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毎日の仕事を進めるにあたって、
こんな気持ちを
お持ちの方も多いと思います。

「自分は、基本的なビジネスマナーや
商品・サービスの知識はある。

 しかし、さらに営業実績を伸ばしたり、
キャリアアップしたりするためには、
何かもう少し力をつけておきたい…」

そこで、特にビジネスシーンで役に立つ、
実務を遂行する能力や技術についての
ビジネススキルを12個厳選しました。

大きくは、

  • 対人スキル
  • 目標達成スキル

にカテゴリ分けして整理し、
その内容をご紹介します。

「対人スキル」を身につけると
コミュニケーションを上手くとれ、
人間関係が良くなります。

その結果、
仕事がスムーズに運ぶようになります。

「目標達成スキル」を身につけると、
思考が整理され、
的確な目標を設定することができます。

それをきちんと管理し進めていくことで、
仕事上のゴールに早く
到達できるようになります。

ビジネススキルを身につける
アプローチには、下記3つがあります。

  • 得手を伸ばすこと
  • 苦手を克服すること
  • まだ持っていないスキルを獲得すること

「何でもいいから、
ビジネススキルを身につけておけば、
この先役に立つかもしれない。」

「資格を取っておけば
転職に有利かもしれない」

というぼんやりした意識ではなく、

こういう自分になりたいので、
このスキルを向上させたい

という意識を持っていると、
スキルを身につけやすく、
高めやすくなると言えます。

さらに、そのための努力が長続きします。

ご自身の持つ何の能力を伸ばすか、
あるいはまだ不足している
何の能力を身につけたらよいか、

ピンと来たところから
読み進めてください。

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1.ビジネススキルとは

ビジネススキルとは、社会人として仕事を行う上で役に立つ技術や能力をいいます。

業界独自の資格や知識ではなく、基本的で汎用的なものを指します。

ビジネススキルを身につけることで、昇格や異動、転職などにより業務内容や立場が変わっても、常に安定した実力を発揮することができます。

※仕事やビジネスでの成果を高め、大きな助けとなるビジネススキルを上記の図にまとめました。

専門的な業種においては、他にも必要なスキルはありますが、ここでは、ベースとなるビジネススキルにフォーカスしています。

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2.ヒューマンスキル「基本編」

ヒューマンスキルのうち「基本編」では、人と接し会話をする場面での、特に基本となるスキルを挙げています。

これらを身につけることで、相手を理解し、自分の言いたいことを上手く伝え、人間関係を潤滑にすることができます。

仕事だけでなく、生活のシーンでも役に立つビジネススキルです。

2-1.コミュニケーションスキル

コミュニケーションスキルとは、相手の考えを理解し、自分の考えを伝え、互いに分かり合うための能力全般を言います。

このスキルを向上させることで相手との意思疎通がスムーズになり、信頼関係が深まります。

その結果、営業成績が伸びたり、職場で必要なOJT指導が上手くいくという効果があります。

コミュニケーションスキルには、主に次のような力が重要となります。

  1. 聞く力
  2. 理解する力
  3. 伝える力

具体的には、下記のようなものです。

① 聞く力

傾聴というスキルで、相手の話をじっくりと聴くことがポイントです。まずは心ゆくまで相手に話してもらい、相手の言い分をすべて聞きましょう。

例えば後輩から悩みを打ち明けられた場合、

「その受け止め方はおかしい」

「こうしたほうが良い」

などと頭から否定したり、焦ってアドバイスするのではなく、

「なるほど」「それで」「状況はこうなんだね、では気持ちは」というように、相槌を打ちながら、思考や感情を整理しやすいように話を促していきます。

そうすることで、相手自らが、自分の中にある答えを引き出すことができ、「話してよかった」と満足してもらえます。

② 理解する力

時には迷走したとしても、相手の込み入った話の中から、事実・受け止め方・それに対する判断をきちんと分けて捉える力です。

例えば、「A店の売上が伸びない」「もっと宣伝費を出してほしい」といった話が他部署から来たら、

「どの商品の売り上げが伸びないのか」「その要因は何か」というように聞き出し、まずは詳しく事実や状況を理解していきます。

理解するには、冷静に、かつ相手の気持ちに寄り添う姿勢が大切です。

③ 伝える力

相手の知識レベルを考慮した上で、相手に分かりやすく伝える力です。

例えば部内で自分の企画のプレゼンテーションを行うとき、いきなり事細かな説明を始めるのではなく、まずは概要を一言で伝えます。

それから、他の担当ラインの人にもわかりやすい言葉遣いで説明するといった配慮を行うと、

相手も身を乗り出し話に集中するようになり、その後に充実したディスカッションへとつながります。

こうした力を身につける方法として、以下のようなものがあります。

  • 相槌やアイコンタクト、メモの手を止める、うなずくなどで「聞いていますよ」とメッセージを送る
  • 相手の話を、メモを取りながら聞き、図にまとめてみる
  • 伝える前に、自分で要点を書き出してから話す練習をする
  • カウンセリングのセミナーに参加する

など

2-2.会話スキル

会話スキルとは、上述のコミュニケーションスキルの伝える力のうち、話を進めていくためのテクニックを言います。

自分の話を一方的に伝えるのではなく、相手と話のキャッチボールをしていくことで、

お互いにストレスなく、リラックスした雰囲気で会話を進めていくことができます。

会話スキルには、主に次のような力が重要となります。

  1. つかむ力
  2. 引き込む力
  3. 印象づける力

具体的には、下記のようなものです。

① つかむ力

相手と打ち解け、相手の心をつかむ力です。

特に初対面の相手の場合、気候や当たり障りのない話題で会話を始めたとしても、

一緒に盛り上がれそうな点を見つけて話すことで、緊張や壁をなくすことができ、本論にスムーズに入っていくことができます。

②引き込む力

つかんだ相手の心を離さず、こちらの言いたいことに会話を持っていく力です。

相手が欲しいだろう、困っているだろう、知りたいだろうということを端的に示すことで、

「それってどういうことですか」と会話を運びやすくなります。

「本日は人材派遣のご提案に参りました」ではなく、「電話の応対で売上が変わるってご存知でしたか」というように、興味を引きつつ話の流れを作ります。

③ 印象づける力

去り際に印象を残す力です。

商談の後、「おしゃべりは楽しかったけれど…」で終わるのではなく、

話のまとめをし、「では、〇〇のご検討をよろしくお願いいたします」ときちんと宿題を伝えることで、その他大勢に埋もれないようにすることが大切です。

こうした力を身につける方法として、以下のようなものがあります。

  • 読書やメディアからの情報収集などを通じて、アイスブレイク用の話題の引き出しを増やす
  • 相手の話に興味を持ち、二回目以降、会話をするときには前回の続きからとする

など

2-3.質問スキル

質問スキルは、相手の話を聞く際、上手に質問することで相手の言いたいことや、こちらの聞きたいことをうまく引き出すためのスキルです。

例えば営業の場面で、「今回は見送らせてください」と言われたら、「そうですか、残念です」と引き下がるのではなく、

「見送りの理由を差し支えなければ教えていただけますか」

「ご希望に添えるように改めて提案させていただきたいのですが、もう少し具体的にこうであればいいけど…といった点を率直にお聞かせいただけませんか」

と、聞いてみます。

質問スキルには、主に下記二つの方法があります。

  1. オープン・クエスチョン
  2. クローズド・クエスチョン

具体的には、下記のようなものです。

①オープン・クエスチョン

「~についてどうお考えですか」「いろいろお聞かせください」というように、相手がどのようにも答えられる質問を使い、自由に答えてもらうものです。

②クローズド・クエスチョン

「この商品の特徴にご興味はおありでしょうか」と、「Yes」か「No」のどちらかで返答を促す質問です。

結論を出したいとき、YES誘導をしたいときなどに意図的に使うことで、会話を展開させやすくなります。

こうした力を身につける方法として、以下のものがあります。

  • 相手の話に興味を持ち、なぜか、もっと詳しく、と何回も掘り下げていく
  • 相手の話を受けてからの質問だけではなく、予習してこちらから質問すべき内容をまとめておく
  • まめにメモを取り、読み返しながら要点を確認する
  • など

3.ヒューマンスキル「ビジネス編」

ヒューマンスキルの「ビジネス編」とは、顧客との商談など、ビジネスシーンで役に立つスキルです。

これを身につけることで、説得力のある話し方ができ、相手からの信頼を獲得し、高い成約率などの結果に結びつけることができます。

3-1.交渉スキル

交渉スキルは、意見や方向性の違う相手と話し合うことで、一つの意見に合意するように導いていくスキルです。

例えば取引先にサービスを提案した際、価格がネックと言われたとします。

  • いくらであれば導入してもらえるのか
  • 他に何をセットで付けたら折り合えるのか
  • 価格以外の付加価値を認めていただけないか

というような、様々な観点から交渉していきます。

それにより、最終的にWin-Winの(双方にとって納得できる)結論を導き出すことができます。

さて、交渉スキルには、主に以下のような力が重要となります。

① 情報収集力

② 相手のこだわりを見抜く力

③ 実権者や味方を見つける力

④ 落としどころを見つける力

具体的には、下記のようなものです。

① 情報収集力

交渉相手やテーマについて、できる限り多くの有益な情報を集める力です。

例えば交渉の場で、思いもよらない事実に直面し、うろたえてしまうことがあります。

様々なケースを想定し、できるだけ対応できるような準備を整えておきます。

② 相手のこだわりを見抜く力

相手の譲れないポイントをつかむ力です。

相手の価値観や、代表する組織のミッションなど、大義名分を通してあげることが大事です。

③ 実権者や味方を見つける力

誰の意見を押さえておくか、誰を通して交渉するか見極めるという力です。

ビジネスでのカウンターパーティー(相手方担当者)はもちろんのこと、その報告ライン、最終決断者の考え方や趣味嗜好を知っておくことも役に立ちます。

④ 落としどころを見つける力

自分としてどの範囲なら合意できるか、また最低ラインとしてここは譲れないという点を明確にしておく力です。

ここがブレなければ、迫力のある交渉ができます。

こうした力を身につける方法として、以下のようなものがあります。

  • インターネット情報だけでなく、周辺人物や関連取引先などあらゆるルートから情報を集める努力をする。そのために日頃から良好な関係を築く
  • 自分サイドも、1人で作戦を立てるだけではなく、あらかじめ上司やチームメイトなどとよく相談して、状況の共有と結果のシミュレーションをしておく

など

3-2.プレゼン(話し方)スキル

プレゼンスキルとは、ここではマンツーマンの会話ではなく、大人数に向けて意見を発信し、伝える力とします。

基本のプレゼンスキルを身につけると、例えば数人相手の会議室での商談から、大きな会場での発表や講師役まで自信を持って臨むことができます。

プレゼンスキルには、主に以下のような力が重要となります。

  1. 分かりやすくまとめる力
  2. 聞きやすく話す力
  3. 話に説得力をもたせる力

具体的には、下記のようなものです。

① 分かりやすくまとめる力

話したい内容のうち、最も伝えたいことを選び抜き、話の始めと終わりで、はっきりと伝えます。

会議室などで投影するスライドやフリップを作る場合は、書き込みすぎず大きな文字で、はっきりと見えるようにするとよいでしょう。

② 聞きやすく話す力

まずは緊張をほぐし、良く通る声や目配りによって、聴衆一人ひとりに話しかけるようにしていくと、聞き手も気をそらさずに聞いてくれます。

③ 話に説得力をもたせる力

根拠となる事実や数字などを的確に用いることで、話が面白いといった雰囲気だけではなく「なるほど大変だ」「それでは協力しなくては」といった気持ちを聴衆から引き出していきます。

こうした力を身につける方法として、以下のようなものがあります。

  • 伝えたいメッセージを絞る練習をする。プレゼンで1枚のスライドしか出せないとしたら、と仮定して資料を作成する
  • 一人で、または周囲の人に協力してもらい繰り返し練習する
  • プレゼンテーションの講座に通う

など

3-3.コーチングスキル

コーチングスキルとは、相手の話をよく聞き、寄り添うことで、気持ちを前向きに変え、相手が前進するサポートを行う力です。

そのサポートとは、相手が望んでいる結果と現状の間にあるギャップを埋めることです。

例えば実績が上がらず、悩んでいる部下から相談を持ち掛けられた場合、このスキルを利用して、落ち込んでいる状態から抜け出し、建設的な考え方ができるように導いていきます。

そして最終的には部下自身が持ち直し、チーム全体の成績も上げることができるようになります。

コーチングスキルには、主に以下のような力が重要となります。

① 承認する力

② 傾聴する力

⑤ フィードバックする力

具体的には、下記のようなものです。

① 承認する力

相手の状況をじっくり聞き、低迷して悩んでいるその人自身の存在価値を認めてあげることがポイントです。

② 傾聴する力

他人に聞かれない場所・リラックスした雰囲気で、相手の言うことを否定せず、上手に相槌を打ちながら、言いたいことをすべて言わせてあげる力です。

③ フィードバックする力

こちらの見立てを押し付けたり評価したりするのではなく、話を聞いてこちらが感じたこと、客観的にこう見えますよということを伝える力です。

こうした力を身につける方法として、以下のようなものがあります。

  • コーチングの書籍を読む/講座を受講する
  • 落ち着いた気持ちで「相手が8割、自分が2割」くらいの配分を心掛ける

など

3-4.セールス(販売)スキル

セールス(販売)スキルとは、営業成績を上げるための能力・ノウハウで、いわゆる営業力というものです。

営業担当者にぜひ知っておいてほしいものですが、そうではない職種の方にとっても、対人コミュニケーションがうまくいくために有効となるものです。

担当するお客様を定期的にフォローする既存先営業や新規開拓営業でも必要なものは違いますし、

商品や役務・サービスを売る営業、課題解決といったコンサルティング営業など、内容によっても必要なスキルは違います。

その一方で、下記のように共通して求められる力があります。

① ニーズを覚醒する力

② 説明・応酬する力

③ 商談を締結する力

具体的には、下記のようなものです。

① ニーズを覚醒する力

既に認識されているニーズ以外の、お客様が本当に求めている潜在ニーズを掘り起こす力のことです。

例えばお客様が、「社員旅行を企画したい」というのを聞き、「社員に楽しい気分になってもらい、モチベーションを高めたい」という潜在ニーズを把握したら、

それを覚醒させるべく、旅行以外のイベントや制度の提案を行うといった具合です。

② 説明・応酬する力

目の前でのデモンストレーションや他のお客様の取引事例の紹介などを通じて、契約締結後のイメージを持ってもらう力です。

③ 商談を締結する力

「契約を結ぶ働きかけ」「次回に向けてお互いの検討事項を確認する」「宿題を持ち帰る」といったテクニックで、成約に向けて商談を前に進める力です。

こうした力を身につける方法として、以下のようなものがあります。

  • 場数を踏む
  • 他の人の成功事例を聞き、参考にする
  • 自分の成功パターンをつかみ、得意技に磨き上げる
  • とくに「商談に関わる基本理論」について、書籍やセミナーで学ぶ
  • など

4.目標達成・問題解決スキル(実現スキル編)

目標達成・問題解決スキルのうち「実現スキル」とは、自分で目標を設定し、ゴールに向けてどうしたらよいか考えていくための力や技術を言います。

このようなビジネススキルを身につけることで、これから目標達成や問題解決のために何をすべきか、どう進めていくべきかの道筋を自分自身や周囲に示すことができます。

4-1.ゴール設定(目標設定)スキル

ゴール設定スキルとは、モチベーションを高く維持して、仕事に励むことができるような、適切な目標を設定する手法です。

例えば期初の目標設定を行うに際し、組織の理念や経営目標を理解し、そこに到達するまでの短期・中期・長期のゴールを定めます。

そして、部署として、あるいは個人として組織の求める目標をきちんと達成できるよう、時間軸に沿ってロードマップを描いていきます。

肝心なのは、今の実力にプラスアルファの目標を設定することです。

容易に達成できる目標では気が抜けてしまったり成長が阻まれてしまいますし、逆に高すぎる目標では無理をしたり、やる気が削げて、自分を苦しめることになるので注意が必要です。

ゴール設定スキルには、主に次のような力が重要となります。

① 今の実力を知る力

② 適切な目標を設定する力

③ 評価基準を明確にする力

具体的には、下記のようなものです。

① 今の実力を知る力

過去の実績に加え、今の自分の状況は実力を出し切っている状況なのかをよく認識する力を言います。

② 適切な目標を設定する力

自社を取り巻く環境などの現状を把握し、そこから想定されるベストシナリオとワーストシナリオを描き、どの程度を目指すかという判断をする力です。

つじつま合わせで強気に設定したり、もっとできるのに楽をしたりということなく、周囲に説明可能な理屈を持って設定することが求められます。

③ 評価基準をあらかじめ決めておく力

進捗率や達成度を周囲にも納得感のある方法で測定し、伝えるための力です。継続性や客観性があるかどうかが基準のポイントです。

こうした力を身につける方法として、以下のようなものがあります。

  • 過去の目標と実績を対比し、成功要因や未達要因を振り返る
  • 自分の仕事の最終目的を常に考える習慣をつける。「何がどこまでできれば満足か」というプロセスも大事ですが、結果を客観的に測定する基準を作りましょう
  • 自分の能力・力量を的確に計測・把握することは次回の目標設定力向上につながると受け止める
    など

4-2.コンセプチュアルスキル

コンセプチュアルスキルとは合理的に物事を考える力です。物事を整理して、様々な角度から考えることで、周囲の納得を得る結論を導くことができます。

コンセプチュアルスキルには、例として次のようなものがあります。

  1. ロジカルシンキング
  2. クリティカルシンキング
  3. ラテラルシンキング

具体的には、下記のようなものです。

① ロジカルシンキング

論理的思考のことですが、漏れなくダブりなくすべての要素を洗い出し、分類し、筋が通るように結論まで導く力です。

② クリティカルシンキング

批判的思考とも言われます。その前提が正しいのか、他に案はないのかと改めて考え直す力です。

③ ラテラルシンキング

水平思考と言い、順を追って考えを進めるのではなく、逆転の発想や、他の立場に立ち視点を変えて考える力です。

こうした力を身につける方法として、以下のようなものがあります。

  • 考え方の型となる、フレームワークを身につける
  • 問題について寝ても覚めても考えてみることで、粘り強く考え抜く経験をする
  • 関連書籍を読む
  • 時間軸、立場や視点の高さを変えて考える訓練をする
  • など

5.目標達成・問題解決スキル(管理スキル編)

目標達成・問題解決スキルのうち「管理スキル」とは、ゴールに向けての日々の行動を管理していくビジネススキルです。

これを身につけることで、より効率的に、ストレスなく目標を達成することができます。

5-1.目標管理

目標管理スキルは、設定した目標を達成するまでのプロセスを管理していくスキルです。

適切に目標を管理することで、上手くいかないことがあっても、

期限ぎりぎりに慌てることなく、余裕を持って練った対策を実行し、目標達成に向けて行動することができます。

その目標管理には、主に次のような力が求められます。

  1. 進捗管理する力
  2. 軌道修正する力
  3. 次回に活かす力

具体的には、下記のようなものです。

① 進捗管理する力

目標を月間、週間、日足にまで細分化して、客観的な基準もあらかじめ決めて、それぞれの達成率・進捗率を測定・管理することが大事です。

② 軌道修正する力

業務内容にもよりますが、週次や日足まで細分化して管理すると、軌道修正がしやすく、達成率が上がります。

進捗度に合わせて速やかに目標や推進体制を見直す力です。

「もう少し頑張れば」というように流されていくのではなく、現実を見つめ、作戦を新しく立案し、手直し・変更する勇気が必要です。

業務内容にもよりますが、週次や日足まで細分化して管理すると、軌道修正がしやすく、達成率が上がります。

③ 次回に活かす力

ゴールと定めた時期が来たところで結果を締め、成功や未達の原因などを振り返ります。

そしてそこで得たノウハウを今後に活かすよう周囲と共有し、蓄積を怠らないことが必要です。

こうした力を身につける方法として、以下のようなものがあります。

  • 一日や一週間の終わりに、今日はどこまで何をやったか振り返る時間を持つ
  • 目標と進捗状況を、グラフや表などに目に見える形でまとめておく
  • 上席とのコミュニケーションをこまめに行う
  • など

5-2.タスク管理

タスク管理とは、To Do管理とも言い、やるべきことを漏らさず効率的に行っていくための段取りをする力です。

例えば取引先への提案書を作成するにあたって、「パソコンに向かったものの、別の部署からのデータが来ていない」場合や、

「取引先がすでに取り組んでいるプロジェクトについての事前調査が足りず、その確認に手間取ってしまい、作業が捗らない」ということがあります。

この場合、必要な作業とそれにかかる時間の見積もりが、作業をスムーズに進めるカギとなります。

タスク管理のポイントは、以下のようなものになります。

  1. 具体的にやるべきことをできるだけ細かく分解する
  2. 重要度や緊急度の二軸に沿って、取り組む順番や時間帯を決める
  3. 一人で出来るものと、他の人が関係するものを分ける

具体的には、下記のようなものです。

① 具体的にやるべきことをできるだけ細かく分解する

どこまで進んだかが判断できるよう、プロジェクトや作業を区切ってチェックすることです。

「誰がいつまでに」ということも決めておきます。

遅滞が発生し、仕事の流れが止まることのないチームワークが求められます。また、その管理が大切です。

② 重要度や緊急度の二軸に沿って、取り組む順番や時間帯を決める

次項の時間管理でも触れますが、すべてのことを受け付けた順に行っていくのではなく、

重要かつ緊急のものは最優先、重要でも緊急でもないものは今はやらないというように、順番付けを行うことです。

同時並行で様々なことを行う場合、想定外のことが飛び込んでくることもあります。

そうした時はやることの順序を入れ替えるなど、臨機応変に優先順位を見直します。

また、平常時でも、タスクに順番をつけるだけでなく、考える仕事は午前中、人に会うのは午後、など、分類してスケジュールに落とし込むと

自分なりのパターンができて管理が楽になります。

③ 一人で出来るものと、他の人が関係するものを分ける

自分で完結できる仕事と、他人の作業も考慮して予定を組むべき仕事を分けるということです。

特に人に依頼事項がある場合、なるべく早い段階で依頼して、締め切りを早めに設定しておくと、

相手の回答待ちで作業が滞ることなく、後の工程がスムーズになります。

こうした力を身につける方法として、以下のようなものがあります。

  • 仕事を完成させるまでにどういうステップで何が必要か、見通しをつける習慣をつける
  • 手帳やWeb上のタスク管理ツールなど、自分に合った管理方法を見つける
  • 優先順位表や作業工程表を使いこなす練習をする
  • など

5-3.時間管理

時間管理とは、会議や取引先訪問などのスケジュールを管理することにとどまりません。

タスク管理とも関連しますが、やるべきことが終わらず残業する、やり直しが必要な仕事が多く時間がいくらあっても足りないということを回避する力です。

例えば、重要な案件の提案書を作成したいのに、お客様からの電話対応や事務処理を行っているうちに夕方になり、

今日は送別会があり帰らなくてはいけないので提案書は明日に繰り越し…といったことはありませんか。

重要な仕事を後ろ倒しにせずにすむよう、時間管理力を身につけたいものです。

時間管理が上手くいけば、オン・オフのメリハリがつき、精神的にもストレスのない毎日を送ることができます。

時間管理にあたり、下記が重要なポイントになります。

  1. 所要時間を正確に見積もる
  2. 仕事の優先順位をつける
  3. 予備の時間を取る

具体的には、下記のようなものです。

① 所要時間を正確に見積もる

これを終わらせるには、どのくらい時間がかかるか見極める力で、特に重要です。

出来ると思っていたが意外と時間がかかり、スケジュールが押せ押せになると、粗い仕上がりになってしまいます。

そうならないよう、慣れない仕事は特に、余裕を持った時間設定が必要です。

② 仕事の優先順位をつける

複数の作業がある場合、何から手を着けるとスムーズか考え、仕事を進める力です。

やりたいこと、やるべきことが多くても、自分の体は一つです。

やるべきことに片端から取り組むのではなく、重要かつ緊急度が高いものを最優先にし、そうではないものは、あえて行わない決断をすることも大切です。

③ 予備の時間を取る

予定通りに物事が進まないとき、しわ寄せが他に来ないように、バッファー(余裕、予備時間)を持つということです。

企画を提出したが見直しを求められ、その対応をすることもありますし、

逆にスムーズに行っている場合、提出前にさらにブラッシュアップすることも可能となります。

こうした力を身につける方法として、以下のようなものがあります。

  • 自分は所要時間の見積りが甘いか厳しいか、タイプを見極め、それによって、確保する時間を調整する
  • 記録してみる。試しに一定期間、自分が何を何時間やっていたか記録してみることで、資料作成に時間をかけているとか、商談が長いといった傾向をつかむ
  • 試作品や構成案の段階で上司に相談し、「方向性を確認してから詳細を詰める」などを心がけるとよいでしょう。
  • など

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まとめ

この記事では、ビジネスシーンで役に立つ、実務を遂行する能力や技術についてのビジネススキルをご紹介してきました。

大きく分けると、「対人スキル」「目標達成スキル」となり、全部で12個を厳選しています。

このようなビジネススキルですが、「こういう自分になりたいので、このスキルを向上させたい」という意識を持っていると、

身につけやすく、高めやすくなると言えます。さらに、そのための努力が長続きします。

もちろん、ビジネスパーソンとして必要なビジネススキルは、この他にもあり、関連が深いものもありますが、

まずはこの12個の中から一つ選択し、今日から取り組んでみてください。

あなたのステージが確実に上がり、見える景色が変わってきます。

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