げるために必要な能力
◎:成約に大きく影響する
◯:成約に影響する
筆者の経験に基づき表を作成しています。
実際は表のすべてが◎になり、どの営業手法を使っていてもトップセールスは、すべての能力が高いと言えます。
さらにお客様にとってベストな営業をするには、すべての能力が高いことが望ましいのは確かです。
その意味で上記の表は、営業としてすべて身につけたい項目と言えますね。
コンサルティング営業とソリューション営業は、現実的には区別せず、同じ意味で使われることが多くあります。
【補足:その他の営業手法(スタイル)について】
その他の営業手法(スタイル)として、御用聞き営業があります。
「お客様が今、必要としている商品・サービス」を伺い、自社の商品・サービスを提供するというものです。
業種・商品・顧客によっては、このスタイルが最適なこともあるため補足します。
1-3.コンサルティング営業で実現できること
コンサルティング営業の実践で、実現できること、得られるメリットは以下になります。
【コンサルティング営業で得られるメリット/実現できること】
- お客様が自分事として、営業との話に前のめりになる
- お客様からの信用・信頼を得やすい
- お客様の納得感・満足度が高い
- 成約率/成約数が高まる
- 売上単価が上がる
- クロスセルしやすくなる
- 売り込まなくても売れるようになる
- 売り込むストレスから開放される
- お客様に感謝される
- 営業が楽しくなる/やりがいを感じられる
- リピート・口コミ・紹介が増える
- 断られるときも、お客様の態度が柔らかい
- 営業という役割に自信を持てる
など
以上のように、意識的にコンサルティング営業を実践する/スキルや能力を磨くことで、お客様の反応が変わり、手にする営業成績を高めることができます。
もちろん突き詰めると、どの営業スタイルにも同じことが言えます。
2.コンサルティング営業の実践に必要な能力「5選」
この章では、コンサルティング営業で成果を出すために、特に必要な能力を見ていきましょう。
1-2で紹介した「③営業成果を上げるために必要な能力」の中から、特に重要な5つをピックアップしてまとめています。
2-1.信頼・信用を得る力
信頼・信用を得る力とは、営業の大前提となり「お客様に選ばれ、売上をつくる力」とも言えます。
同時にお客様が「話しやすい」「心を開いている」という状態をつくることができます。
例えばお客様が、「この営業は信頼できる!」「詳しく話を聞いてみたい」「あなたがそう言うなら信じるよ!」「◯◯さんから買いたい!」と思う時、
そのベースには営業に対する信頼・信用が存在します。ここに営業の大前提と言われる理由があります。
そして信頼・信用を深める/重ねることで、下記5つの要素に磨きをかけることができます。
【信頼・信用により磨きをかけられる5つの要素】
- 関係性
- 選別性
- 継続性
- 収益性
- 拡散性
:「また会いたい」「ずっと関わっていたい」と思われるほど、お客様と関係性を深め、心が通っている状態。
:「あなたが言うなら契約する」「あなた(あるいは会社・お店)から、買わせて下さい」と、お客様に選ばれる。
:「長期間の契約」「継続的な契約更新やリピート」「定期的なアップセル」など、お客様と継続的なお付き合いが続く。
:「初回の購入単価・契約金額が上がる」「平均購買単価が上がる」「購入・契約時のクロスセル」「値下げ交渉・相見積り率の低下」により、収益性が高まる。
:「紹介をいただく」「口コミが広がる」「SNSで拡散される」ことで認知が広がる。それにより、見込み客、新規客が増える。
もちろん上記5つを高める方法はたくさんありますが、ベースになるのは信頼と信用になりますね。
そして信頼・信用を得ることが、効果的な理由として、以下を挙げることができます。
【信頼・信用を得ることが効果的な理由】
- 人は信頼した相手に対して「好感や肯定的な気持ち」を抱く
- 人は何かを判断・決断する時に、信用というフィルターを通して考える
:それにより「心をオープンにし・話に耳を傾け・提案を受け入れやすい」状態になります。
つまり「信頼関係を築く = お客様に対する影響力を高めやすい/発揮しやすい状態」とも言えますね。
:信用は、想像以上に「あなたの価値を決定づける」ものと言えます。
そしてトップセールスほど、徹底して信頼・信用を得ています。
これらのことから、信頼・信用の大切さが分かりますね。
それではコンサルティング営業において、信頼・信用を得るために「何から始めるか/何を行うか」ということですね。まずは以下を行いましょう。
【信頼・信用を得る方法】
1.信頼を得る方法 |
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など |
2.信用を得る方法 |
など |
2-2.ヒアリング力
ヒアリング力とは、
「お客様と深い信頼関係を築く/本音を知る(深く理解・共感し、課題・価値観・HOTボタン・満足条件を確認する)」ことを可能にする力です。
これがお客様に対する最高の解決提案につながります。
こうしたヒアリングなくして、お客様へ最高の結果を提供することは難しいとさえ言えます。
例えば「お客様が心を開き、本音を話せるのは、どのような時か」と考えてみましょう。
恐らく、以下のように思えた時ではないでしょうか?
「この人は何を話しても大丈夫!」
「否定せずに受け止めてくれる!」
「私の話を真剣に聞いてくれている!」
「大切にされている!」
など
またお客様が、上記のように思うには、そういう思いになるような対話(コミュニケーション)が、必ずあるはずです。
その対話はお客様を中心に展開され、十分なヒアリングがベースになっていることが、ほとんどです。
そしてヒアリングの徹底により実現することが、以下になります。
【ヒアリングすることで、実現できる3つのポイント】
- 深い信頼関係を築ける
- お客様の本音を聞ける
- HOTボタンを把握できる
:お客様の心が「深いレベルでオープン」になり、より親密で円滑なコミュニケーションを取れる。
:お客様の「想いと感情(現状・ニーズ・悩み・課題・望む結果など)」を掘り下げて聞ける。
:お客様が「それを得るためなら、行動(購入・契約)せずにはいられない」という強い感情を伴う欲求や価値観を知る。これが成約につながる動機づけを可能にします。
など
つまり信頼関係を深め、お客様の心を掴み・動かす力と言えますね。
そしてヒアリングが効果的な理由は、以下になります。
【ヒアリングが効果的な理由】
1.思考や感情を整理できる |
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人は会話を通して、曖昧な思考と感情を言語化し、整理していきます。 営業の場面に置き換えると、お客様は話をしながら頭の中を整理して、「現状・望んでいる結果・クリアすべき課題」を具体的にすることができます。 さらに質問を使い、会話を掘り下げながらヒアリングを行うことで、「そうだったのか!と、お客様自身が驚くような気づき」を得られることが多々あります。 これによりお客様は、何をすればよいかが明確になり、営業はお客様に理解・共感でき、ベストな解決提案をしやすくなります。 ですので営業は「効果的な質問を用意し、お客様に問いかける」ことが重要なポイントと言えます。 |
2.自己重要感が満たされる/高まる |
「人は自分自身のことを"価値のある存在"だと思っていたい。そして他人からも"価値のある存在"だと認めてもらいたい」という根源的な欲求を持っています。 これを自己重要感と呼びます。 そして人は、自己重要感を満たす/高めてくれる人に対して、肯定的な気持ちを向け、信頼を寄せる傾向があるんです。 そのため、お客様が「自分は受け入れられている」ということを実感し、自己重要感が満たされるようなヒアリングを行いましょう。 そのためのポイントは「肯定的なリアクションを返す」「相槌や頷き」「話を遮らず・否定せず・肯定しながら聞く」ことです。 |
3.深い話をする/自己開示する |
人は「信頼した相手にしか、話せない話」があります。 その反対に「信頼した人にしか話さないこと」「あまり人には言えない秘密」を話した相手に対し、肯定的な気持ちを向け、深い信頼を寄せる傾向があります。 他にも「誰にもしたことがない話」「限られた人にしか伝えていない、モヤモヤする悩み」「ため息が出るようなコンプレックス」など、 このような深い話をすると、心の距離が一気に縮まり、お客様をより詳しく知ることができます。 |
こうしたヒアリングを効果的に行うポイントは以下になります。
【効果的なヒアリングを行う3つのポイント】
1.傾聴 |
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など |
2.効果的な質問で、会話を掘り下げる |
など |
3.観察する |
など |
会話の掘り下げる質問に関しては、以下の記事に詳しくまとめていますので、お役立て下さい。
2-3.人にフォーカスする力
人にフォーカスする力とは、
「お客様の"思考・感情・行動"への集中力であり、反応・変化・心の動きに気づく観察力であり、相手の立場に立って思考・想像する力」です。
フォーカスの違いについて例を挙げると、以下のように「売上」と「お客様」を比べると分かりやすいかもしれません。
- 売上にフォーカスして考える/想像する
- お客様にフォーカスして考える/想像する
:「どうしたら、売上が上がるのか?」
:「何が売上を止めているのか?」
など
:「どうしたら、お客様は"欲しい"という気持ちになるか?」
:「お客様の買うという行動を止めているのは何か?」
など
このように、どこにフォーカスするかで、あなたの思考は変わり、「使う言葉・営業の流れ・手にする結果」に違いが作られます。
このようにお客様にフォーカスすることで、実現できることは以下になります。
【お客様にフォーカスすることで、実現できる7つのポイント】
お客様に対して、
- 寄り添った営業ができる
- 深く理解・共感できる
- お客様の反応・変化・感情に気づきやすくなる
- 琴線に触れるコミュニケーションを行える
- 心に刺さる言葉を使える
- ベストな解決提案を行いやすくなる
- 感謝されながら、売上が上がる
など
このようにお客様にフォーカスした営業が、効果的な理由は以下になります。
【お客様にフォーカスすることが効果的な理由】
1.お客様に寄り添った営業ができる |
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お客様の思考・感情・行動に目を向け、深く理解・共感することで、「お客様のための営業」を行いやすくなります。 さらに、「お客様の立場に立ち、考え・感じ、想像する」ということでしか、見えないこと・気づけないことが、たくさんあります。 そのため営業の言動は、お客様に寄ったものに変化します。 こうしたコミュニケーションを進める中で、営業とお客様の間には、「売り手と買い手」を超えた、「一緒に結果に向かう仲間」のような状態が生まれます。 それが更なる信頼を生み、成約率の向上につながります。 |
2.満足度・納得感の高い解決提案をできる |
お客様にフォーカスすると、HOTボタンが見えるようになります。 HOTボタンとは、お客様が「◯◯を得る/満たせるのなら、商品を買わずにはいられない」と思うような、強い感情を伴う欲求や価値観のことです。 だからこそ本当の意味で、お客様に寄り添ったベストな解決提案を行いやすくなります。その結果、満足感や納得感のある営業が成立すると言えます。 |
そして、お客様にフォーカスするための効果的な方法は以下になります。
【お客様にフォーカスする3つの方法】
1.お客様の思考・感情・行動に目を向ける |
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お客様の言葉や話を聞き、行動を観察しながら、どんな気持ちか?と感情に目を向けながら、「なぜ?」と自問したり、直接話を聞きましょう。 こうした対話を繰り返す中で、お客様を理解・共感しやすくなります。その結果、お客様に寄り添った営業を行う力が高まります。 |
2.お客様の立場に立ち、想像する |
「もしも、自分がお客様の立場なら?」とイメージしたり、イメージの中でお客様の現状を追体験してみます。 これにより、お客様の思考・感情・行動をより深く理解・共感できるようになります。 これにより、本質的な課題を見出したり、解決提案を模索しやすくなります。 |
3.お客様になりきる |
完全にお客様になりきり、フリをします。 なりきる度合いが高いほど「お客様は、こういうことを感じていたのか!」というように、お客様に理解・共感できるようになります。 それまでは気づけなかった、お客様の思考・感情・行動に気づけるようになり、信頼を深めること、スムーズな営業を行うことに役立ちます。 やるとやらないとでは、比較にならないほど、効果的なためオススメです。 |
2-4.思考力
思考力とは、
お客様にとっての「お客様の本音を知る/本質的な課題の具体化をする/良質な仮説検証をする/必要な解決提案を見出す」ことを可能にする力です。
良質な気づきやアイデアは、良質な思考から生まれます。
そのため思考力を鍛え・使うことで、以下を実現できるようになります。
【思考力を鍛えることで、実現できること】
- 本質的な課題の具体化
- 解決提案を見出す
- 良質なアイデアや選択肢をつくる
:お客様自身が気づいていない課題の発見・明確化
:本質的な課題をクリアするための戦略・施策・解決策を見出す
:同業や異業種など、世の中の事象・事例から、アイデアを生み出す
:世の中の成功事例・失敗事例を課題に置き換えて、戦略・施策・解決策をつくる
こうした思考力を鍛え・使うことが効果的な理由は以下になります。
- お客様が、自分のことを分かっていないケースが多い
- 上記を理由にして、ベストな解決提案をしにくい
:例えば「欲しい結果・本質的な課題・解決策・必要なこと」など
:営業側がヒアリングを通して「欲しい結果・本質的な課題・解決策・必要なこと」を明確にする必要がある
そこで以下に思考力を鍛え・高めるためのポイントを紹介します。
いろいろある中で、まずは身につけて欲しい内容をまとめてみました。
【思考力を高めるポイント】
1.視点 |
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「お客様の本質的な課題」「解決提案となるアイデア」を見出すためには、「どんな視点で考えるか?」が、とても大切です。 そこで数ある中から、まずは知っておきたい視点(思考法)として3つ紹介します。
:論理的に考え「物事を体系立てる・掘り下げる・全体や関連性を視覚化する」など、重要な視点がたくさんあります。 :思考やアイデアを深め、練り上げるには、あえて批判的な視点を導入するのが効果的です。 それにより「思考を掘り下げる・多角的な視点を持つ・意外な気づきを得る」ことができるようになります。 それは「リスク回避」「問題点の洗い出し」「計画上の見落としをピックアップする」「マイナス影響の予測と対処」など、様々な気づきと解決策につながります。 これが顧客への解決提案の精度を高めます。 :現状や起きた出来事を読み解き、課題の抽出やアイデアの創出に役立ちます。 さらに世の中の成功事例を読み解き、ポイントを抽出して、アイデアに転換して取り入れる。ということもしやすくなります。 それが顧客の課題抽出と解決提案の創出につながります。 もちろん抽象化思考を使う際は、抽象化と具体化を繰り返すことが大事です。 「抽象化と具体化を繰り返すことで、実用的なアイデアを見いだす」ことを行いやすくなります。 |
2.言語化 |
良質な気づきやアイデアは、思考を重ね・掘り下げる中で「閃き」「直感」「イメージ」「感覚」「気づき」として、やってきます。 こうした目に見えないものに気づき・受け取り・言語化することが重要です。 言語化すれば、より深く掘り下げること、発想を広げること、具体的な行動や計画に落とし込むことができます。 そのために必要なこととして、「気づきに鋭敏になる」「気づいたらメモを取る」「気づきを掘り下げる」という習慣も重要です。 そして言語化を助ける有効な質問の例として、「一言でいうと?」「言葉にするなら?」「要するに何か?」「どんな意味があるか?」などを挙げることができます。 |
3.具現化 |
「本質的な課題」や「解決提案」につながるアイデアを言語化できたら、具体的な行動やロードマップに落とし込みましょう。 ここまで思考して、行動を起こせるようになります。 「ファーストアクションは何か?」「ゴールから逆算すると、今年はどんな状態にする必要があり、そのために何を行うか?/9ヶ月後は?6ヶ月後は?3ヶ月後は?」など、 具体的に設定していきます。 |
「抽象化」と「抽象化から、アイデアを創出する力」を高めたい方は、下記書籍がオススメです。
私はもともと抽象化は意識していましたが、この書籍で抽象化の思考プロセスを体系的に学んだ結果、良質な気づきとアイデアが、どんどん出るようになりました。
コンサルティング営業を行う場合は、大きな武器になるため、紹介します。
- メモの魔力:前田 裕二(著),幻冬舎
2-5.動機づけする力(プレゼン力含む)
動機づけする力(プレゼン力含む)とは、
お客様の中に「話を聞きたい/商品が欲しい/購入せずにはいられない。という気持ちを生み出す働きかけ」や
「ロジカルでありながら、納得感・信頼感を得られる、心を動かすプレゼン」を行える力を指します。
動機づけに関しては、作家であり、情報学の博士であり、ワクワク系マーケティング実践会を主催する「小阪裕司氏」の言葉をお借りするとこうなります。
「売上は、お客様の買うという行動により生まれる」
↓「買うという行動は、買いたいという気持ちが生まれることでなされる」
↓「買いたいという気持ちは、動機づけ(意識的な働きかけに)により生まれる」
つまり、お客様の中に「商品・サービス = 願望を叶え・問題を解決するもの」という認識をつくり、
「欲しい・買いたい・購入する必要がある」という気持ちを生み出すのが、動機づけです。
そして動機づけを行うことのメリットは、以下になります。
【動機づけにより、実現できること】
- 行動する理由ができる
- 行動する理由が強くなる
- 迷っているお客様の背中を押してあげられる
- 興味・関心を高められる
- 金額以上の価値を伝えられる
- 「商品・サービス = 願望を叶え・問題を解決する」ものと認識される
など
そして動機づけが効果的な理由として、お客様が「買う・購入する・契約するという行動を行わない理由」を見ると分かりやすいかもしれません。
以下に見ていきましょう。
【お客様が「買う・購入する・契約する」という行動を行わない理由】
- 行動する理由がない
- 行動する理由が弱い
- 行動を妨げる迷いがある
- 興味・関心はあるけれど他人事(自分事になっていない)
- 価値が伝わっていない
など
多くのお客様は、上記のような状態にあるため、動機づけしないと「買う・購入する・契約する」という行動には至りません。
そのため、意識的な働きかけ(言葉やトーク)とプレゼンで動機づけを行います。
動機づけを成功させるための具体的なポイントは以下になります。
【動機づけを成功させるためのポイント】
1.顧客の理解 |
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お客様を知ることで、心に響く言葉やトークを使えるようになります。 特に「ヒアリングでお客様のHOTボタンを知る」ことで、営業の使う言葉やトークは、お客様の心に刺さるものに磨き上がります。 |
2.働きかけ |
営業プロセスの中で「商品・サービス = 願望を叶え・問題を解決する」「商品・サービス = HOTボタンを満たす」ということを伝えます。 その方法として、「ストレートな表現」「事例や体験談」「営業自身のストーリーを語る」「未来の自分をイメージしてもらう」など、様々なアプローチがあります。 さらに日常的に書籍・TV・ネット・広告などから、言葉をストックしておくことで、お客様にあった言葉を選択しやすくなります。 |
3.プレゼン |
「ロジカルでありながら、納得感・信頼感を得られる、心を動かすプレゼン」を行いましょう。 プレゼンしながらも、主役であるお客様に、共感しながらプレゼンを行います。そのために大切なことは、お客様が今、どんな感情を抱いているか?です。 お客様の感情に目を向けた瞬間から、あなたの使う言葉は変わり、お客様の心に響き「そうなのよ~」「よく分かってくれているね」といったものに変わります。 そのため日常からお客様のニーズだけでなく、感情にも目を向けていきたいですね。 |
3.筆者がおススメする「コンサルティング営業」を強化する3つのアクション
この章では「コンサルティング営業力」を強化する3つのアクションを紹介します。
以下の方にとって役立つように厳選していますので、お役立てください。
「営業として、顧客に最高の結果を提供したい方」
「コンサルティング営業について、詳しく知りたい方」
「営業で思うように結果を出せていない方」
など
これらのアクションは、あなたの営業力をアップデートし「お客様の反応・得られる成果」を変える効果があります。
【コンサルティング営業を強化する3つのアクション】
1.セールスの基本を学ぶ |
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セールスには、「売れる考え・流れ・ポイント・技術」があります。 ここでは、それらを合わせてセールスの基本と呼んでいます。 そしてトップセールスほど、基本を徹底しているため、 お客様の気持ちが「もっと話を聞きたい」「この商品、自分にとって必要だ」「ぜひ買いたい」などのように動きます。 ではセールスの基本とは何か?ということですが、一つはこの記事で紹介した「お客様が望む結果にフォーカスすること」「売れる流れとポイント」になります。 他にも、下記スキル(技術)を学ぶことが、営業力の強化に役立ちます。
など |
2.コミュニケーションスキルを学ぶ(磨く) |
営業において、コミュニケーションスキルほど、重要なものはありませんね。 「信頼関係を築く」 「ニーズや欲求・望んでいる結果を確認する」 「会話を掘り下げる」 「商品・サービスの価値を伝える」 「お客様に安心・期待・確信を得てもらう」 「不安や疑問を解消する」 など すべての面でコミュニケーションは必須になります。 そしてトップセールスほど、お客様に信頼され・話しやすい存在であり・お客様の心を捉え動かします。 このようにお客様にとって「影響力の高い存在」となっているトップセールスは、何が違うのでしょうか? それがコミュニケーションの取り方・話し方なんです。 特に営業において、まずは身につけたいコミュニケーションスキルは、「ペーシング」「ヒアリング」「適切な質問」です。 もちろん「お客様の立場に立ち、理解・共感するスキル」「お客様の気持ちや心の動きを観察するスキル」も重要になります。 |
3.心理学(人の心の動き)を学ぶ/理解する |
心理学を取り入れ、実践しましょう。 「人の心の動き」の原則が体系化されている心理学を、営業に取り入れましょう。それにより以下が可能になります。
など このように心理学を学ぶことは、営業活動に効果的に使え、手にする売上に影響を与えます。 |
まとめ
コンサルティング営業とは、お客様に「信頼され・喜ばれ・感謝される」営業の手法(スタイル)です。
具体的には、「顧客が最高の結果を得られるように、本質的な課題をクリアするための解決提案として、商品・サービス(必要なもの・解決策・コンサルなど)を提供する」というものです。
特に多くのお客様は、結果を出すために「何が必要で、どんな要素が課題になり、成果を止めているものは何か?」ということに気づけていません。
ですので、「本質的な課題の発見」と「具体的な解決提案」をしてくれる営業とのやり取りは、非常に価値があると言えます。
そこでこの記事では、以下について紹介してきました。
- コンサルティング営業とは何か?
- 実践に必要な5つの能力
- 営業力を強化(アップデート)する3つのアクション
もしもあなたが、以下のようにお考えの方でしたら、この記事で紹介した内容を実践することで、営業力を高め、営業成績を高めることに役立てていただけます。
「営業として、顧客に最高の結果を提供したい」
「コンサルティング営業について、詳しく知りたい」
「とにかく営業で結果を出したい」
など
少しでも、あなたのお役に立てたなら嬉しく思います。
営業成績を倍増させたい方は、こちらの講座がおすすめです