「メンタルコーチング」を
できるようになるには、
どのようなポイントを
押さえておくべきなのか。
メンタルコーチングという言葉を
耳にしたことはあるけれど、
「ただ指導することと、
なにが大きく違うのか」
ということや
その詳細までを知らない方も
多いのではないでしょうか。
「メンタルコーチング」は
人生のあらゆる場面で
活用することができます。
そして、クライアントはもちろん、
あなた自身の人生を
より豊かで幸せなものにすることが
できるようになるスキルなのです。
私も「メンタルコーチング」を駆使して
自身の内面と向き合い続けることで、
男子新体操というスポーツの全国大会で
12回優勝をするという結果を残すことが
できました。
これもひとえに、
技術的なスキルを高めるだけでなく、
メンタルという内面的な部分への
適切なアプローチをすることが
できていたからだと確信しています。
本記事では、
「メンタルコーチング」をする上で
特に意識するべき3つのポイントや
コーチングをする際の流れについて、
それぞれ詳しく解説していきます。
目次
1.メンタルコーチングとは
「メンタルコーチング」とは、クライアント自身が、目標達成や問題解決の「決め手」となる方法や考え方に気付くことをサポートするスキルです。
ただ単に教えて指導するということではなく、クライアントが主体となって能動的に動き出せるようにすることが、非常に重要なポイントになってきます。
この章では、メンタルコーチングの目的に加えて、メンタルトレーニングとの違いについても詳しく解説していきます。
1-1.メンタルコーチングの目的
メンタルコーチングの目的は、クライアントが望む成果や結果を得られるようにするために、「対話」を通してサポートすることです。
ここで重要なのが、「ティーチング(教える)」とは全く異なるということです。
ティーチングとはその言葉の通り、自身の経験や知識を元に「教える」ことや「アドバイスをする」ことを指します。
一方で、メンタルコーチングは、クライアント自身が自ら気付くことを手助けし、
それが結果的に目標達成や問題解決を実現するというものですので、ここに大きな違いがあります。
メンタルコーチングをすることで、コーチが対話(コミュニケーション)の中でクライアントの思考を柔軟にし、
クライアントが求める成果を手に入れるための、「決め手」や「鍵」となるものに気付くことができるようになります。
1-2.メンタルトレーニングとの違い
「メンタルコーチング」と似た言葉で、「メンタルトレーニング」という言葉を聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。
それぞれの違いについては、下の表をご覧ください。
メンタルコーチング | 「対話」を通してクライアントが自身の内面と向き合い、現状を打開する「手法」や「考え方」を引き出すスキル |
メンタルトレーニング | 自身の内面をより良くしたり、改善するための具体的な手法(目標設定やイメージトレーニングなど) |
メンタルコーチングは、クライアントの内面に隠れていたり、クライアント自身が気付けていない現状の打開策を、見つけ出すサポートをすることなのです。
したがって、「これが正解」という方法はありませんし、
同じ方法を別々の2人のクライアントに行ったとしても最終的な結果が同じになるとは限りません。
一方で、メンタルトレーニングは、内面の課題を解決するための具体的なスキルや手法を指します。
ですので、適切な手順や環境で実践することが非常に重要になってきます。
メンタルトレーニングの例として、「目標設定」や「イメージトレーニング」が挙げられます。
「目標設定」を効果的に活用することで、自分自身のゴールとその道筋が明確になり、高いモチベーションを維持することに繋がります。
また、「イメージトレーニング」を極めることができれば、
ここぞという大事な場面やその緊張感さえも、事前に体験することができるようになります。
そうすることで、どんな状況でも落ち着いて、自分の本来の力を発揮することができるようになるのです。
これらが、「メンタルトレーニング」の具体的な方法であり、その一部分を簡単にご紹介しました。
メンタルトレーニングについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
↓
【厳選】メンタルトレーニング3選|効果的な方法をご紹介!
2.メンタルコーチングの流れ
2章では、「メンタルコーチング」の大まかな流れについて、大きく5つに分けてご紹介していきます。
①達成したい目標を明確にする
- 「3年後までに、年収を1000万円以上にする」
- 「1年間で20冊以上の書籍を読む。」
などという、肯定的な表現かつより具体的に表現をするのがポイントです。
また、クライアントが立てている目標が、本来求めている成果と直結しなかったり、
現実的ではなさ過ぎるものを目標として掲げてしまうケースもありますので、注意が必要です。
②目標を達成したら、どんな変化や影響があるかを想像する。
達成した時の自分の姿をクライアントが想像してみることで、
何をすべきかが明確になったり、よりモチベーションが高まるなどの効果が得られるのです。
想像することができれば、クライアントの意識やセルフイメージが目標達成に近づいていくという効果もあるので、非常に重要なポイントです。
③目標を達成するために、自分自身がもっている「長所」を確認する。
クライアントが自分自身を振り返り、現状を把握した上で、更に長所や得意分野を伸ばしていきます。
クライアントと一緒に「長所」に目を向けることで、目標達成が現実的であることと、モチベーションアップにも繋げることができます。
④目標を達成するために、身につけるべきスキルや考え方を確認する。
③と同様に、自分自身を振り返り、現状を把握した上で、メンタルを向上させたり改善するために必要な、スキルや考え方を明確にしていきます。
クライアント自身が現状で足りないものを整理することで、達成への道筋や進捗状況も把握することができるので、この手順も非常に重要なパートになります。
⑤初めの一歩として、まず何をするのかを決める。
どんなに簡単なことでも良いので、まず行動に移してやり始めることが非常に重要です。
目標が明確になったとしても、初めの一歩を踏み出せずになかなか動き出せないケースがあります。
したがって、今すぐにでもできるようなレベルで、「まずやってみる」ことを明確にすることで、クライアントの目標達成に近づくのです。
以上が、メンタルコーチングの大まかな流れになります。
これらをインタラクティブ(双方向)な対話を通して、目標やそれまでの道筋などを明確にして、より目標達成ができるように手助けをしていきます。
3.メンタルコーチングで特に意識するべき3つのポイント
この章では、メンタルコーチングをする上で特に意識するべき3つのポイントについて、それぞれ詳しく解説していきます。
3-1.「決め手」はクライアントの内面に眠っている
1つ目は、『「決め手」はクライアントの内面に眠っている』ということです。
これこそが、メンタルコーチングの前提となる考え方ですので、必ず押さたいポイントです。
冒頭でもお伝えしましたが、メンタルコーチングは、ティーチング(教える)やアドバイスとは全く異なるアプローチ方法です。
対話や質問をしていく中で、クライアントが自身の内面や課題に気付いていくことが重要なのです。
そのため、コーチは
クライアントが自身の内面と向き合いやすくするような質問を投げかけたり、第三者の視点での物事の捉え方を伝えるなどをしていきます。
なぜなら、人は、自身の課題や問題点、目標達成や課題解決を止めている本質的なモノを、知っていて、無意識の中では理解し、認識できていると言われているからです。
しかし、その本質的なモノと向き合うことは簡単なことではないので、
クライアント自身、無意識的に目を背けてしまったり、別の問題とすり替えるということが起きます。
自分自身の課題と真っ向から向き合うことは、誰もが容易にできることではない場合があります。
だからこそ、メンタルコーチングをしていく中で、クライアントがスムーズに自身の内面と向き合えるように、
コーチ側から「教える」のではなく、クライアント自身が能動的に気付けるようなサポートをしていくのです。
私自身も、大会で思うような結果が出せなかったときに、練習量や技術の問題だと決め込んでしまった時期もありました。
本能的には「メンタル(自分の内面)」と向き合う必要があることには、気付いていたと思います。
しかし、どう対処して良いのかがわからなかったり、自分のメンタル的な弱さを認めたくないという思いもありました。
そんな私でしたが、実際にメンタルコーチングを受けたことで、その時の自分に必要なことは、
『技術力よりも精神力』であることに、自分自身で気付くことができました。
そこからは、イメージトレーニングを主としたメンタルトレーニングを実践することで、
大事な大会本番でも自分の本来のパフォーマンスを発揮することで、目標を達成することができました。
大きな要因としては、やはり自分自身で課題と向き合って、気付き、本気で改善しようと思えたからだと思います。
このように、クライアントが本質的な課題に気付けるようにするためにも、「これが正解」と指導するのではなく、
『「決め手」はクライアントの内面に眠っている』という考えのもと、コーチングを進めていくことが重要なのです。
3-2.相手の世界観を尊重する
2つ目は、『相手の世界観を尊重する』ということです。
これは、NLPという実践心理学という分野で、「NLPの前提」と言われている考え方でもあります。
たとえ血の繋がっている家族であっても、両親や兄弟と世界観や価値観が自分と全く同じというのは、一人もいないと思います。
ましてや育った環境が異なる他人と、全ての価値観が同じになることはほとんどないと言ってもよいでしょう。
だからこそ、自分と相手(クライアント)の世界観は違って当たり前であることを、再認識する必要があるのです。
メンタルコーチングをする時には、クライアントの世界観を尊重しながらも、
クライアントを傷つけることなく、繊細な内面の部分に踏み込んでいく必要があります。
要するに、相手が何を求めているのかを根本で理解した上で、コーチングを進めていく必要があるのです。
私は現役時代に、後輩から「レギュラーに選ばれるにはどうしたら良いか?」という相談を受けたことがありました。
その時は私自身の「自分自身と一人で向き合いながら取り組む」やり方やアプローチ方法を元に、会話をしてしまっていたため、その後輩はなかなか思うような成果が上げられませんでした。
ところがある日、一緒に悩んで会話をしていく中で、その後輩は、
「誰かと一緒に頑張ることで、よりモチベーションが上がったり成果も残せる」ということに気が付きました。
そこからは、「誰かと一緒に」ということを根底にしながら、必要な練習などをやり続けることで、その後輩は翌年に見事レギュラーに選ばれたのです。
このように、人がそれぞれ大事にしているものや、価値観は異なります。
それを理解し尊重した上で、コーチングをしていくというのが、非常に大切になってくるのです。
3-3.失敗はない、フィードバックがあるだけ
3つ目は、『失敗はない、フィードバックがあるだけ』ということです。
こちらも、「NLPの前提」の1つの考え方です。
メンタルコーチングに限らず、目標に向かって何かをやり続けるときには、この考え方はあなたの心の支えとなってくれると思います。
クライアントと一緒にコーチングを進めていく中で、毎回全てが上手くいくというケースは、数少ないと思います。
もしかしたら、何回かは壁にぶち当たったり、悔しい思いをすることもあるかもしれません。
ただ、それは失敗ではなく、次へのフィードバックとして捉えることで、次の一手に変換することができるようになるのです。
私自身も、絶対に優勝したいと思っていた全国大会でミスをしてしまい、その目標を叶えることができなかったことが何度もありました。
ただ、その経験が「成果を出したり、高いパフォーマンスを発揮させるためには、メンタル(内面)の強化が必要だ」と気付くことができたのです。
その結果、メンタルコーチングやメンタルトレーニングを通して、いかに大事な場面で自分の本来の実力を発揮できるかという視点で練習をするようになりました。
そして最終的には、12回の全国大会での優勝を経験することができました。
この考え方をもっておくと、コーチとしての「失敗」に対しての恐怖やマイナスの印象も軽くなります。
それだけではなく、人生全般でやるべきことを行動に移すことのハードルも下がるので、非常におすすめの考え方です。
ぜひ、取り入れてみてください。
NLPの前提について、詳しくはこちらの記事で解説しています。
↓
NLPの前提が深いと言われる理由/18の前提の解説と意味をご紹介
4.他と差別化したメンタルコーチになるために
4章では、メンタルコーチの中でも他と差別化するために、知っておくべき内容をお伝えしていきます。
世の中には、様々なコーチングの手法や分野がありますが、
よりクライアントが自身の無意識にアクセスしやすくなる言葉かけや問いかけができるようになれば、より高い成果を得られるようになります。
3章でもお伝えしましたが、クライアントは無意識的に目標達成をするために必要なことや、改善すべきことに気付いているのです。
ただ、無意識なので表面に出てこない場合がほとんどです。
そこに気付くことができないと、根本となる本質の課題や問題の解決に繋がらないので、なかなか成果も出にくくなってしまうのです。
だからこそ、メンタルコーチは、クライアントの内面や無意識にアプローチすることができる手法や仕組みを知っておくべきなのです。
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最後に
本記事では、「メンタルコーチング」をする上で特に意識するべき3つのポイントや実際にコーチングをする際の流れについて、それぞれ詳しく解説してきました。
さらに、他との差別化を図るためには、実践心理学NLPをどのように活用するのかについてもご紹介しました。
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