仕事ができる営業マンや
ビジネスパーソンは、
商談を得意としているケースが
多くあります。
この商談をモノにできるかどうかで、
営業成績や評価に大きく影響が出ます。
この記事では、
スムーズに契約を取るために
商談の基本的な意味や目的から、
商談の進め方をお伝えしていきます。
3章では、契約を取るために必要な
心理学的アプローチもご紹介しますので、
読み終わった頃には、次の商談が
楽しみになっているかもしれません。
目次
1.商談とは何か
商談とは、ビジネスの中で、商品やサービスを取引及び、契約する際の話し合いのことです。
一般的には、BtoBの業態で行われることが多く、消費やサービスの契約締結のための交渉であったり、相談をするために行われます。
商談では基本的に、売り手側が買い手側に説明やヒアリングを行いながら進めていきます。
1-1.商談の目的は契約の締結をすること
商談の目的は、売り手側によって、買い手側と商品・サービスの契約締結をすることです。
この話し合いの中では、価格についてや、納期、または契約を結ぶ上での条件、もしサービスであれば、提供範囲などのすり合わせを行います。
すり合わせのために、売り手側は買い手側の課題が何かを商談の中で汲み取り、そしてそれに対する解決方法の提案をすることが求められます。
契約締結は、その場だけで完了することの方が少なく、契約内容に問題がないかなど、社内でチェックをしてその疑問点を解消する工程を経て行われます。
1-2.営業や打ち合わせとの違い
商談とよく似たような言葉として「営業」や「打ち合わせ」というものがあります。
これらの言葉にはそれぞれに明確な違いがあるのでご紹介します。
営業:
商談は、商品やサービスの契約締結のための話し合いのみを指しますが、営業は企業の販売活動全般を指します。
そのため、商談は営業活動のうちの一部という関係性にあります。
打ち合わせ:
商談と打ち合わせの大きな違いは、行う「タイミング」にあります。
商談は、契約締結前に行い、買い手側が抱えている課題に対するアプローチを行います。
それに対して、打ち合わせは、契約締結後に行い、買い手側の進捗状況の確認であったり、状況のすり合わせ、さらなる課題のヒアリングなどをします。
これらを通して、買い手側の状況をより深く把握するために行います。
2.商談のスムーズな進め方と商談の成功に必要なポイント
ここからは、滞りなく契約につながる商談のスムーズな進め方と、
成功に必要なポイントを【前準備】、【商談中】、【アフターフォロー】のそれぞれのフェーズごとにお伝えしていきます。
2-1.前準備‐①アポイント
商談を行おうと思っても、商談相手がいなければ始まりません。
まずは商品やサービスに興味を持ってくれているクライアントを見つけることが必要です。
クライアントを見つけ、商談の約束をすることを、ビジネスの世界では「アポイントを取る」と表現します。
アポイントを取るための方法は、電話、メールなどさまざまありますが、成功に必要なポイントとしては、連絡をする中でスピード感を持つことです。
例えば、飲み会の幹事を担当していて、明日までにお店を決める必要があるからと急いで予約できるお店を探しているとしましょう。
このお店いいなと思って、予約できるか確認の連絡をしてみたが、お店から返信が全然来ないと、
「状況はどうなっているんだろう」
「他のところで絶対予約が取れるところに変更しよう」など
せっかくのご来店のチャンスを逃してしまう可能性があります。
「鉄は熱いうちに打て」とよく表現されますが、営業の世界でも同じことが言えます。
せっかくクライアント側が話を聞いてみたいと思ったとしてもスピード感に欠けた対応をしてしまうと
「時間を空けていたけど、他のミーティングを入れてしまおう」
などと、商談が始まる前からチャンスの芽を摘むことになりかねません。
購買意欲や興味関心が高い状態のうちに約束を取り付けることが大切です。
スピード感があることによって、物事が進むテンポが良くなるため、商談の約束ができるよう、即返信を心がけていきましょう。
2-2.前準備‐②事前準備
事前準備で必要なことは、自社の商品やサービスが商談相手のどのニーズにヒットしそうかを考え、資料や提案内容の準備をしておくことです。
事前準備のポイントとしては、
- 相手のニーズに刺さるメリットを考える
- 自分たちの商品の知識を深めておく
- 相手からの質問を想定して、回答を何パターン準備する
などがあります。
この事前準備では、いかに相手の立場に立って考えられているかがとても重要です。
実践心理学NLPという、相手とのコミュニケーションを円滑にするための心理学で、「ポジションチェンジ」というテーマがあり、これを事前準備で活用することができます。
※NLPとは、心理学・言語学の観点から新しく体系化した学問です。
人間心理とコミュニケーションに関するテーマを多く扱い、他者とのコミュニケーションを円滑に進めるための考え方や
セルフイメージの向上など、人生全般に活かすことができる内容を扱います。
ポジションチェンジというのは、文字通り、相手の立場(ポジション)に変わって(チェンジ)物事を考えてみることです。
このポジションチェンジを、商談の事前準備で活用する方法としては、徹底的にクライアントの立場になりきってみることがかなり有効です。
相手の考えていることや気持ちを自身でまずは実感することや、相手の仕事の価値観や仕事への姿勢などを理解できるのが、ポジションチェンジのメリットです。
また、相手と自分以外の第三者として、自分はどう見えるのか、相手はどう見えるのか、
二人の関係性として、相手のニーズが本当に見えているかどうかなど完全に客観的に見て、そして自分に何が必要かそこから気づきを得ることもできます。
とにかく、相手がほしい情報や得たい結果に対して自分の提案がどこまでコミットできるのかを
自社の商品やサービスを用いて考え抜き、伝え方を考えて商談の内容を組み立てることが大切です。
2-3.商談中‐①自己紹介
商談の約束ができ、初めてクライアントと会う際、もしくはオンラインで話す際、必ず必要なのが自己紹介です。
自己紹介と聞くと、社名と名前を名乗るだけというイメージを持っているかもしれませんが、実は、この自己紹介の進め方一つで、その後の商談の成果が大きく変わります。
ポイントとしては、自己紹介にプラスしてアイスブレイクを挟むことです。
ZoomやGoogleMeetといったオンラインでのツールが充実してきた昨今は、対面の商談よりもオンラインでの商談が増えてきている傾向も見て取れます。
そして、オンライン上の商談では名刺交換をする機会がありません。
対面では名刺交換時にできていた挨拶や雑談の時間が自然発生しにくいため、アイスブレイクの時間が以前よりも重要とされているのです。
自己紹介時に、社名と名前を名乗ってすぐにサービスの説明に入ってしまうことはあまりお勧めしません。
なぜなら、クライアントは紹介する商品やサービスを見定めると同時に、あなたを取引先として信用していいかもこの商談を通して見定めているからです。
そのため、自己紹介のタイミングから相手に「信頼感がある人」と思ってもらえることが大切です。
このアイスブレイクは種類は何でも良いです。
相手の価値観や大切にしていることを引き出せると、この後のニーズの深堀でも話が早いので
相手の価値観や大切なことをさらっと聞けるような質問をいくつか考えておくと良いでしょう。
2-4.商談中‐②ニーズの深堀り
ニーズの深堀りとは、提案する商品やサービスを使うにあたってクライアントが
「何を大切にしているか」「どこに交渉の余地があるか」を見極めるための情報収集です。
ポイントは、相手の価値基準を知ることです。
商談の席に相手がついているということは、契約することも当然選択肢に入っているはずです。
すなわち、契約したときに得たい何かがあるからこそ、商談の席で話を聞いているのです。
この得たい何かこそが「ニーズ」であり、ニーズをどれだけ具体的に聞き出せるかどうかが商談の成功への道を大きく分けます。
ニーズの深掘りの中で、相手の価値基準を知るために、以下の質問が効果的です。
「今回の契約の中で大切にしていることはなんですか?」
↓ ↓ ↓
- 予算がきつきつだからこれ以内に収めることが必要なんです。(予算以内に収めること)
- お金は際限なくいいって言われてるから、とにかく徹底的にサポートしてほしいんです。(手厚いサポート)
など、何を大切にしているかで、アプローチの仕方が変わってきます。
相手によってニーズが違うならば、同じセールストークでも刺さる刺さらないが変わってくるのです。
クライアントが、商談を終えた後にどんな未来を望んでいるのかを質問、対話を通して明確にしてください。
2-5.商談中‐③商品・サービスの提案
商品とサービスの提案では、2-1で準備した提案内容のお披露目となります。
ここでのポイントを2つお伝えします。
1つ目は、話すスピードです。
ここまで自己紹介やニーズの深堀を通して、相手の話すテンポ感や声色、声のボリュームなど特徴が掴めると思います。
自分が商品やサービスを提案するタイミングでは、相手の相槌や反応を見つつ、
説明のスピード感は相手が話しているスピード感と同じくらいにするか、少しゆっくり伝えると良いでしょう。
つい、自分は見慣れた内容だからとサクサク進めてしまうと、時間は短縮できるかもしれません。
ですが、相手が心地よく聞けるテンポ感でないことによって話を聞き逃したり、逆に遅すぎてしまうことで聞き飽きてしまう恐れがあります。
相手の話のスピードに自分のスピード感を少し寄せるだけで、相手が話を安心して聞ける雰囲気を作り出すことができます。
2つ目は、提案前にYESセットを3回以上とってから進めることが大切です。
簡単にお伝えすると、相手に質問や確認の中で「はい」と言っていただけるような内容を問いかけてみるということです。
人は、相手に繰り返しYESを伝えることによってその後もYESの反応を出しやすく、逆に、NOの反応が出にくくなるという効果があるのです。
例えば、商談の提案に入る前に
- 〇〇さまはこういうお悩みがありますよね。(Yes)
- 弊社はこういう実績あるんですよ。(Yes)
- これから◯分ほどいただいて、弊社の商品・サービス説明をさせていただいて大丈夫でしょうか。(Yes)
上記のように、相手から「はい」と言っていただける質問を提案前に3つほど入れることで「YES」の空間を作っておくことがポイントです。
また、このYESセットはこの記事では、提案時に入れるということでご紹介しておりますが、どのフェーズでも大切なことになります。
自己紹介でもできますし、ニーズの深堀で相手が言ったことを復唱して確認しても相手からYESを引き出すことが可能です。
ぜひできるタイミングで試してみてください。
2-6.商談中‐④クロージング
クロージングでは、契約するかの確認に入ります。
クロージングはこの商談の成果がわかる結果であり、契約成立となるかそうでないかクライアントの意思を確認する必要があります。
クロージングに進むために、クライアントのBANT情報というものを把握することが大切です。
BANT とは、
- Budget (予算)
- Authority (決裁権)
- Need (必要性)
- Timeframe (導入時期)
のそれぞれで、クライアントが商談時の時点で考えていることを把握するための情報のことです。
予算はどれくらいなのか、決裁権は誰にあるのか、提案内容の必要性はどうだったか、
もし契約するとしたら導入はどのタイミングで行うかなどそれぞれ詳しく明確にしていくことが大切です。
ですが、クロージングでは、どれだけここまで信頼関係を築けているかの成果が出るフェーズですのでクロージングの段階で押し売りすることは厳禁です。
相手の価値観を押さえてYesセットを重ね、信頼関係が築けているのであれば、クロージングで気をつける点があるというよりは、すでに結果が出ているはずです。
そのため、クロージングで大切なことは、ムリに押し売りしない、買ってほしい感じを出さないということです。
商談の売り手はこの商談を通して喉から手が出るほど契約が欲しいと心のうちでは思っているかもしれません。
ですが、その気持ちをグッとこらえ、「いらないなら全然結構ですよ」というくらいのスタンスを見せることを意識しましょう。
そうすることで、相手は「相手から押し売られている」というストレスがなく商品を選ぶことができます。
ぜひポーカーフェイス力を身につけておいてください。
2-7.アフターフォロー
アフターフォローができるかどうかで、クライアントとの関係性を続けられるかどうか大きく変わっていきます。
アフターフォローでは、最初の商談で契約に進んだ場合と進んでいない場合とで対応が分かれるため、それぞれご紹介していきます。
■ 契約に進められた場合
商談を経て、契約を結ぶことができたら、契約書や申込書の取り交わしに進みます。
その後からのアフターフォローとしては、クライアントと定期的に打ち合わせの機会を設けるようにしましょう
そこで、商品・サービスの使用感や、改善してほしいポイントがないかフィードバックをもらって、信頼関係を長く続けることが大切です。
■ 契約に進めなかった場合
商談で契約が見送りになった場合は、次回の商談を改めて設ける機会を狙ってアフターフォローしていくことが求められます。
改めて商談の機会を得るために商談の中でできる大切なことは、フィードバックをもらって次回へのヒントをもらうことです。
商談のクロージングの際に、お断りの言葉をいただいたタイミングでどのような理由で今回、契約に繋がらなかったか可能な範囲で聞いてみましょう。
クライアント: 「ご提案くださりありがとうございます。今回はちょっと難しいかもしれないですね。」 |
自分: 「ありがとうございます。よろしければ差し支えない範囲で今回はどういった点で難しいとお考えか、 逆に、どういったことがあればご契約をお考えいただけたか教えていただけないでしょうか。」 |
上記のように、クライアントから断られたら、「そこをなんとか」と食い下がるのではなく、
なぜ契約に繋がらなかったのか、何があればよかったのか教えていただける範囲で聞いてみましょう。
営業、商談で成果を出す人は、1回目の商談でお断りいただいたクライアントを「商談先としてNG」と結果を出すのではなく、「長期的な見込み客」として判断します。
そしてその後、改めて商談できる機会をもらえるような改善のアクションを起こします。
実際、筆者である私も以前、人材紹介について商談で契約がうまく行かなかった際、その場でフィードバックをもらった経験があります。
フィードバックをもらう前は、「今回は難しい」とだけ仰っていたのですが、
フィードバックいただきたい旨を伝えた所、「紹介だけで60万円も出せない」と教えてくれました。
その後、人材の紹介だけではなくほかのメリットも併せて伝えた結果、契約に繋がりました。
このように、フィードバックが相手のニーズに近いものを引き出すこともあるため、フィードバックをもらうことは次に繋げられる大切なアクションなのです。
とにかく、相手との接点を切らさないこと、そして自身の提案内容をブラッシュアップすること、これらの積み重ねをして関係性を築いていくことが大切なのです。
3.心理学に基づいて商談をスムーズに成功させるコツ
ここまで、商談のポイントをご紹介してきました。
2章でご紹介した内容ができるようになると、かなり商談スキルが上がってきたと言えるでしょう。
3章では、さらに上のレベルを目指して、商談のプロとなり、
自分の市場価値を高めたり、結果を出していくことを目標としている方へ実践心理学NLPを用いた、商談成功のコツをお伝えします。
3-1.上手な人を徹底的に参考にする
商談が成功する確率を高めていくためには、自分自身のレベルアップが必要不可欠です。
商談に限らず、物事を上達させる人たちは、上手な人の真似を徹底して行っています。
実践心理学NLPでは上手な人の真似をすることを「モデリング」というスキルとして体系化しています。
モデリングのスキルを習得することで、いつでもどんな人の姿勢や考え方も自分にインストールすることができ、
結果として「自分のなりたい自分」へ近づくことができます。
モデリングは、自分のなりたい人を思い浮かべてその人の姿勢、感情、呼吸、声の大きさなどを自身にインストールして
それをそっくりそのまま真似していくことが大切なポイントです。
実際に、成績の良い営業担当の人や自分がなりたい憧れの人を思い浮かべてみましょう。
そして、その人だったらどのような姿勢で商談を進めているのか、どのような声のトーンで話をするのか、1つ1つ想像しながら、丁寧に自分にインストールしていきます。
インストールした状態でロールプレイングなど行いアウトプットを通して、上手な人と同じことができるようになる状態を目指しましょう。
3-2.クライアントに気づきを与える会話のテクニックを身につける
商談の中であまりうまく進んでいる実感がない時やクライアントからややネガティブな反応が見受けられる時は商談の数を重ねていく上で往々にしてあります。
特に商談がうまくいかないケースとしてクライアントに「高いから」とか「今はいいかな」、「他のところから購入している」などと言ったお声が多いのではないでしょうか。
そんな時に、出てきた答えをより詳細に明確にしていくことでクライアントに気づきを与えることができます。
たとえ、答えがネガティブな反応であっても覆せる可能性を秘めているのが、心理学NLPの「メタモデル」というテクニックです。
メタモデルというのは、「誰が」「いつ」「どこで」「何を」「具体的にどのように」「何と比べて」「何を基準に」など、
物事を具体的に聴き進めるワードを入れて質問をするコミュニケーションスキルのうちの1つです。
思考や物事の「停滞」している状況から脱却させることが可能なこのスキルは会話にうまく取り入れることで、相手の考えや意見に変化をもたらすことができます。
例えば、クライアントが「この商品(サービス)は高いから契約は難しいかな。」と話したとします。
ここで、これ以上の提案は難しいか、と諦めてしまうのはもったいないです。
ここでいう「高い」という懸念点は一体何を持って高いのでしょうか。
高いという基準が何と比較してのことなのかがわからなければ、話が停滞状態に陥ってしまうかもしれません。
そこでメタモデルの質問をすると下記のような会話ができるかもしれません。
自分: 「高いとお感じになられていること、教えてくださりありがとうございます。 ちなみに、何と比べて高いとお感じになられているか差し支えない範囲で教えていただけますか?」 |
クライアント: 「予算を10,000円くらいオーバーしてるので、会社内で決裁が下りないと思うんですよね。」 |
自分: 「ご予算を上回っているご状況だったのですね。教えてくださり、ありがとうございます。 実は、こちらの商品をご購入いただいている企業様へは、修理サービスを3年無料の保証をつけております。 また、半年に一度の定期メンテナンスも他者さまですと、一回あたり3,000円ほどかかってしまう所、弊社ではそちらもご契約期間中は無料ですので、 メンテナンス費を考慮すると、長期的に考えたときにご予算の範囲内でご契約いただけるのではないでしょうか。」 |
クライアント: 「メンテナンス費として上乗せが3年で10,000円で済むならトータルで安く抑えられそうですね。ではその旨も踏まえて上司に掛け合ってみます。」 |
上記のように、クライアントは予算からオーバーしているという状況だけで考えて検討できないとお感じになられているかもしれません。
「高い」という言葉1つだけで今回の契約は難しいのだと判断するのではなく、
どの点でそう思われているのか具体的に伺うことで、本当の意味でクライアントに寄り添った提案ができることにつながるでしょう。
3-3.相手の動機づけになる言葉を使う
クライアントが商談を通して、契約を結ぼうと意欲が高まる状態を作るために、営業担当はさまざまな工夫をして提案内容を準備する必要があります。
意欲が高まっていく、いわゆる動機付けというものには実は、人によって異なるパターンが存在します。
このパターンを理解し、相手のパターンによって適切に言葉を使い分けることで提案が相手の購買意欲を掻き立てることが可能になります。
言葉の使い分けによって相手の無意識へ影響を与えるスキルのことを、NLPでは、「影響言語」といいます。
例えば、何か物事に取り組むための動機として、
「得たいものがあるから取り組む方」と
「問題を回避したいから取り組む方」の2パターンに分かれます。
これは人それぞれによっても違いますし、コンテクスト(背景、状況、場面、文脈など)によっても変わるものです。
ここを押さえることで、相手の購買意欲を刺激することができます。
例えば、商談で「作業効率化ツール」を提案したいと思って提案内容を準備したとしましょう。
その際、クライアントが得たいもののために「目的志向」のために動く方が動機づけになるのか、
「問題回避」のために動く方が動機付けになるのか、どちらよりなのかを想定して以下2つの言い回しを準備することができます。
■ 目的志向のための方が動機づけになる方へ
「作業の効率化が1日◯◯分、1ヶ月ご使用いただくことで最大◯◯分の削減ができます。
とにかく時間削減が出来るので、その時間で別の施策を新しく入れられるかもしれません。」
■ 問題回避のための方が動機付けになる方へ
「この作業効率化ツールを使うことで、連日の残業とかで社員が負担になるのを減らすことができます。
また、クライアントとの納期に間に合わなくなることも防ぐことができるため、滞りなく関係性を続けられる可能性を高めます。」
など、同じ商品・サービスを提案するとしても、相手のパターンによって使う言葉はかなり違ってきます。
上記の2パターンをどちらも使って話せるとほとんどの人は魅力的に感じるかもしれません。
ですが、大抵の場合、自分のパターンの言葉を使ってしまうことが多いため、自分自身では「良いこと言えたぞ。」と思っていても、相手に刺さってない場合があります。
NLPの影響言語にはこのようなパターン分けがいくつもあり、相手がどのパターンなのか見分ける方法を熟知している人は、商談でも脅威の成績を残していたりします。
実際に影響言語を学んだ方から営業成績が3倍になったと耳にしたこともあります。
人に対して商品やサービスを提供するからには、相手の気持ちが動くような伝え方ができるようになると、商談のプロに近づけることでしょう。
最後に
いかがでしたでしょうか。
商談において、前準備、商談、アフターフォローそれぞれで意識すべきポイントをお伝えしてきました。
商談では、こちらから商品やサービスを提案するのみではなく、クライアント側のニーズや価値観を引き出して、それに合った提案を重ねていくコミュニケーションが必要不可欠です。
もし、商談を通して営業成績を上げたいとお考えの方は、講座に参加することで、トップセールスが何をしているかを体系的に学ぶことができます。
このメディアサイトを運営しているNLP-JAPANラーニング・センターでは、
「同業には絶対知られたくない内容です」というお声を多数いただいている『NLPスーパー販売心理学セミナー』を開催しています。
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そして、『NLPスーパー販売心理学セミナー』の元になっているのがこの記事でも何度かご紹介した実践心理学NLPという心理学です。
もし、先に実践心理学NLPがどういうものなのかを知りたい方は以下をご覧ください。
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